郵便趣味①:マキシマムカードを作る。最近聴いてる音楽
最近やってる趣味:郵便趣味(郵趣)
郵便趣味とは?
「郵便趣味」(郵趣)とは、郵便システムを用いた趣味一般のこと。様々なジャンルに枝分かれしており、それぞれたくさんのマニアがいる。
例えば、以下のようなものがある。
文通
これは最も一般的な郵便趣味。国内の誰か、あるいは海外の誰かと、手紙のやり取りをする。
収集系
切手収集
これはかなりメジャー。しかし切手収集も細分化しており、特定のジャンルの切手を集める人も多くいる。
風景印・小型印収集
日本の郵便局の消印には「風景印」や「小型印」や「特印」というものがある。「風景印」は各郵便局固有の消印。「小型印」はイベント的な消印。「特印」は、記念切手発売時にのみ使われる切手と同じデザインの消印。これらを収集する人が結構いる。
訪問系
旅行貯金
郵便局を訪れ、ゆうちょの通帳に郵便局で貯金をする印を押してもらうというもの。各郵便局の印はそれぞれ個性があるから収集しがいがある。
Wikipediaにも色々載ってる。
私がやってる郵趣:風景印収集に近い
「風景印」というのは上述の通り各郵便局に固有の消印で、それぞれの地域に因むデザイン(意匠)になっている。例えば以下は京都祇園郵便局の風景印だ。
2022年7月現在の郵便局数は簡易郵便局を含めると、約2万3千局もある。そして風景印を配備している郵便局は、約半分の1万1千局くらいだ。とてつもない種類だ。なお、日本郵便のウェブサイトに掲載されている風景印はほんの一部。実はあなたの近所の郵便局にも「風景印」があるかもしれない。
ある郵便局に風景印があるかを調べるには、まず簡単にはネットで「~郵便局 風景印」と調べてみよう。誰かが画像や情報を上げている可能性が高い。それでもわからなかったら、郵便局に電話したり窓口に行って「風景印ありますか?」と聞くと有無を教えてくれる。風景印は通常の消印と同じ扱いなので、郵便物に切手を貼って窓口で「風景印で押印してください」と言うと消印を風景印にしてくれる。
で、私は最近、この風景印収集をやっている。その中でも「風景印マッチング」というものをやっている。風景印マッチングとは、ポストカードの絵柄、切手、風景印のテーマを合わせて、ユニークなポストカードを作り出す趣味だ。そして私は風景印マッチングの中でも、「マキシマムカード」作りにハマっている。
マキシマムカードとは?
マキシマムカード(maxicard、マキシカードとも)とは、ポストカードの絵柄、切手の図柄、消印の意匠が全て揃っているものを言う。(一部では、消印日にも意味を持たせることで「上位の」マキシカードと言う人もいるみたい。その印が使われ始めた初日印とか。)
例えば、私が作ったマキシカードは以下のようなもの。
風景印マッチングやマキシカード作りの魅力は、ポストカード、切手、風景印の組み合わせを自分で工夫して考え、ピースを巧くはめるように作るのが、意外と創造性があり面白い。そしてその組み合わせは、ポストカード・切手・風景印が無数に存在するが、切手料金を考えないといけないところに縛りがあったりして、その制限にゲームバランスを感じたりしてグッと面白さが増すのである。
ちなみに国際的に見ると、日本は「風景印」があるのでマキシカードが作りやすい。また、記念切手発売時に必ず記念押印の消印が作られるので、マキシカードは作りやすい。あとはマキシカード大国はオーストラリア。オーストラリアは切手発売時にポストカードと消印が必ず発売されるらしい。なので3種類が全て揃う。あとは台湾にも風景印や特殊印みたいなものがあり、マキシカード作りが盛ん。
では実際に、マキシカードをどうやって作るのか、簡単なサンプルを作りながら説明したい。郵便局は平日のみ営業のところも多いし、遠くの郵便局には行けないしハードルが高そうに思える。でも実は、家に居ながらでも風景印の収集をする「郵頼」という方法があるのだ。今回はその方法で作ろう。
簡単なマキシカードを作ってみよう
マキシカードは、ポストカード・切手・消印の3つの図柄テーマが同じになるものだ。これらの組み合わせは膨大にあるし、そもそもポストカードと切手は入手する必要がある。これも結構ハードルが高い。
そこで、最も簡単に作れるマキシカードを2つほど紹介したい。
まずはバリエーションの入手がもっとも難しい「切手」を中心に考えるのが早い。まずは63円普通切手の「桜」。郵便局か、あるいはコンビニで「63円切手ください」と言うとこれが売られている。
また、郵便局には慶事用切手というお祝いの郵便用の切手がある。慶事用63円切手の「鶴」もおすすめだ。これは郵便局で「慶事用の切手をください」と言うと買うことができる。
ポストカードを探す
次にポストカードで「桜」と「鶴」を探す。ポストカードというのは、本屋、文具屋、あとは雑貨屋とかに売ってたりする。そういう店舗では品揃えは限られてるので、ネットショップでも良いだろう。日本でのポストカードの最大のネットショプは以下かと思われる。
特に「桜」の写真やイラストのポストカードは超メジャーなので、すぐに見つかるだろう。お店になければ上記ネットショプで探してみたりするとすぐに見つかる。
風景印を探す
特定のデザインの風景印を探すには、「桜 風景印」みたいにググれば良い。現代は便利だ。そうすると風景印を収集している人のサイトやブログがたくさん出てきて、「桜」のデザインの風景印が何種類も出てくる。
今回は、「桜」の風景印は、桜の意匠が一番強調されている、神奈川県の川崎宿河原郵便局のものにしよう。
「鶴」の風景印は、釧路西郵便局のものにした。
風景印を押す準備をする
ポストカードと切手が揃い、風景印をもらう郵便局が決まったら、風景印を押してもらう場所に白丸シールと切手を貼る。
