反応速度、怪我、キャリア...睡眠がアスリートに及ぼす影響5つ
アスリートにとって睡眠は欠かせません。実際、どのような影響をアスリートに及ぼすのでしょうか?
今回は5つの領域に注目して探っていきます。
①怪我の確率
睡眠不足はアスリートの怪我のリスクを高めます。
カリフォルニア大学の研究では、「睡眠時間が6時間以上と6時間未満のユースアスリートでは、後者の方が試合での怪我の確率が高い」と結論づけています。
また別の研究では、高校生アスリートに最も多い怪我の要因は練習時間等ではなく、睡眠時間であるとしています。
②正確さとスピード
スタンフォード大学バスケットボールチームを対象に行なった研究では、「睡眠時間が増えるとシュート決定率が向上し、スプリントのタイムが縮まった」との結論を発表しています。
<本研究について詳しくはこちらの記事へ!>
③反応速度
アスリートにとって、反応速度は試合の結果を左右する大切な要素です。
睡眠不足で疲労が溜まっている状態は、「お酒を飲んで酔っ払っている時と同じくらい、もしくはそれ以上、反応速度に影響を与える」との研究結果が出ています。睡眠不足の状態で試合に臨むのは、お酒が入った状態で試合に臨むようなものなのです。
④プレーの判断
30の野球チームを対象に行なった研究によると、「選手の判断に疲労が大きく影響する」とのこと。シーズンが進み選手の疲労が溜まるにつれて、ストライクゾーンの判断(ストライクかボールかを判断する能力)が低下しました。
睡眠不足はモチベーション、集中力、記憶力、学習能力にも悪影響を与えるもの。コンマ数秒で判断を迫られるアスリートにとって、睡眠不足は致命傷になり得るのです。
⑤選手のキャリア
メジャーリーグ選手を対象に行なった研究によると、疲労は選手の寿命に大きく関わるとのこと。肉体的な疲労はもちろん、精神的な疲労もアスリートのキャリアに影響するものです。十分な睡眠時間を確保し、疲労を効果的に取り除くことが、長いキャリアを持続させるためには欠かせません。
十分な睡眠時間を確保するのは、忙しい日々を送るアスリートにとって、思っているより難しいもの。その中でもできる範囲で睡眠時間を確保して、スポーツに取り組んでいただきたいです。
<参考記事>
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