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GAFAでさえ要注意? 外資転職で失敗しないために確認したい6つのこと

おはようございます、ごわりす です。

さて今日は、外資転職を考えている方向け、あるいは、既に外資系企業からオファーをもらった方向けに以下のような質問にお答えしたいと思います。

・外資転職で後悔しないために何に注意したらいいか?
・初めての外資転職で自分に合わないのではないかと不安
・外資系企業に向かない人はどんな人?
・外資系企業への転職はやめといたほうがいいのはどんなケースか?
・外資系企業に転職して「失敗した」、「辞めたい」、どうすべきか?

私自信は、GAFA (Google, Apple, Facebook, Amazonの総称) で働いた経験は、総合的にみると非常に恵まれた経験をでき、人生にとって間違いなくプラスでした。

ただ一方で、働いていた約7年間全てがバラ色だったかというと、そんなことはなく、部署や上司によっては「これは本当に危ないかもしれない」と思うこと、毎日体力的にも精神的にも疲弊している時期もありました。

また、他の同僚を見ても、私のように5年以上働き続けられている人は、全体の10%いるかいないかじゃないかと思います。(もちろんポジティブな理由で辞められる方もいますが)

そうです、皆さんが憧れているあの会社、長く働ける人は、ほんの一握り。
もちろん長く働けばいい、というわけではありませんが。

人によっては、良い人なんだけど、「この人は外資の評価体系に向いてないから早く辞めたほうがいいな」と思われた人もたくさん見てきましたし、実際にそう言った方はだいたい2年前後、早ければ1年以内に会社を去っていきます。

その方に聞いたら、もしかしたら私が「最高だった」と行っている環境も、「地獄のようだった、外資転職なんてやめとけ」というかもしれません。


せっかく私のブログ・noteを読んでくださっている方には失敗して欲しくないため、
今日はこの辺りの「現実」をしっかりと、お伝えできればと思います。


1. 外資転職で失敗が起こりやすいケースとは


まず最初に転職、あるいは社内異動で失敗が起こりやすいケースをまとめてみました。


・自分が企業のカルチャーに合わない
・自分が企業の評価制度に合わない
・上司や同僚との個人的なリレーションシップ
・事業が伸びない、縮小・閉鎖、日本からの撤退
・事業戦略の変化などで仕事内容が聞いていいたものと違う
・社内規則が遵守できない

それぞれ転職前に確認すべきこと、また既に起きてしまった際の対処が違うので、以下1つずつご説明してきます。


2. 企業のカルチャーに合わない

「いやいやシリコンバレーの企業のカルチャーなんて日本企業に比べたら最高なんでしょ」
と思われている方、多いと思います。

私にとっては、本当に最高でしたし、そういう声が目立ちます。

一方で、カルチャーが合わずに解雇される方も何人もみてきましたし、もちろん辞職する人はさらに多くいます。


そもそも、企業カルチャー、この言葉自体が日本で生まれ育ち、日系企業で働いていた人には理解しづらいワードですね。

私もGAFA入社前は、あまりピントきませんでした。

ただ、働く中で徐々に、その「存在の大きさ」が理解できるようになりました。

シリコンバレー企業のカルチャー (企業文化)
カルチャーは企業それぞれ色々なものがあるのですが、シリコンバレーの企業、最近のテックスタートアップに共通しているのが「カルチャーをとても大切にする」という点があります。

特に成功している、成功する企業に多いです。


どうして、企業カルチャーを大事にするのか?

それは、大勢の社員を雇う上で、組織の統制をしっかりとり、非効率を生まないために重要だから、というのが1つ大きな理由です。

また、会社のカルチャーがユーザーに提供するバリューと結びついているケースもあります。
会社として何を提供するのか、を社員に体現してもらおうと。


例えば、ペイメントサービスを提供するStripのカルチャーに「Intentional Communication」というものがあり、情報共有を大事にしているようです。

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(Source: Stripe)

これがカルチャーとして根付いていることで、意思決定に大事な情報の多くが社員に共有されており、社内で情報を探した時に誰もが瞬時に情報や人にアクセスできるんじゃないかと思います。

