生死の主導権は「表現力」 #TRPGプロジェクト

 この記事は、総合表現サークル“P.Name”会誌「P.ink」七夕号に掲載されたものである。本誌は2023年7月7日に発行され、学内で配布された。


 今年度の目玉企画のひとつとして、一般会員であるSiriusから提案された(マジでありがとう)企画が、#TRPGプロジェクト である。
 
 TRPGとは、テーブル・トーク・ロール・プレイング・ゲームの略である。それそのものの詳細はググっていただけると信じる。
 ロールプレイングゲームである以上は、それだけでもはや当会、特に演劇局の活動内容としてふさわしい。ササキソラニンにいう「自分の中に別の人格を宿す」かのような営みがふんだんに含まれている。
 しかし、企画主であるSirius自身が強調したのはまた別のTRPGの側面であった。
 TRPGは基本的に、サイコロの出目によってシチュエーションやプレイヤーの行動の成否が決定される。これには何人たりとも逆らえない。無機質で時に残忍な、ふりかかってくる「状況」は歪められない。
 そのような際、大切になるのが「表現力」なのだという。
 企画書にあった言葉を引用する。

——TRPGは基本何をやっても自由である。自分の作ったキャラクターを、生きかすのは自分であり、死に時を決めるのも自分である。ダイスの出目という無機質で、あらがえないものに対して、自分たちがどのような意味を持たせていくのか、そこに表現がある。——Sirius.

 のだそうだ。
 
 既に会内で何度かセッションを重ね、企画参加者はTRPGの感覚を掴んできたところである。しかしこの企画、単に身内でTRPGのセッションを行なって終了というものではない。
 今後のこの企画の展開は次のような段階をみせる。

一、「本番」ようの複数人シナリオを選定し、テストプレイヤーのみでセッションを行なって準備を進める。
二、「本番」のセッションを、演劇局のプレイヤーで行う。この際、セッションはオンライン上に公開される。
三、このセッションの記録をもとに、リプレイ動画や、リプレイ風小説を作成し公開する。

 当会はあくまで表現サークルである。やはり、表現・制作物の形にまとめることは重要だ(必須とは言わない)。
 このセッション生配信の具体的な日付については、現在、会内で日程調整の最中である。当会YouTubeチャンネルを登録のうえ、もうしばらく待たれたい。

文責:紀政諮(代表 / 文芸局長)

いいなと思ったら応援しよう!