四、 客演も!? 演劇局が本格始動
この記事は、総合表現サークル“P.Name”会誌「P.ink」七夕号に掲載されたものである。本誌は2023年7月7日に発行され、学内で配布された。
この部分の記事、演劇局長自身に書かせればよかった……。後悔している。いけない。困難は分割しなければならない。いや元々そういう意味ではないけど。
当会の演劇局長といえば、誰を隠そうササキソラニンである。佐々木Ĉieloの芸名で当会の制作に多大なるはたらきをし(特に #ハロウィンプロジェクト におけるボイスドラマ「トリップ・オア・トリート」の「怪物」役は圧巻であるので確認されたい)、演劇局長として先の正月に配布された「P.ink創刊号」のあとがきに、演劇にかける熱い想いと考えを寄せてくれた人物である。
一部を引用する。
詳しくは本誌冒頭にあるQRコードから当会公式noteを表示し、そこにある「初春の章」という記事をご覧いただきたい。
そもそも、総合表現サークル〝P.Name〟とは、私、紀政諮のつくる文芸集団と、彼、佐々木Ĉieloのつくる演劇集団との協力的枠組みを二人で構想したのが発端の団体である。にもかかわらず、去年度の発足期において会内のプレゼンスのほとんどを文芸活動が占めていたのは本当に遺憾なことであった。先の記事にも述べた通り、今年度の活動の念頭には「演劇局の実体化」が強くあった。
そのような背景を受けたものである。
去る四月二八日。この日の全体会議は、新歓運動によって増えたメンバーたちを迎えた大所帯のものとなり、重い議題が決にかけられた。そのうちのひとつが、演劇局則新設案である。
次ページの通りの案が全会一致で可決された。
前文は、初春の章に書かれたササキソラニンの思想と彼自身の起案をもとにして作成された。
〝P.Name〟という極端なまでに自由を強調する場において、演劇という営みのある種の不自由さとどのように付き合うべきかを提示するものとして将来にわたって扱われるべきものだと考えている。次代の当会の担い手の参考になればいいと思う。
さて。当会の演劇局は決して「体力」のある枠組みではない。舞台作りをやれるほどの境遇には今のところ無く、もっぱら「演技的表現」を行うことで局員の個としての能力を向上させるのが、今の演劇局の存在意義と言える。
当然、所属するメンバーはその役者個人として、外部のすばらしい劇団で舞台に立つことがある。そこでこの規則では、そういった場合に情報共有および宣伝をする形式を規定し、促進している。
現に、メンバーのうち二名が既に他の劇団の舞台に立っており、当会のSNSからこれに関する告知を行っている。両演目ともそもそもすばらしい舞台であった。併せてチェックされたい。
なぜ素晴らしい舞台であったと断言できるのか。
それは、まず片方に関してはその演者というのが私自身であり、部内者の目線から評価できるためである。
そしてもう片方、笠崎州の出演した舞台に関しては、演劇局として集団観劇を敢行した為だ。
局則第三条こそがこの規則制定の肝と言える。
かつて、このサークルを設立するために役者としてのノウハウを積もうとアンサンブルとして先輩方の座組みに参加した際、その座組みの代表に、サークルの構想についてたまに話していた。その際に言われたこととして、「舞台作りをするならば舞台をインプットしろ」というものがある。
もはや舞台作りという当初の目標は遥か未来の夢となった。とはいえ、個々のメンバーは創造性に富んだ素晴らしい「役者」達である。役者だけではない。文芸をするにしても、舞台演劇のインプットを糧にできる者はやはり多い。加えて、文芸局の会誌作成のような「局の統一的運動」のない演劇局において、局としてのまとまりを実体化するものとしても集団観劇は位置付けられている。
要は、サークルのメンバー数名で、笠崎くんの舞台を観に行った。
今後、当会の演劇局はどうなっていくのか。代表である私にも想像があまりできない。全ては局長であるササキソラニンの意向にかかっていると言っていい。
文責:紀政諮(代表 / 文芸局長)
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