見出し画像

新アドレスと名刺をつくる

 退職して失うものはたくさんあるけれど、その一つが名刺だ。

 無職なら名刺はいらないんじゃないの?

 という声も聞こえてきそうだけれど、職を失っても出会いはあって…というか、起業準備は正直、出会いなくして成立しない。なので「まずは名刺を作ろう」と思った。
 そのきっかけは起業のアイデアを出し合うワークショップに参加した時のことだった。まだその時は退職していなかったけれど、退職まであと数日というタイミングで出会う人々に、退職する組織の名刺を渡したところで次につながらない。でも、この縁を先につなげたいと思える出会いが、そこにはあるかもしれない。

 こりゃ、名刺がいるわいな。

 そう思って、とりあえず急ごしらえで手書きの名刺を作った。その前に、googleビジネスでアカウントを作り、新しいメールアドレスを取得していたので、そのアドレスを載せた新しい名刺を作った。
 このアドレスがこれから私の準備室となり、やがて会社のアドレスとなる予定。

 この手書きの名刺をワークショップで出会った人たちに渡した。で、帰宅後、夫に「やっぱり名刺がいる」と話をしたら、さっそく作ってくれた。LINE for Businessもすでにアカウントを作っていたので、名刺にはメールアドレスと一緒にそのQRコードも載せた。

 何をするのかは決まっていないのだけれど、出会いが中身を作っていくということもあるはず。というか、そういうビジネスモデルが今どきなんじゃないかな、とも思う。
 夫は自分の分も作っていた。とりあえず、事業所名は「こまめ」と決めていたので、こまめ準備室(仮)という形にした。

 次に、この名刺を配るのは小さな対話の会になるかと思う。

 出会った人との縁を次につなぐ

 勤め人として普通に名刺を配っていた頃には、名刺の役割など、さして考えたこともなかった。仕事を辞めた今、あらためて名刺の大切さを思い知るなんて、これもまた面白い経験だなと思う。

 事業所名から(仮)が取れる時、それは事業内容が確定した時になるだろう。その時、自分がどんなところに立っているのか。今は余白だらけの名刺だけれど、その余白にどんな絵が描けるのか、今から楽しみだ。

(つづく)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?