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【実は重要】喧嘩は成長のチャンス!大事な接し方。

遊びを通して様々なことを学ぶ子どもたち。時には喧嘩をして大人に叱られることもあります。
実は喧嘩も学びの一つ。
子どもは、子どもなりに教育し合っています。

頭ごなしに叱るのではなく、出来事や理由などをしっかり聞いてみましょう。

今回は、私がプレイリーダーをしていた時に関心した、子どもの喧嘩のお話をします。


夢のような遊び場

私がプレイリーダーとして働いていた施設には、様々な遊具が設置してありました。巨大なビニール滑り台、網や滑り台やジャングルジムが融合したお城、キッキンセットや郵便屋さんセット、ボールプール、デジタルゲームコーナー、運動広場。

この施設は、保護者様も一緒に遊ぶことができますが、保育士の資格を持つプレイリーダーだけを採用していたので、子どもだけをお預かりするのがほとんどでした。

土日はとくに人が多く、年齢もバラバラの知らない子どもたちが一緒に仲良く遊ぶ姿は微笑ましく感じました。大人も一緒に同伴すると、広い施設は少し窮屈に感じます。ただ、大人の数だけ子どものトラブルにも早く対応できる点は安心でした。


突然始まった喧嘩

大きな泣き声が聞こえました。
その場所に目を向けると、少し離れたボールプールで4才の男の子が、6才の男の子に泣き喚きながらボールを投げ付けていました。

ボールプールには、他にも数人の子どもがいます。
狭い場所で勢いよく飛んだボールが、目に当たると危ないので急いで止めに入りました。

暴れようとしている4才の子を抱きしめて落ち着かせます。その横で6才の男の子は「コイツが悪い!コイツが悪い!」と泣き出してしまいました。
泣き声の大合唱です。


泣き止ますコツ

「何やってんの!喧嘩はダメ!」と怒る人がいますが、頭ごなしに叱るのは良くありません。
経緯を聞く前に、まずは高ぶる感情を落ち着かせることから始めました。

4才の子は、手を離すとボールを投げつける勢いだったので抱きしめながらお話を聞きます。
6才の子は、大人に叱られるのではないか怯えているような気がしたので、笑顔で「大丈夫、大丈夫〜。はいっ大きく深呼吸〜♪」と切り替えさせます。


喧嘩の理由

泣き止んだ6才の子に喧嘩の理由を聞きます。
原因はボールの取り合いでした。

ボールプールのボールは軽くて柔らかいプラスチックで、白と青の2種類あり、子どもを埋めて遊べるくらい沢山入っています。その中には5つだけ、金色のボールが混ざっています。宝探しをして遊ぶ為です。

6才の男の子も、4才の男の子も、よく施設を利用していたので金色ボールを知っていました。

経緯はこうです。
・6才ボール3つ見つけた
・4才「貸して」とお願い
・6才「これは自分で探した」
・4才「貸して、3つもずるい」
・6才「自分の力で探しなさい」
悔しくて号泣…暴れる。

なるほどな。
よくあるオモチャの奪い合いでした。
だけど私は、6才の男の子に、なんてしっかりしているのだろうと感動したのです。


子どもが子どもを成長させる

6才の男の子は、続けて私に説明します。
「これは僕が頑張って探したボールなの。
 自分で見つけるから大事なの。
 自分で見つけるために、2つ残したの!」
気持ちが溢れてまた泣き出します。

なんとたった6才で、相手のことを考えて行動しているんです。それに驚きました。

限られた空間で5つのボールを見つけ出すのは案外簡単です。ボールを渡して、残りを見つけ出すことなどすぐにできます。でも、それをあえてしませんでした。
6才の男の子は、自分で探し出す大切さや、見つけ出す喜びを知っていたのです。それを自分よりも小さな子に教えようとしていました。


大人は決め付ける

「1個くらい貸してあげなさい」「お兄ちゃんなんだから」と叱ってしまうこともあるかもしれません。
でも、叱る前に必ず理由を聞いてください。
成長に繋がることは褒めてあげるべきなんだと思います。

大人になった私たちでも、相手の為に考えて指導することは簡単ではありません。
傷付けたらどうしよう、嫌われたらどうしよう、そんなふうに考えて言葉を飲み込む人も多くいます。
逆に、自己都合で「指示通りにしろ!手柄をよこせ!」と強要する人もいます。

でも6才の子どもは臆する事なく、傲慢にならず、相手にチャレンジさせようとしました。


喧嘩は成長のチャンス

今回の喧嘩で、私は6才の男の子を笑顔で褒めました。
「探せるように、ボールを残してあげたんだね。独り占めしなくてえらかったね!」

男の子はホッとしたのか自分で4才の男の子に、
「いじわるしたんじゃないよ。ごめんね。ボールあげる」と言って手渡し、男の子は泣き止みました。

4才の男の子は、自分で探す楽しさをまだ覚えていない可能性があります。
もう一度、宝探しを提案し、4才の子どもはボールを探す係、6才の子どもにはヒントを与える係に任命し、楽しみながら自ら探し出す練習をしたのでした。


〜 おわりに 〜

子どもの喧嘩がヒートアップしそうならすぐに止めた方が良いですが、多少の喧嘩は成長に繋がる大事なことです。

泣いている子どもは頭に熱がこもるので、子どものおでこに手を乗せたり、クッションや冷えピタを当てて冷やしてあげると、比較的早く泣き止みます。

理由も聞かれずに叱られる事は、老若男女誰だって悲しくて納得できません。自分がされて嫌なことは子どもにもしてはいけません。
感情的になりそうな時は、一度、大きく深呼吸してから子どもに注意しましょう。

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