また、重要な情報を自分で抱え込んでしまう人もでてこない。

こういったカルチャーの統一は、企業の成功の方程式となっており、例えばスタートアップの起業家向けのレクチャーなどにも入っているので当然ながらほとんどの会社が踏襲するので、「うちはカルチャーなんて気にせんわ」みたいな企業はあまり出てこない。


カルチャーに合わないとクビ?
ショッキングなタイトルですが、実際は結構あるかなと思います。


例えば、先ほどのStripeの例で言うと、情報共有だったりコミュニケーションが重視されるわけですが、私は結構内向的です。

しかも、そもそも日本人・東アジアの人々が他の国人に比べると内向的なので、私をグローバルスタンダードみると、超超内向的人間なわけです。

しかも英語のハンデもある。

幸いにも私は解雇にはなりませんでしたが、息をするようにコミュニケーションが得意な人と比べたら、相当この点で苦労しましたし、
実際に、KPIの達成はダントツなのに、なぜかこういったコミュニケーションとかコラボレーションの点で評価されないな、と思うことは多々ありました。

もう1つよく起こる例を共有すると、Stripeの中には「We have a flat structure without titles. (役職のないフラットな組織)」というカルチャーがあるようですが
こう言ったカルチャーを大事にする、(特にシリコンバレー系の)企業は多いです。

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(Source: Stripe)

そもそも、敬語とか先輩後輩とかありませんからね。

例えば、こういった組織に、日本のヒエラルキー的な組織をのし上がってきた、ボスザル気質の人が入社し持ち前のボス感をだすと、まあ間違いなく、もともといた部下や他の部署から悪い評価が入り、特にシニアであればあるほどすぐ解雇されてしまうでしょう。

私も、ビジネスのKPI達成は全く問題ないのに、こういったフィードバックでクビになった(であろう)リーダーは結構います。


3. 企業の評価制度に合わない

これも、日本企業から来た方で苦しむ方は本当多いですね。

「あいつものすごくいいやつなんだけどね、うちには向いていない」というケースに外資系企業で働いていると何度もでくわします。


外資系企業と日系企業の根本的な評価制度の違い
私は日系企業に1年ほどしか働いた経験がありませんので、もしかしたらズレているかもしれません。

ただ、その時の経験や、日系企業の方とお仕事でご一緒させていただいたり、また日系企業出身者をみていて共通して感じる点があるのである程度正確かなとは思います。

まず一番大きな違いは、外資系企業の「結果への圧倒的なフォーカス」です。

一方日本企業の場合、言ってしまうと曖昧な「姿勢」とかにものすごくエネルギーをさかざるを得ない文化があるように感じます。
・定時に働く必要がある
・オフィスにいる必要がある
・上司がオフィスにいると帰りづらい
・組織を大切にする

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日系企業で活躍してるなら外資にこない方がいいかもしれない
以前、営業で有名な某日系企業のK君が転職してきた際のこと。

彼自身はすごくいい人で、誰かの誕生会や、忘年会にどういった企画をやるか、お別れ会など企画してまだ小さかった日本支店を盛り上げようと、色々とやってくれていました。

仕事面でも、社内のコミュニケーションが悪いからこう改善しようとか、あのマネージャーは困っているから助けたあげようとか、まあ色々やろうとしていました。

ただ、会社は全くもってそれを求めていないし、外資でずっと働いてきた同僚たちも求めていなかった。
むしろ断るのがめんどくさいな、くらいの感じも出ていたんじゃないかと思います。

そして、K君としても色々やっているのですが、肝心の評価がどうしてもついてこず、最初は「どんどん昇進してやるぜ」という気合がこもっていたのですが、2年くらいで退職していきました。

もしかしたらこれは外資か日系か、というより企業ごとの評価基準をしっかり理解する必要がある、という話に近いかもしれません。
ただし、外資系企業と日系企業で違いが出やすいのは確かかと思います。


3. 上司や同僚との個人的なリレーションシップ


外資系企業の中には評価体系が大きく分けて2タイプあります。

・ほぼ上司の評価が自分の評価につながるケース
・チームメートなど同僚の評価も評価につながるケース

いずれの場合も、その自分の評価に影響する「ステークホルダー」との関係値が重要であることはいうまでもないかと思います。


また、日系企業との違いは、ほぼ100%上記のステークホルダーによって自分の評価、さらにいってしまうと解雇されるか否か、も決まってきます。

(そもそも事業部全体の閉鎖や日本からの撤退などは全く別のケースで、本社のマネージメントチームやHRが当然ながら強い影響力をもっており個人の評価とは無縁です。)

