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サポーターに会いたい!:世界を巡りながら奄美の魅力発信(中村美智留さん)

取材・文:ネルソン水嶋(リトケイ企画編集部)

島を支えるリトケイ
リトケイを支えるサポーター

NPO法人離島経済新聞社(以後、リトケイ)は、島が抱える課題に寄り添い、文化と笑顔を未来につなぐため、さまざまな取り組みを行っています。詳しい活動内容については下記をご覧ください。

島と本土、島と島をつなぎ、支える存在でありたい。そんなリトケイを支えてくださる存在が、私たちに島への想いを、「寄付」という形で託していただいているサポーターのみなさんです。いつも、ありがとうございます!

が、しかし…正直なところ、私たちがサポーターの方々と直にふれあう機会は決して多くはありません。メンバーの3分の2が離島在住で、本土在住者も島を行ったり来たり。イベントなどでお会いできる機会が片手で数える程度あるだけで、それもほとんどは都内です。だからこそ、そんな中で私たちに託していただいている、みなさんの島への想いとお金の重みを感じます

月報や年次報告、また限定メルマガなどお送りしているものはありますが、もっと、どのような方が私たちを支えてくれているのか、私たち自身が知らねばならないですし、またリトケイを見守ってくださる方にも伝えたい…。

そんな思いから立ち上がったのが、この企画。オンラインでつなぎ(会いたいと言いながらなんですが)、サポーターのみなさんが持つ島への想い、リトケイへの期待などをお聞かせいただきます

一人目は、徳之島にお住まい(そして今は船旅中の)中村美智留さんです。

世界一周船の旅!をしながら奄美の魅力発信

お話を聞かせていただく方:
お名前:中村美智留さん
リトケイサポーター歴:8ヵ月
お住まい:徳之島(鹿児島県) ※現在は世界一周船旅中

左が中村さん、右は私(ネルソン水嶋)です。

***

ネルソン「こんにちは!」
中村さん「こんにちは」
ネルソン「今は、ピースボートの世界一周クルーズに出られているそうで。どちらにいらっしゃいますか?日本の真裏、ブラジルあたりとか??」
中村さん「横浜です
ネルソン「めちゃくちゃ日本だった(笑)
中村さん「参加して3カ月が経ち、いったん帰港したところなんです」
ネルソン「え!これから2周目ということですか?」
中村さん「はい。ランゲージ・アシスタントという、乗客の生活に滞りがないようにお手伝いするお世話係で、韓国語ができるので韓国の方の応対をしていました。といっても韓国の方は40人くらいで、私は英語と中国語を話せるので、そちらの担当にも回されることもあったのですが」
ネルソン「さらっと言われましたが、え~…日本語も加えると、(ネット検索して)クァドリンガル(4カ国語話者)ってことですよね。すごい!」
中村さん「実は奄美群島8島を、英語、中国語、韓国語で案内できるガイド資格を持っています。徳之島には、7年ほど住んでいたのですが、コロナ禍含めて島にいた期間が長かったので、今年は外に向かって種蒔きしながら自分の言語力を高める修行中なんです。ピースボートはさまざまな国からいろんな年代の旅好きな方々が集まるので、出会いの場にうってつけです」

ピースボート

ネルソン「ピースボート。名前はよく聞きますが、実際に何カ国くらいを、何人くらいで回るのですか?」
中村さん「行き先は18ヵ国くらいで、約100日間で20以上の港を巡ります。乗客は、海外のお客様が約600人、日本人のお客様が約1,200人。それとは別に、600人以上がスタッフクルーとして参加します
ネルソン「えっと…ひとつの船に、2,400人以上が乗るってことですか!?」
中村さん「そうなんです」
ネルソン「いやぁ、それはもう、島が移動しているようなものですねぇ
中村さん「はい(笑)。寄港地では数時間~数日過ごしますが、やはり船上での生活が圧倒的に長いので。陸地で過ごして戻って来る頃には、船が自宅のようにも感じています」
ネルソン「船が、島でもあり、自宅でもあるんですね」

寄港中の中村さん。Tシャツには与論島の方言で「ありがとう」の言葉が。

島好き集まれ!季刊ritokeiを挟んで語らった

ネルソン「そんな中村さんは、どうしてリトケイのサポーターに?」
中村さん「まず、リトケイの存在をハッキリと認識したのは、豊島の高松屋さんという宿に泊まったときに店主と島の大きさについて話になって、『徳之島って大きいんだよ』と、そこで島の大きさが分かるポスターを出してくれたんです」
ネルソン「お~出ましたね!島の大きさ一覧ポスター。島の人に見せたら、確実に盛り上がりますよね」

