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『医師になってからもエンジニアの経験とスキルを活かして、⼈の役に⽴ちたい!』古林せなみさん〜モトヤフインタビュー〜

本日は、新卒ヤフー→医学部へと編入された古林(ふるばやし)せなみさんにお話を伺いました。古林さんはヤフーでは決済金融統括本部に、PayPay出向後はデータ可視化・不正防止などを担当されていました。

-お⽣まれはどちらですか、またどちらにお住まいですか。

兵庫県の日本海側、豊岡市で生まれました。3歳から7歳まではアメリカのアトランタというところに住んでいました。今は群⾺県に住んでいます。

-これまでのプロフィールをご紹介ください。

大学院修了後、2018年4⽉にYahoo!JAPANにエンジニアとして⼊社しました。そして同年10⽉にはPayPayに出向(CISO室)しました。

2020年3⽉にYahoo!JAPANとPayPayを退社し、翌月4⽉に医学部医学科の⼆年次に編⼊学し、現在5年生で病院実習をしています。

-ヤフーに⼊ったきっかけは何でしたか?

学生時代に機械学習関係の研究をしており、その研究の経験を⽣かせる機械学習やデータサイエンス関係の仕事ができる会社を探していました。また会社の⾒学に⾏った際にとても働きやすいそうな環境であると感じたこともきっかけとなりました。

-ヤフーでのお仕事はどんな内容でしたか?

ヤフーウォレットなどを扱う決済⾦融統括本部で、全社データベースの管理やデータの可視化をしていました。

PayPayに出向してからは、不正防⽌対策とマーケティングデータの可視化に携わっていました。PayPayのサービス開始のタイミングでお仕事をさせてもらえる貴重な経験ができました。

-PayPayでの不正対策とはどんなことをするんですか?

詳細はここでは触れることはできませんが、例えばPayPayリリース時にやっていたポイント還元のキャンペーン時などに、高額な取引などポイント還元を目的とした不正購入がないか調査していました。

-ヤフーで学んだことはありますか?

チームで開発することの⼤変さを学んだと同時に、その⼤切さも学びました。昔から一人で物事に取り組むことが多かったので、新卒で初めてチームでの開発に取り掛かったときは

、私がマイペースかつ⼊社したばかりで技術不⾜だったのもあり、すごく⼤変でした。エンジニアの仕事に限らず、チームで協⼒して何かを作り上げることはとても⼤切なことだと学びました。

-ヤフー時代のエピソードはありますか?

当時は運動が好きだったので部活に3つ⼊っていました(笑)。⽔泳部、ランニング部、テニス部です。退勤後や週末は運動ばかりしていました。

それとPayPayでは、自分のいた部署が特にそうだったのかもしれませんが、オフィスがWeWork内にあって外国籍の方も多く雰囲気ものんびりしていました。

PayTm関係のカナダ人のエンジニアの方がビール飲みながらコーディングしたりしていて。でもみんな「あの人たちお酒強いね」みたいな感じで特に注意したりしていなくて。WeWorkは退勤後にビール飲み放題だったのですが、個人的にはビール好きなこともあり、PayPayでの経験はとても楽しかったです。

-辞めたから分かるヤフーの良さというものはありますか?

個性を認めてくれる会社だったなと思います。各々が異なる信念を持って⾏動していて、ファッションやスタイルも⾃由で、そういった個性をきちんと認めてもらえる会社だったなと思います。だからこそ、エンジニアを辞めて医学部に⾏こうとする異端な私も過ごしやすかったのだなと思います。

-ネクストキャリアを選んだ決め⼿は何ですか?

実は⼊社前から医師の道に進むかどうか迷っていました。

一旦は就職の道を選んだものの、エンジニアの業務を経験した上で、それでも医師になる希望が全く消えなかったんです。年齢的にも今チャレンジをしないと後悔するなと思い、仕事をしながら受験をする決意をしました。

社会人経験者が再び大学に戻る際、社会人編入という制度が使えます。
普通の学部であれば3年生から編入ができるんですが、医学部は解剖をやるために、2年生からの編入となっています。医学部は普通6年間なのですが、編入すると5年間で修了できます。編入試験の倍率は、学校にもよりますが大体20倍くらいでした。

働きながら受験していましたので合格発表の日も仕事をしていて、最終出社の5日後が入学式になりました。

-現在の生活サイクルは具体的にどんな内容でしょうか?

現在は医学部で病院実習をしつつ、家庭教師や塾講師をして⽣計を⽴てています。

家庭教師では⾼専に通う⽣徒の指導をしているので、プログラミングの指導をすることもあります。塾講師では⾼校三年⽣の受験の指導(主に英語・物理・化学)をしています。医学部との両立は大変ですが、生徒が国立医学部や東京大学に合格したときは、とてもやりがいを感じました。

医学部は4年生までが座学で、4年生の終わりから実習で色々な科をまわる形です。今は5年生なので、試験が大変な毎日は終わり、日々実際の現場を見て学んでいるところです。

-実習ではどういうことをされているのですか?既に何科かきめていますか?

産婦人科に進みたいと考えていますが、実習時はさまざまな科をローテーションで回ります。

そして5年生以降で学ぶ選択実習では外の病院に行くことができ、一週間づつ一年かけてすべての科をまわります。4年生の終わりでCBTという医師の仮免許のような試験を受けるので、実際に医療行為の実習を積むことができます。

-産婦人科医を目指したきっかけはありますか?