日系企業の場合、例えば、合わない部署に配属されてしまってやる気がなくなってしまった新人を配置転換したり、ということがよく行われるかと思いますし、そもそも上司の決定と関係なく、ジョブローテーションや移動などが行われているのではないでしょうか。

一方外資は、上司や同僚という超少数の人間があなたの命運を決めます。

なので、特に上司や上司の上司との関係性はものすごく重要。ほぼそれが全てといってしまっていいかもしれません。

KPIを達成してなくても、上司が評価されており、上司があなたを評価していれば大丈夫なので(ほとんどあり得ませんが)、いってしまうとあなたの上司を最重要視した方がいいでしょう。

例外的に、上司が会社から評価されていない場合は、上司が変わるまで自分の身を守る、あるいは早めに社内で異動することが大事になります。

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リレーション関連で気をつけた方がいい”イベント”
上記のように、上司というのはあなたのキャリアにとって非常に重要なため、特に以下のようなイベントでは気をつけましょう。

・部署を異動する
・新しい上司が来た

部署を移動する際、おそらくあなたは今の仕事で評価され次のステップを求めて異動するかと思います。
ただ、新しい部署の上司と自分が本当に相性がいいかは事前にチェックした方がいいです。

正直私も異動して失敗したな、と思うこともありました。

ジョブローテーションのない外資系企業では、同じ仕事をしていると閉塞感がでてくるのですが、全ての異動が正解でないことも覚えておきましょう。


また、新しい上司が来た際は要注意。

あなたはもしかしたらその組織に長くいて周りからも信頼されているかもしれませんが、新しい上司が全てと思ってください。

新しい上司着任後1年くらいは、自分が新しい会社に入ったと思って全力でアンテナをはって、クライアントである上司の要望を汲み取っていきましょう。


4. 事業が伸びない、縮小・閉鎖、日本からの撤退

事業が伸びない、縮小・閉鎖、日本からの撤退などは、
予期するのは正直難しいです。

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例えば今、ロックダウン・外出自粛により、旅行業界、小売店、飲食店、オフラインのエンタメは大きな影響を受けていますが、これを予想できた人はいなかったでしょう。

また、スタートアップフェーズだからこそ味わえる体験、職務領域の広さ、チームを拡大する喜び、成功した時のリターンというものがあるのも事実です。(私はこの立ち上げ・創業フェーズが大好きです。)

転職や移動を考えている方にとっては、こういったリスクがることを考慮した上で、今の自分のライフステージに見合ったリスクなのかは検討がした方がいいでしょう。

当然ながら、お子さんができたばかりなどの段階は、自分の仕事を変えるタイミングとして適切ではないかもしれません。

投資と一緒で、メディアでもてはやされているからという理由ではなく、本当に自分が人生をかけてそのポジションにかけるだけの価値があるのかも、自分の今のポジションと比較してじっくり検討してみましょう。

今、目の前にあるチャンスはもう2度来ないかもしれません。
私も応募が一年遅ければGAFAには、採用基準の変化でGAFAには入れていなかったかもしれません。


経済的なリターン含めて、リスクをとった人が大きな経験とリターンを手にできるというのも事実ですので、まさに小さなチームへの転職は皆さんの判断力が試されるかと思います。


5. 仕事内容が聞いていいたものと違う


事業戦略の変化や曖昧な採用で、仕事内容が聞いていいたものと違う、というのは若い会社やチームではよくあることです。

良くありすぎて、私は慣れてしまっているくらいです(笑)

というのもスタートアップがプラン通りいくケースなんてない上に、上司やその上の上司だって人間で、彼らも動いていきます。

組織・事業が若ければ若いほど変数は多い。

もし、こういった曖昧な職務範囲や自分で自分の仕事を決めることが苦手な方は、既に立ち上がっているチームのポジションに転職することをおすすめします。

GoogleやFacebookでいうところの広告事業、Appleでいうところのハードウェア事業、AmazonでいうところのE-commerce 事業など、売上の大部分を占める事業です。



