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依頼を受ける時に忘れてはいけない大切なコト #203

先日、クライアントからこんな相談があったんですね。

ある大手企業からセミナー依頼が来たんです。有名なところだし
「やった!」
と思って受けたんですよ。

講師代も〇〇円であればいいかなと思って引き受けたんだけど、拘束時間が長い。
話す内容も、あれもこれもと追加で言ってきて。

自分が得意じゃないことも「お願いします!」って言われちゃって。
XXみたいな有名企業でも、対応ってそんなもんなんですね。

なんかがっかりしちゃいました。


でも、これは根本的な問題は、先方ではなく、実は彼女にあるのです。
そして、そこを改善しないと、同じことが何度でも起こってしまうのです。

■あるセミナーの依頼がありました

僕のところに、昨年、あるセミナーの依頼が来たんですね。

依頼元は、先ほどのクライアントのように
「受託しておいて損はない」
ところです。


依頼内容は

飲食業界の店舗が対応すべきITシステムと導入時に気をつけることをお願いします。
かりやさんが行われているフェイスブックなどのSNSの活用方法などは、別の講義でお話しするので大丈夫です。

というものでした。


ただ、この時点で、僕は一度お断りしました。

理由は

1.セミナーでどのお店にも役立つ内容として伝えられるものではなく個別コンサルで、そのお店の状況を聞いて対応すべき内容であること

2.ITに全く詳しくない店舗経営者に3時間で伝えるには難しいテーマであること

の2点でした。


■でも、結果的には、引き受けました

なお、断りのメールを入れたら、すぐに担当者から返信が来ました。

実は・・

他のITに強い先生方にもオファーさせていただいたのだけど、皆さん同じように
「難しすぎる」
ということで断られてしまったんです。

何とか、お願いできないでしょうか!

とのことでした。


普通にとれば
「難儀なテーマ」
良くとれば
「これまでないチャレンジングな講義テーマ」
なので、他の方の反応もしかるべきかなと。

ただ、その依頼元とは、これまでも取引があり、単なる思いつきで無茶なことを言い出すところではないこと。

難儀なテーマだけど、でも、それを伝えられたら、店舗経営者にとっては、とても役立つこと。
そこで、内容については打ち合わせをして、決めさせていただく前提で引き受けました。


■発注側が強く、受注側が弱いわけじゃない

打ち合わせまで、1週間時間があったので
「さあ、どうするかなあ」
と考えて、この内容であればという講義案を作成。


打ち合わせ当日に、それを担当者に伝え、1時間半ほど、ふたりで協議をして、最終的に話す内容を確定しました。


僕は、法人とのビジネスにおいては
「何でも言われた通りにしない」
ということを大事にしています。

それは、今回のような内容だったり、金額だったりすべてです。


以前は、交通費込みで、仙台で1万5000円で講演をしてくれという依頼がありました。

その時も、

1.遠方の場合、交通費は別途でお願いをしていること
2.講演や講座について基準価格

を伝えました。

そこは、そのあと、音信不通になりました。


また、過去には、交通費はいただきましたが、基準価格の1/3の価格で引き受けたケースもあります。

そちらも僕の条件は提示したうえで、ただ、会話をする中で
「講演をお願いしたいかという目的」
に共感をしたからです。


つまり、ビジネスにおいては対等な関係なので、お互いに話をして折り合いがつくのであれば、発注するし、引き受けるということです。


■配慮はするけど遠慮はしない

大事なことは
「配慮はするけど遠慮はしない」
ということです。


なんでも、無条件で引き受ける必要はないのです。
もちろん、この条件以外やらないという形で、こちらが高飛車に出る必要もない。


でも

1.自分が引き受けるときの条件の提示
2.自分の手に余るお題の時は、先ほど書いたように「この形ならできる」という提案

は遠慮せずに行ったほうが良いです。


なぜなら、ビジネスにおいて依頼は
「不確定要素が含まれている状態でなされる」
ことが多いからなんですね。


でも、それを
「はい。あなたは有名なところだから、私は何でも従います」
と印象づけてしまったら、その時点で、相手の思うがままになってしまいます。


■えっ、でも「はく」がつくから受けたいじゃないですか

そんな反論をもらったこともあります(笑)
それだったら、料金がとか、内容がとかつべこべ言わずに、まるっと引き受ける。

つまり、どんなに大変でも、赤字であっても
「実績」
のために引き受けるべきという経営判断をするのであれば、それは
「営業(ビジネス)」
ではなく
「広告宣伝費」
として持ち出ししてもいいから引き受ければいいのですね。


ただ、その時でも僕は、通常の条件は提示した上で
「今回だけ」
ということは伝えるようにクライアントには話しています。


それをしないと、相手は
「次も同じで」
とか、さらに無理難題を平気で言ってくるようになります。


つまり、言い方を変えれば
「そのように顧客を教育」
してしまっているのです。

伝える際に、強硬姿勢だけをとる必要もなく、配慮はする。
でも、伝えるべきことは、遠慮せずにきちんと伝える。

これは経営にとってとても大事なことです。
ぜひ、意識していってください。


【経営のレシピ】

配慮はするけど遠慮はしない。

条件や内容をきちんと提案する。

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