立命館の文芸系サークルが集合「合同新歓」

 この記事は、総合表現サークル“P.Name”会誌「P.ink」七夕号に掲載されたものである。本誌は2023年7月7日に発行され、学内で配布された。


 二〇二三年度に入って初めての試みとして実施された、立命館文芸サークル全団体による新入生合同新歓。新入生たちには「文芸サークルとは? 自分向きの団体はあるのか?」といったような情報を。我々団体には新入生にその名を知ってもらう大きな機会を。双方向にプラスになることを願っての企画でした。
  合同オープンチャットの開設
  合同情報誌『創索』の発行
  各団体代表者達による座談会の開催
  複数回にわたるオンライン説明会の開催
 何もかもが手探りの状態から、よくここまで実行できたものです。

 と言いますのも、本サークルP.Nameは昨年発足したばかりのサークルというこもありますが、P.Nameも『PENクラブ』も『百宴らいたぁ』も、我々(現二回生)の代においては交流がほとんどなかったのです。文芸という繋がりこそあれど、形式も学芸総部における位置も完全に別物、よそのサークル同士なのです(百宴は元々PENから分離したサークルという背景はあるのですが、それももう二十年近く前の話だそうで)。企画側の人間があんまり書きすぎてしまうとどうしても手前味噌になってしまうのですが、それでも、ここまで形にできたのは誇っていきたいものですね。
 肝心の成果ですが、明記するのは難しいものです。刷った情報誌は何部捌けて、そのうち何部が新入生の手にあるのか。この企画を通じて本当に我々の情報を正確に届けることができたのか。全部数字で確認できたら有り難いのですが、なかなかそうもいきません。個人的に気になるのはやはり『創索』に関してです。私は制作委員長という役割を賜っていたこともございまして、その制作には深く深く携わらせていただきました。本当なら衣笠キャンパス清心館に置いた数十部が手に取られていく様を、一つ一つ全てこの目で拝みたいものなのです。

 ですが手応えはちゃんと感じておりました。今回の企画に参加した三団体全てに身を置いている立場からの所感ですが、今年度の新入部員はとにかく多いです。特にPENクラブと百宴の二団体は、わかりやすく昨年との入部人数に大きな差があります。体験や見学に来た人数、合同新歓の説明会に来た人数も合わせると、立命館の文芸サークルにおいては前代未聞級の新入生が触れてくれたと勝手に実感しております(これも具体的な数値がありませんので漠然としたことしか言えませんが)。実際に「合同新歓で存在を知って」という経緯で見学に来てくれた新入生もいました。うちの団体が目に触れることもあったようで、なによりです。
 ではP.Nameの新入会員は。これはP.Nameの会誌ですから、私にもP.Nameに華を持たせるというある種の義務があります。実際のところ、私の想定していた以上の方々に触れてもらえました。なにせ対面での活動がほとんどないサークルですので、こういった企画でもやらないと、外部にうちの詳細を知ってもらえる機会というのがないのです。裏を返せば、四、五月の時点で入会してくれた方々——十人ほどだったと記憶していますが——は合同新歓経由で興味を持ってくれた方々というわけです。それに、文芸サークル同士の繋がりも強化されたことによって、私のような文サーの掛け持ちをする方も複数現れてくれました。自己完結のような形にはなりますが、今回の新歓企画は実施するに十分価値のあるものだったのではないかと、私は思っております。
 少し余談ですが、前述しました通り文サー同士の交わり自体がなかなか新鮮なものでして、かねてより全団体に所属していた私にとってこの企画にはクロスオーバー作品を観ているかのような奇妙な興奮がありました。その様を鑑賞したばかりの映画に準えて「ブンゲイサークル ユニバース」と冗談半分に言ってみましたところ、P.Nameの代表にいたく気に入られまして。もしも次に三団体合同で企画を行うことがあれば、ユニバーサルな題がつけられるかもしれません。

 文責:チあき(合同誌制作委員長)

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