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アスペルガーな「普通」の僕 〜AIが絶対書けない自分のことを書き残すnote〜

はじめに

知的障害・発達障害。その中でもアスペルガーは比較的わかりにくく、大人になってからわかったという人も多くいます。そんなアスペルガー症候群、最近では自閉スペクトラム症とも言われますが、僕は多分アスペルガーです。多分というのは実際に医療現場で診断等を受けてはいないからです。つまり自称ということになります。

なのでこれは単に思い込みなのかもしれません。そこのところご了承ください。しかし、実際当てはまる部分は多く、「ああ、そうそう、そうなんだよ」と思う記事ばかり。

AIが書いてほしい文章の内容を簡単に生成してくれる今だからこそ、自分の言葉で、自分の手で、自分のことを残しておきたいと思った。これだけはAIが書けない分野。きっとこれからもっと発達していくに違いない。そうすれば人間が書いた文章なのか、それともAIが自動生成したものなか、本当に区別がつかないときが来るのかもしれない。

今から書くのは人間である私の文章だ。

【追記】せっかくなのでこの文章をBingのAIに校正させた文章のnoteを作ります。リンクはここ→https://note.com/ritsu_rab/n/n31d5bec66c21

アスペルガー

簡単に言ってしまえば

  • 興味関心ある分野に特化している

  • 言葉の裏にある真意を読み取れない

  • 決まった流れやルーティンを強く守る(逆に言えば曖昧なものが苦手)

  • 他人に無関心で一人での作業や行動を好む

といったものが主に挙げられます。人から見れば

  • オタク気質で他に興味関心がない

  • 空気が読めない

  • 指示待ち人間

  • 冷たい人

となるでしょう。皆さんはどう受け取ったでしょうか。せっかくなので自分のことと照らし合わせてもう少しだけ書きましょう。

興味関心ある分野に特化、一人作業を好む

自分はDTMを二年前ほどから始めました。「歌ってみた・歌い手」、聞いたことある人もいるでしょう。Adoさんとか有名ですね。その歌ってみたMIX(カラオケ音源とボーカルをあたかも一つの曲だったかのようにするお仕事)を独学で勉強し、今では人から依頼が来るようになりました。なんせ音楽最終学歴は中学のリコーダーです。

気になってハマってからはもう時間されば勉強していました。大学の講義中も音楽のことばかり調べていました。先生ごめんなさい。しかしそのこともあり、今ではお金を出して自分に依頼をしてくれる人がいます。感謝でしかありません。これは一人でとことんやる作業なので自分に最高に適していました。ちなみにこれを書いている今も依頼をこなしています。

決まった流れやルーティン、指示待ち人間

突如筋トレをしたくなったのが一年前くらい。最近はやめてしまいましたがあのときはかなり熱心にやっていますした。でもうまく続かない。そこで私は一枚のA4コピー紙に一週間の流れを書き、それを目に見えるところに貼りました。

たったこれだけでいとも簡単に習慣となったのです。そう、この曜日にはこれをやるとあるのならそれをやればいい。ただそれだけ。そこがアスペルガーの強みで、予定が決まっていれば(もちろん体力等の問題もあるが)ある程度予定通りに物事を進めることができるのです。

逆に言えばそれが崩れた途端に何もできなくなるのがアスペルガーです。自分の道が急になくなったような感じで、何をすればいいのかわからなくなる。

これは指示待ち人間にも繋がります。決まった流れがない、要は指示がない。そうすれば何をすればわからない。でも社会じゃ「それくらい自分で考えろ」と言われる。それができない。そういう生き物として生まれてしまったのが辛いです。逆にちゃんと指示してもらえばそれを言われたとおりこなす。いわばロボットなのかもしれません。涙も流せないや。

就活

今年で四年生、就活が本格化してきました。大学進学で延長した四年ももう終わりを告げます。

アスペルガーの人間は上でも書いたとおり、興味関心ある分野に強いので反面、範囲が狭いのです。それは困りましたね。これだけ企業があっても興味が湧かない限りはその仕事をやろうと思わないのです。

そしてコミュニケーション能力がない、というより相手の真意を受け取るのが苦手なので遠回しの言い方や冗談がわからないことが多々ある(そして一人を好む)ので誰かと協力して何かを成し遂げる仕事がしたくありません。一人で黙々と何かをしていたい。そんな感じですが、厳しいですよね。

