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根性焼き

あっちゃん、これ、どうしたの?
「和子ちゃん、こんなことも知らないの?」
娘と同じ年頃の高校生、あっちゃんの、手の甲に見つけた火傷の痛々しい跡。

「これは、根性焼きっていうんだよ。私の手の甲に熱い煙草の火を押しつけるんだ。その熱いのを我慢することで、友情を確かめあうんだ。」

そうか、、、。そんな風にして、気持ちを確かめないといられない、人を信じられない不安な気持ちなのだと心の中で私はつぶやいた。

 「だから、もうOLにはなれないし、長袖しか着れないんだ」と続けた。

その出会いから、父親が暴力をふるい、8歳の時に、両親が離婚していること。中1の弟がいじめにあって不登校をしていること、心の中にあるモヤモヤや面白くない気持ちを聞かせてくれるようになった。

私は、黙って「うん。うん。」と聞くだけで時間が過ぎていった。
(今は、聞かせてもらうだけでいい。吐き出せたらそれでいい)

ここが、あっちゃんのモヤモヤを吐き出せ、ホットできる場になれたら、あっちゃんは、きっと自分の道を歩み出せるような気がしてる。

とまこより

【ちょこっと仏教(諸行無常・諸法無我)】

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