風景印は直径36mmなので、白丸シールは40mmのラベルシールがベスト。私が使ってるのは以下。
風景印が少しかかる位置に切手を貼る必要がある。また風景印も消印なので、切手は普通郵便の金額以上である必要がある。(2022年7月現在は63円)
封筒2通、押印依頼書を作る
欲しい風景印を配備している郵便局に行かずとも、郵便でポストカードを送り、風景印を押印してもらうサービスがある。それを「郵頼」と言う。今回は郵頼でお願いする。(そもそも私は平日仕事をしているのでもらいに行くのは難しいため、ほぼ郵頼でもらってる。)
まずは送るための封筒と、返信用封筒を準備。送るための封筒には郵便局の住所と郵便局名、そして赤字などで「風景印押印依頼在住」と書く。封筒の裏には、自分の住所・氏名・電話番号を書く。返信用封筒には自分の住所・氏名を書く。返信用封筒にも切手を貼ることを忘れずに。2022年7月現在の料金だと、25g以下は84円。
風景印押印依頼書は特にフォーマットは無いが、ネット上で探してみると定型文をアップしている人がいる。以下は私が作ったWordファイルのフォーマットをGoogle Driveに置いたもので、もし興味あればダウンロードして書き換えてお使い頂いて結構です。
それらの準備ができたら、送付用封筒に依頼書、ポストカード、返信用封筒を入れ、封をしてポストに投函して待つ。最近は郵便の配達日数が変わり、結構のんびりと待つ必要がある。遠い郵便局へ郵頼すると、返信は1週間後とかになる。
完成したマキシカード
のんびり待っていると、郵便受けに返信用封筒で郵便物が届く。郵頼の返信だ!
以下が、今回作った「桜」のマキシカードだ。ちょっと大きめの画像にしておきます。
こちらは、慶事用63円切手を利用した「鶴」のマキシカード。色合いも統一できてキレイ。
ちなみにマキシカードと言わず、これを「トリプルマッチング」と呼ぶこともある。
注意が必要なのは、この絵柄面の切手は消印が押印されてるので、郵便物を出すことには使えない。このポストカードを何処かに送るには、宛名面にまたちゃんと切手を貼る必要がある。あくまで絵柄面をマキシカードにするために、切手が必要なのだ。
家に居ながらできる趣味にいかが?
さて、私としては家に居ながらできる趣味として始めたが、これにハマってしまってる。ちなみに色々な切手はヤフオクや近所の質屋・金券ショップで探して買ったりする。ポストカードは本屋の文具コーナー、雑貨店、観光地、ネットで購入することが多い。
ここまで読んで頂いた方はすでにこの趣味に興味があるかもしれない。あなたも是非、風景印収集、凝った風景印マッチング、ひいてはマキシカード作りを楽しんでみてはいかがだろうか?
で、こんなポストカード作って使い道は?という疑問が生まれるかもしれないが、今後、別の記事にこのポストカードの使い道としての別の趣味「Postcrossing」という海外文通について書こうと思う。
(続く)
追記:続きの記事は以下!
最近聴いてる音楽
燦鳥ノム・富士葵・ときのそら《檄!帝国華撃団》(1996/2018)
自分でもなんでこれを聴いているのかわかってはいないけど、燦鳥ノムのキャラクターは好き。私世代の人にストライクな選曲だぁ。
PASTAFASTA《PASTAFASTA》(2009)
浮ついた気持ちになったときはPASTAFASTAのハードさで正気を取り戻すことにしている。昔、千原ジュニアが「子供とアンパンマン・ミュージアムに行った日は、夜に海外の喧嘩の動画を見てバランスを取る」みたいなことを言っていたのがよくわかる。
日本はこの頃くらいまでハードコア・パンクの先進国だったと思うんだけれども、おそらく2020年代のハードコア関連のCDのリリースって、2000年代とかに比べるとかなり減ってるんじゃないか。しかもおそらくコロナでライブができないという状況で、シーンはより縮小しているのではないかという心配がある。そもそも情報がほとんど手に入らない。かくいう私もCDは買わなくなってきているし、ライブには行かなくなった。こうして聴く側がコストを掛けないとそうなってくるんだろうな。
私としては1980年代に系譜を持つ"Japanese Hardcore"というジャンルは世界的に見ても先進的で独自のジャンルだと思っているので、衰退することはたいへん悲しく、もっと盛り上がって欲しいという気持ちがある。でもPASTAFASTAのようなテクニカルでスピーディなバンドの路線は、本当にあまり居ない気がする。。。いや、私の情報があまりにも薄いだけ。そもそもハードコアの人たち、音源化しない人も多くてライブシーンに居ないと何にもわからない。誰か追ってる人いるのかな。
Core of Bells《Theme of Gesubancho Beyond》(2013)
テクニカルでスピーディといって思い浮かぶハードコアバンドはCore of Bellsなんだけれども、COBはアート系に強い関わりを持って美術家とか変わったり美術館でパフォーマンスをしたり、文化庁の前で抗議活動をするとか、私としては「制度に取り込まれたキレイなハードコア」に見えて…どうなの?という感想が浮かんでしまう。COBの活動を好んでる人たちって、アート系とか、元々ハードコアを聴いてる人じゃないでしょみたいな感想で、どっちかというとJohn Zoneとか変拍子ジャズとかが好きな「マニアック音楽好き」みたいな人たちじゃないか。
こういうこと書くと誰かから怒られそうだけど、ネットだから知らないし、多分こんな弱小ブログ誰も見つけないだろ。誰か怒ってみろ。
(終わり)
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