島の話題が生まれるTシャツを来て、島の大きさ一覧ポスターを持つ中村さん。

ネルソン「では、それがきっかけでサポーターに?」
中村さん「いえ、それは認識したという出来事で、実際のきっかけは、ネルソンさんがLINEグループでリトケイのサポーターについて案内されて、『沖永良部島を案内する』と書いていたじゃないですか。あれに尽きますね」
ネルソン「なんと!ありがとうございます…プレッシャーだな(笑)」

※鹿児島大学が取り組む、奄美群島の環境文化を学ぶ社会人向けプログラムがあり、その修了生たちが集うLINEグループで案内したことがありました。

中村さん「それと、ちょうどその頃にピースボートに乗船することが決まっていて、その動機のひとつが『奄美群島を外に向けてアピールしたい』というものだったんです。それで、島の大きさ一覧ポスターも、季刊誌のバックナンバーも、その資料になればいいなとっていう理由はありましたね
ネルソン「そうそう、連絡いただきましたよね。こちらもご活用いただけるのならぜひってことでお送りさせていただきました。ピースボートではリトケイの季刊誌を使ってどのような奄美群島のアピールをされたんですか?」

季刊誌『季刊ritokei』の一部
中村さんの企画の様子。テーブルには、季刊ritokeiが並べられている。

中村さん「島好き集まれ!と呼びかけて、季刊誌を並べて、集まった人たちと島の話をしました。自分が行ったことのある島、ルーツのある島、あとは島の課題を知って自分の地元にも同じようなことがあるという話などです
ネルソン「おもしろくて、いい使い方ですねぇ。ちなみに、季刊誌を活用したかどうかに限らず、ほかに乗船中にやられたことはありますか?」
中村さん「奄美の民謡を、動画や音楽を再生して楽しんでもらったり、島に流れ着く海のゴミ問題について講演したりしていました。船内では日本語の先生もしていたので、島口(徳之島の方言)もちょっぴり教えたり」

徳之島内で撮影された映画『つむぎのうた』も上映

本編はこちらから観られるそうです。

中村さん「あとは、沖縄好きが集まる『沖縄ナイト』という企画があったので、そこへ乗り込んで『大島エレジー』を歌ったりとか(笑)
ネルソン「沖縄ナイトに乗り込んで大島エレジー…最高ですね(笑)」

奄美大島の、沖縄と間違えられる悲哀をユーモラスに歌った大島エレジー。

リトケイで、他の島を知り、自分の島を知る。

ネルソン「最後に、中村さんがリトケイに期待することって何ですか?」
中村さん「リトケイのアンケートで、同じ質問を色んな島の人にぶつけて、その答えで島の違いが浮かんで見えてくる記事が好きなんです」
ネルソン「あ~私も好きです、違い最高です」
中村さん「リトケイさんの魅力って、日本の様々な島を知れるということで、島ならではの魅力や課題、また全然知らない島のことを知るきっかけになるのでそれがいいですね。次の休みはここに行ってみようか、みたいに」
ネルソン「島は島でも、その先に多様な世界が広がっていますもんね」
中村さん「たとえば、ポスターを見せてくれた宿屋さんは、宿屋なんだけど、週一回は島外に買い出しに行かないといけないので水曜がお休みなんですね」
ネルソン「同じ島でも、インフラ環境の違いを感じるエピソードですね」

こちらはトカラ列島をめぐる「フェリーとしま2」

中村さん「そう聞くと、『抜港(荒天などで予定の寄港を取りやめること)したらどうするの?』と思うんですが、瀬戸内海は内海だから、奄美群島と違って抜港がないんですって。一箇所に長くいるとそれが世界の常識みたいになってしまうけど、同じ”島”でも色んな環境があると気付かされました」
ネルソン「分かるなぁ」
中村さん「実際に行ったときや、リトケイで、他の島との違いが分かると、かえって自分の島の姿が見えるということがある。それが面白いですね」
ネルソン「いやーー分かる、分かります。私自身、スタッフとして関わり、自分が暮らす沖永良部島を相対的に、客観的に見られるようになった気がします。とくに島に暮らす人にとって、サポーターというか、リトケイに関わることの価値はそこですね。それが次の一手のベースになる。まだ住んで4年くらいのペーペーですけど、それは島民として自信を持って言えますね」

***

ネルソン「今日は、とっても勉強になりました!」
中村さん「また会いましょう」
ネルソン「はい、ぜひ」
中村さん「おぼらだれん(徳之島の方言でありがとう)」
ネルソン「こちらこそみへでぃろどー(沖永良部島の方言でありがとう)」

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