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舞台「球体の球体」観劇、今の気持ちを新鮮に保存したい

非常に偏った個人的な感覚で書いていきますので、合わない方は離脱してくださいね。

新原くんの初主演舞台として、本作が発表された時、自分が行けるかどうかは置いといて、めちゃくちゃ嬉しかった。自分のことみたいに。
だって私は「25時、赤坂で」が大好きで大好きで、その世界まるごと愛してやまない重症。
白崎由岐くんが俳優として、お芝居の世界で輝いてほしい、世間に見つかって売れてほしい、役者として夢叶えてほしいって、ドラマはフィクションだけど、ずっと本気でそう思ってる。
それと同時に、白崎由岐として生きている(敢えて希望を込めて現在進行形にしてみる)新原泰佑くんにも、ほとんど同じような感情を抱いている。

主催の梅田芸術劇場っていう文字を見て、え、もしかして大阪に来てくれるの!?って一瞬だけ喜んだけど、まぁやっぱりトーキョーですよね。そうですよね。でも、演劇にそんなに詳しくない私でも、世田パブは日本で最も格式の高いところ、みたいなイメージがあるし、世田パブの大きい方の劇場は観劇で訪れたこともある。シアタートラムは行ったことないけど、なんとなくすごく格式の高いところで初主演舞台が決まったんだなって、素人ながらに思えて、嬉しかった。

新原くんを知ってまだ5ヶ月とかの新参者なのに、見守ってきたこの5ヶ月が濃すぎて、子どもの頃から成長を見守ってきた近所のおばあちゃんみたいになるメンタル、許して?笑

新原くんの初主演舞台を絶対に見逃すわけにはいかん!と思ったが、私は幼児2人を抱える地方民。トーキョーに行くにはJRに3万以上課金必要ネ。
育児にはお金がかかるし、働ける時間はだいぶ減ってる。さらに子らをどうするかとか、家族になんて言おうとか、色々考え出すとなかなかハードルが高くて悩む。
そんな私に、ポーーンと背中を押してくれる人が現れた。そう、羽山麻水さんっ!あ、間違えた、俳優の駒木根葵汰さんでした!!失敬!
きいとものファンミが9月28日にあるって発表があって、それならもう、思い切って二人とも見に行ってしまえ!!って、踏ん切りがついた。
だから私が新原くんを拝めたのは葵汰くんのおかげでもある、本当にありがとう。

観劇の前後にカフェドシュロさんと、白崎くんのバ先の台湾夜市さんにも行けて、超最高だったんだけど、それはまた別で書くとして…

さぁそろそろ舞台本編の話を。
シアタートラムってとってもオシャレできれいな劇場ですね!すごくいいところだった!
そして今回の演出では、なんと舞台を歩いて通って客席に着席するという、聞いたこともないスタイルで。私は上手4列目の端っこの席だったけど、舞台から見たらこんなに客席近いんだ!って、観劇の前に見れて、演者の視点って普段は知ることがないからとても新鮮で、そこからまず面白いなって思いました。

舞台の上をモップでお掃除しているスタッフさんをぼーっと見ていたら、いつの間にか目の前に、新原くんが、いた!!!え、どこから出てきたの?全然気づかなかった。私がぼーっとしてたからかな?なんか、いきなりいたんです!!

え、大きい…(ずっと見たかった新原くんを初めて見た最初の感想がそれ?って感じだけど)
いや、174cmあるのは公式発表で知ってたけど、映像で見ている新原くんはかわいすぎて、どこか2次元のキャラとか妖精とかみたいな?なんか、ファンシーな生き物みたいな気がしてたんだけど…

めっちゃ男の子〜!!肩幅とか骨格が!!細いけど、しなやかな質のいい筋肉で構成されてる、しっかりとした質量のある、生身の美青年であった。なんかもう、感激。見に来てよかった。

舞台観劇って、2時間弱で、某夢の国で一日中遊べるくらいのコストはかかるから、誰でも気楽に楽しめる娯楽ではないよね。でも、もう私は開始10秒くらいで、元をとったくらいの気持ちでした。
だって、新原くんが目の前に、ここに立ってるって、もうその事実だけで尊すぎる。

そしたら、いきなり靴と靴下をお脱ぎに…いやいやちょっと待ったぁ!心の準備がっ!
突如始まった新原くんの舞に圧倒される。
なんだろう、身のこなしが軽やかで無重力みたいにも感じるんだけど、板に打ち付けられる音が結構大きくて、ちゃんと質量を感じる。
新原くんの舞を表現する日本語の形容詞をしばらく考えていて「艶かしい(なまめかしい)」が1番合うかなって思うんだけど、どうでしょう。

「25時、赤坂で」の第1話で、最初に緊張してる白崎くんを見た時、このコ演技とかできるの?大丈夫?くらいに思った(そう思わせるほど、新原くんの演技がすごかったってことね)のが、遠い昔のようである。インスタとかでちょっと見ててダンスすごいなっていうのはもちろん知ってたけど、こんなに表現力のある人だとは知らなかった。

演劇界の偉い人達、絶対に新原くんを大切に、日本の、全世界の、宝として扱ってね?
大勢いる中のただの一人の若手俳優みたいに、この才能を埋もれさせたら、許さないよ?