6. 社内規則が遵守できない


これは若い方には想像がし難いかもしれませんが、特に日本人男性のシニアな方に多いのがセクハラなど仕事と全く関係ない規則違反で解雇されてしまうケースです。

欧米系の企業は、ハラスメントに対して非常に厳しく、ルール違反があり、例えば証拠とともにレポートされると一発退場です。

どれだけ仕事のパフォーマンスが良かろうが、その評価とは全く関係なく、また、上司が仮に守ろうとしても規則違反で会社は自動的にその社員を解雇します。

その他ですと、情報漏洩やセキュリティ系規則の違反による解雇なども多いかと思います。
故意か否かは関係なく、規則違反は規則違反で、多くの場合弁明の余地もありません。

この辺りの厳しさは日本企業とは質がことなるので注意しましょう。
一回目だから、酔っていたから、全て関係ありません。


7. 私がクビになるかと思った体験


最後に、
私の個人の話をご共有すると、実は今振り返った時に辞めて転職していてもよかったなと思う場面がいくつかありました。

それを最後にご共有して、皆さんがより素晴らしいキャリアを歩む参考にしていただけたらと思います。

上司との相性が悪い場合はすぐ逃げる
私はGAFAでも幸いなことに非常に多くのポジション、また地域を異動させてもらうことができました。

そして両手でも数え切れない、色々な方の下で働かさせていただきました。

その中で、自分の方が全然仕事できるしわかってるんだけどな、という上司が後から来てしまったことが一度ありました。
まあ、外資でよくあることなのですが、本社で評価がよかった人物が全く違う地域の違った職域でマネージャーとしていく機会を与えられて、とりあえず来てしまうケースです。

常に「こうすればもっと良くなるのにな」と思うことだらけな一方、何回かフィードバックを出した時点でこのマネージャーは聞く気がないなとわかり、あとはひたすら耐えることに。

ただ、そういう気持ちって態度にでてしまうんですよね。

結局評価は芳しくなく、それまでほぼ毎年のようにプロモーションしていたにもかかわらず私にとっては空白の1年間となっていまい、かつ、精神的にもすごい疲れました。

日本人は特に我慢強いのですが、合わなければ、人を変えようとするのではなく、自分にあった環境に移れ、が私が過去の自分にもっているアドバイスです。


ブランドで選ぶな、上司で選べ
おそらくこのブログにたどり着いた方は、「GAFA」というブランドで働くことを目指されているかと思います。

もちろん、それはあながち間違っている目標設定ではありません。

履歴書にGAFAの履歴をいれられることは、実際意味がありますし、その後のキャリアも進めやすくなります。

また、待遇も悪くない。
既にスタートアップではないので会社も安定している。

一度は働いてみることを強くオススメする企業で、応援したいと思ってこのブログを書いています。

ただ、上司との相性が悪い、評価がどうもしっくりこない、仕事が面白くない、そういったことがあったら、履歴書に残すために1〜2年は我慢してもいいかもしれませんが、早めに環境を変えることを強くおすすめします。


これはまた別の記事で詳しく書きますが、GAFAなんて既に大企業で、仕事自体はどんどん細分化が進み、新卒の若者が数年間行えば飽きてしまうようなものがほとんどです。

一方で、素晴らしい上司に出会えたならとことんその人のために尽くしましょう、あなたをとても遠くまで連れて行ってくれます。

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常に冷静な論理に基づいた分析と、時に自分の直感を信じて、皆さんが素敵なキャリアを歩まれることを心から応援しています。

Good Luck!


GAFA・USテック企業の面接対策完全攻略マガジン

最後までこのnoteを読んでいただきありがとうございました🙇‍♂️

<完全攻略>GAFA・USテック企業キャリア、というマガジンで

・GAFAの面接攻略法
・GAFA就職後のその先のキャリア・年収アップ方法
などを書いています✍️

これまでのGAFA、ユニコーン企業で働いた経験を総動員して書いているので、興味があればのぞいてみてください👀

マガジンURLhttps://note.com/rizgohan/m/mee7d980047e3


(本記事の内容は一般化した内容であり個別企業の社内情報とは一切関係がありません)


人が新しい人生を切り開くことにつながるコンテンツを発信しています。