特に医者家系ではなく、もともと医者を仕事として考えたことはなかったのですが、大学院のころ、医学部の研究室で機械学習の研究をしていました。

そこで医療って面白そうだなと思ったこと、その中でも特に産婦人科が素敵だなと思ったんです。当時すごく少子化の問題に興味があって、子供が好きだし、日本が好きだったのですが、子供の数が減っていくのが悲しいなと思っていました。

また女性の社会進出で仕事を優先して結婚の時期が遅くなったりと色々な問題があると思う中で、社会全体で子供を産みやすく、育てやすい環境にしたい、それを医師の視点からなにかできないかと考えました。

-確かに産婦人科医が足りていないとニュースか何かで耳にしました。

実は最近増えていて、足りないということはないのですが、女性の産婦人科医はとても少ないです。

産婦人科はかなりハードな科で、24時間いつ子供が生まれるかわからなかったり、お産が長時間にわたったりします。産婦人科を目指す女性は多いのですが、実際に実習をやってみたら体力的に厳しくて諦めたというパターンもよく聞きます。

東京には女性の産婦人科医も多いんですよ。でも、引っ越してきてびっくりしたのが、地方だと男性の産婦人科医ばかりで、探してようやく女医さんをみつけました。女性の産婦人科医が見つからないというのは地方あるあるみたいです。

男性の医師でも全く気にしないっていう方もいらっしゃるんですけど、やっぱり男性の産婦人科医だと恥ずかしいっていう方も多くて。

-産婦人科医を目指すとして将来どのあたりで働きたいとかイメージはありますか?

登山が趣味で。長野とか山梨とか群馬とか、東京から割と近くて山が沢山あるところで働きたいです。

-調べてみると、群馬も結構山があるんですね。

百名山が10個くらいあります。先週も雪山に登ってきました。長野は3000m級の山が多いんですけど、群馬は2000mくらいの山が多いので日帰りでさくっと登れます。登⼭は群⾺に引っ越してから本格的に始めました。最近週末はアイゼンを付けたりしながら登⼭をしていることが多いです。

-そういえば学生時代はチアガール部に所属されていたのですよね。

週6日練習でした。オフが月曜日のみで。練習の厳しさから、最初の一年間に辞めていく同期は多くて14人くらいいました。しかも上下関係が厳しくて、毎日のように怒られていたので、実は2年生のとき本気で辞めようかなと思いました。クオリティの高い応援をするため、在学中は軍隊みたいに厳しかったです。でも卒業後はめちゃめちゃ仲良くなります!笑

-尊敬している⽅はいらっしゃいましたか。

私と同じように、エンジニアから医学部に編⼊して、現在初期研修医をされている先輩を尊敬しています。

その方はエンジニア歴が⻑く、フルスタックエンジニアで、現在もエンジニアとして病院の電⼦カルテのシステムやセキュリティの強化などに尽⼒されていています。その技術⼒の⾼さと、医療界にエンジニアの技術をもって貢献しようとする姿勢がカッコ良くて本当に尊敬しています。私も歴は短いですが、医師になってからもエンジニアの経験とスキルを活かして、⼈の役に⽴つシステムの開発をしたいなと思っています。

-ライフワークは何でしょうか?

一言でまとめると「少⼦化が加速する⽇本において、社会で⼦供を受け⼊れ、育てやすい環境を作りたい」です。20代中盤まで⾃分のやりたいことがかなり漠然としていたのですが、⼤学院⽣の頃に少⼦化の問題に興味を持ちました。先ほども触れましたが私は⽇本が好きですし、少⼦化が進んで⽇本が衰退していくのはすごく嫌でした。なんとか阻⽌できないか、原因は何なのかをすごく考えました。そしてこの課題解決を⽬指すことが⾃分にすごくしっくり来たんです。

それから少⼦化を阻⽌することが⾃分のライフワークだと考えるようになりました。同時に⼤学院時代の医療の研究を通して、今まで全く考えたことのなかった医師という職業に⼤変興味を持ちました。その中でも産婦⼈科領域、出産や⼦育てをする⼥性のサポートがしたいと思うようになりました。今もその気持ちは変わっておらず、卒業後は産婦⼈科医になることを⽬指しています。

-イマヤフに一言メッセージをお願いします。

仕事をする上で⼤変なことや⾃分の思うようにいかないことも多いと思いますが、ヤフーほど⾃由に動ける会社はなかなかないと思います。ヤフーを出てみて改めて実感しましたが、ヤフーは様々なバックグラウンドを持った⽅々が在籍しています。個性豊かで様々な才能を持つ社員に囲まれて仕事ができるのはとても恵まれていると思います。そういったヤフーの⾃由な社⾵のなかで⾃分のやりたいことをどんどん進めていってください!

-モトヤフに一言メッセージをお願いします。

モトヤフの皆さんも何かしらの野望をもって新たな環境でチャレンジすることを選ばれた⽅が多いのではないでしょうか?⾃分もその⼀⼈です。またモトヤフの皆さんとそういった野望について語れると嬉しいです!

-読者に一言メッセージをお願いします。

最後まで読んでいただきありがとうございました!ヤフー時代は⾃分のエンジニアの技術⼒の⾄らなさで苦労したことや先輩⽅に迷惑をおかけしたことも多々ありましたが、優秀な先輩や同期にいろいろと丁寧に指導していただけたことに感謝しています。ヤフーで学んだことは今でも活かされいると思います。今後もヤフーでの経験を糧に世の中の役に⽴てるように努⼒したいです。

-古林さん、本日はインタビューにご対応ありがとうございました!

本日のインタビューは事務局の飯島聡美、川村英樹が担当しました。

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