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夜の湖

満月の夜、湖へ、
私と一緒に舟を漕ぎ出しませう。

私が舟を漕ぎませう。
ただ向い合って、あなたはどうか微笑むだけで良いのです。

ただ私を見ていて欲しいのです。
そして、
時に空を見上げて、
月が綺麗と、そう呟くだけで良いのです。
私はそれに黙って頷いて、あなたと月を眺めるのです。

湖の真ん中に来たら、
好きな歌を歌いませう。
あなたの美しい音色に、私はうっとりと聞き惚れてゐるのです。

静まりかえった森の中、
あなたの歌声を、夜の動物たちが皆、うっとりと聴いてゐるのです。

湖から戻りましたら、
一緒にどこまでも眠りませう。
二度と覚めない夢のように、
もしくは
もう一度会いたいと願いながら。

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