見出し画像

盆東風待ち

雨音消えた町
痛み伴う日差し
忍び寄る足音

あなたが好きだと言っていた
あの季節はきっと悪魔

何時までも心音加速させる
あなたもきっと悪魔だ

温い風に肌を触れられて
記憶は何処かへ飛び立つ
待つ人のない場所へと

降ってもいない雨を
避けるように進みながら
飛び立った記憶を追いかける

温い風は強く腕を掴む
振り解き歩みを進める
私のほうが強いのだと

言い聞かせて

砕けて散らばった
景色に紛れ込む断片を
壊しながら前へ進む

私は強いのだと
言い聞かせて

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?