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誰でもアートを楽しめるようになる方法

私は美術が大嫌いだった。
思春期に絵が下手な姿を友達に見られるのが嫌で、ワザとふざけて下手に描いたと装っていました。
写真の方が綺麗なのに、なぜわざわざ絵を描くのか理解できませんでした。
当然、美術館に行くなんて考えもありませんでした。
社会科見学で行ったときも、5分で最後まで行ってしまった記憶があります。

芸術を理解することがそんなに偉いのかという思いで大人になりましたが、5年ほど前からアートという言葉をよく耳にするようになりました。
身近な人々もアートを見に行ったと話すようになり、私もコンプレックスの原因であるアートを見に行ってみることにしました。
正直言って、何が楽しいのか全然わかりませんでした。
作者が何を思って描いたのかや、当時の時代背景などがたくさん説明されていましたが、それほど感動もしませんでした。
「写真の方が綺麗だ」と思ってその美術館を後にしましたが、その後も信頼している方からの紹介で美術館に足を運ぶ機会があり、そこで衝撃的な出会いがありました。

いつも通り説明文を読みながら絵を鑑賞していると、小さな女の子が父親に向かって絵の解説をしていました。
「ここに電車があって、こっちは太陽なの」
観ていた絵は抽象画で、具体的に何かが描かれているわけではありませんでした。
しかし、女の子は自分の感性でそこに何かを読み解いていたのです。
その時、私はまるで雷に打たれたかのような衝撃を受けました。

私は今まで、絵を正しく読み取ろうとしていたのです。
作者が何を思い描いたのか、それを正しく読み取ることが絵を楽しむことだと思い込んでいました。
しかし、女の子はそんなことを気にすることなく、絵の横に書いてある解説を見ずに自分が思ったことを父親に話していたのです。

私が絵の楽しみ方に制限をかけていたのは、自分自身だったのです。ただ楽しみ方を知らなかっただけなのだと教えてもらいました。

それ以降、私は美術館に足を運ぶようになり、少しずつですがアートを鑑賞する理由が見えてきました。
実際に私がどのように鑑賞しているかをお伝えします。

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