決まった流れやルーティン、ある意味では「ルール」と言い換えることができます。横断歩道を渡りましょう。そういってもないところを突っ切る人をよく見かけます。そういったことがとても許せません。つまり「曲がったことが大嫌い」なので僕は嘘をつくのが嫌いです。これが何を意味するか、そう面接です。

「面接はそういうところだから」

母から言われた言葉です。就活生は今までの人生を振り返り「美化」させます。受験勉強を頑張った。アルバイトを頑張った。大学ではこんなことをやった。御社のこういったところに感心し―。人生のいいところだけを切り取り、あたかもそれが本当の自分だと面接の場で理路整然と語る。これがどうにも気持ち悪くて耐えられない。要は嘘つき自慢大会です。僕にとってはね。

実際は授業をサボったこともあるでしょう。バイトをサボったこともあるでしょう(僕はバイトしたことないのでなんにもわかりません。違ったらごめんなさい)。それをあたかもなかったかのように優等生を演じる。

事前に作った美化された自己PRをひたすら覚え、相手側が質問してくるだろう質問の答えを作る。それで一体人に何がわかるというのだろうか。社会はこういった人間を欲しているのだろうか。もしそうなら僕は一生社会に出られません。

「普通」ってなんですか

ツイッター等でもよく見かけます。「普通に考えれば」とか「普通こうするよね」とか「普通の人間に生まれたかった」とか。

では僕が教えましょう。「普通」とは「偏見」です。はい、偏見です。どういうことか説明しましょう。例えば「普通に考えれば」という文章、主語はなんでしょう。僕が思うに二つあります。「話している人」と「社会・文化」です。つまり、「(今話している僕から見れば)普通」「(社会的に見れば)普通」ということになります。

とりあえず後者の方を見てみましょう。こっちの普通は言い換えれば「常識」ですね。そもそも常識とはなんでしょう。社会の常識。それはこの国、文化に存在するある意味ルールです。しかし国、文化を作るのは人間です。つまり、結局の所常識と言っても個人の考えに帰着はするのです。個人が持つ「偏見という名の常識」の集合体が世間の常識です。

では、最初の問いかけに戻りましょう。「普通」ってなんでしょう。普通の人間ってなんでしょう。社会の常識をもつ人間が普通でしょうか。社会が求めることができる人が普通でしょうか。

もしそうであれば僕は明らかに普通とは言い難いでしょう。しかし、僕が思う「普通」はさっき言ったとおり「個人の考えから見て」なので自分が自分を普通と思う限りそれは普通でいいのです。そう見れば自分は明らかに「普通」です。

こんな考えを持っていようが残念ながら社会という枠組みに入る以上、通じないのが社会というものです。傍から見れば異物。

でも中にはこういった生まれ持った見えにくい障害を持つ人もいる。本当に悩んでいる人こそ目には見えないのかもしれない。自分は疑惑なので本当のところはわからない。本当に持つ人から見れば違うと言われるかもしれない。それは実際会ったことがないのでわかりません。しかし少なくともアスペルガーの症状に多く当てはまっているのは事実です。辛いです。

最後に

ここまで読んでくれた方がいるかはわかりません。途中まで読んでくれた人、最初で離脱した人、そもそも誰の目にも留まらない。それもあるでしょう。

まあそれは良いとして、これが僕の姿であり、この文章はAIには絶対書けません。この先いくらAIが発達しようが、感情を持とうが、あなた自身の考えや気持ちはあなたにしかわかりません。

それはAIだけでなく他人にも言えます。誰かの相談事に乗ることもあるでしょう。でも結局は完璧に理解というのは無理なはずです。だってその相談してくれた本人ではないのだから、自分は。

あなたがもし何か悩んでいるのであればまずはそれを理解してみることから始まるかもしれません。いきなり他人に話してもそもそも自分が分かっていなければ意味がないので。

今自分はどういう状態なのか。何が起こっているのか。何を悩んでいるのか。それはあなたにしか把握できない部分です。

きっと私同じ悩みを持つ人はいるはずです。そうでなければアスペルガーという単語は生まれてこない。病名がある以上少なくとも同じようなことで悩みを抱えている人はいるはずです。私もその一人です。

もしこの文章を読んでくれた企業さん。同じような作業を永遠に繰り返すみたいな仕事あればぜひ雇ってください。一人で作業をするような仕事、大歓迎です。マニュアル通りの仕事、完璧にこなします。音楽のことはわかりませんが歌ってみたのMIX、もちろんできます。どうでしょうか。

唯一の特技も言える小さな折り鶴。もちろん手しか使っていない。

以上、人間である私が、AIに絶対書けない文章を書いたnoteでした。

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