お芝居は会話のパートに進んでいって、この超絶美青年の口からトンデモワードが飛び出して狼狽える私。え、なんて?今なんて?パ、パイプカットって言った??優生保護法とかで社会問題になってたあれやんな?そのくらいの知識しかないよ?それは、どういう…?(第5話の白崎くんと第9話の羽山さんの対比構造を思い出しながら言う)
えっと、それはどのような手技で??麻酔は全身?静脈鎮静?私、ほとんど頭頸部しか解剖学は学んでないから、そのあたりは専門範囲外でして…

「すみません、先生、素人質問で恐縮ですが、それは、どういう…」(学会会場で若手の先生に質問する、普通のおじさんに見せかけて実は〇〇の分野の権威の超偉い先生、みたいな感じで言う)

しかし、これは寓話。そのへんはふわっと聞いとくのが吉。どうしてもパイプカットに思考が持ってかれそうになるところを、無理矢理引き戻して、一回しか観られないお芝居に集中しろ自分!と喝を入れる。
なんか、物販の待機列とかに置いてあって子どもが触ったら怒られるポール?みたいなのを使った演出、面白かったですね。赤いから映えてた。

この舞台の最大のテーマ、中央のガチャガチャの柱がどういう作品なのか、それが後半になるにつれて明らかになっていくわけですが、自分では子を持たない選択をした人が、自分の遺伝子(精子または卵子)をガチャガチャに入れて、置いてある(実際は液体窒素に入れて倉庫に凍結保存されているはずだから、その保管番号がガチャガチャの中に入っている)という理解で、合ってますでしょうか?

最近の流行語というのかネットスラングというのか「親ガチャ」っていう言葉は結構広まりつつあって、その対になる「子ガチャ」みたいな意味と捉えていいのかな?と思うのですが、、
ちょっと待ったぁぁ!甘いね。

私は20代から始めて2年間ガチで不妊治療に取り組んで、300万以上溶かしてほぼ全種類の治療を経験して、やっと授かった身。そして妊娠出産を経て、現在育児の真っ只中。
まずね、卵子と精子さえあれば、簡単に「せっちゃく〜」して、子が産まれると思ってる?そんな簡単なことやったら苦労せんねん。

(ここからは早口で)まず、凍結してあるものを融解するだけで細胞が壊れて使えないこともあるし、両方無事に融解できたとして、この場合は顕微授精の手法で受精卵を作ることになると思うんだけど、受精卵が4日〜5日くらい培養液の中で生き延びて、無事に胚盤胞って組織ができるまでにたくさん脱落していくんよ。で、胚盤胞までいけたとして、子宮内に移植して着床が成立する確率は母体が34歳以下でも3割くらいやねん。(もちろん、病院の腕によるけど)
さらに、着床までいけても、途中で残念ながら救えない命もあるし、めちゃくちゃ体調不良で辛い、吐きまくりで10ヶ月を無事に過ごせたとしても、出産で死ぬ人は今の時代でもいるし、健康に産まれることができない命もある。
出産自体も大変だけど、その後の新生児育児がボロボロの身体で24時間休みもなく、とにかく寝れない。0歳はまだ突然死のリスクもあるから目が離せないし、、もう書いたらキリがないからこれくらいにするけど、妊娠出産育児ってほっっんまに大変なことやねん。当たり前に生きてるってこと自体が、奇跡みたいなことなんだから。

この物語では、子を持つことに対して一番核になるはずの、母体の概念が完全に欠落していて、遺伝子を残す、という表現が多用されていて、子を生み出す母体への敬意はないんか?ともとれる。さらにこの舞台を見に来ている層がほとんど女性というのも、なんともグロテスクだよねって意見も、どなたかのXの感想で読んで、うむ、なるほどと思った。
女性が子を持つか持たないか、出産を経験するかしないかなんて本人の自由だけど、少なくとも私は20代から「赤ちゃんはまだ?」って言われ続けて、しんどかった。

そんな想いをぽつぽつと白崎くんのバ先で、子を持つ3人で観劇後に話し合って、まぁ結局は寓話だからねぇ、なんてその日はまとまったんですが、
今はこの物語自体が壮大なアンチテーゼなのかな、と思っていて。

結局主人公の遺伝子を受け継いだ子(この新原くんのビジュアルがかわいすぎて、見た人は全員悶えていた)は、自分の本当の親を探すし、ダンスが上手っていう特徴も受け継いでいる。自分の出生に関わる真実を知りたいと願うんですよね。それはきっと産んでくれた母体にも向けられていると思う。お母さん想いの優しい新原くんが演じているから、なんとなくふわっとそんな気がしてくるんです。
新原くんのお母様も観劇に来られていたとお噂お聞きしました。どんな風に感じられたのかな…一般ピーポーの私には知る由もないが。きっとお喜びだったでしょうね。こんなに素晴らしい新原くんを産んで育てていただいて、ありがとうございます(いやほんとに、お前は何目線なのか?って感じで、すみません)

最後のシャボン玉がいっぱい出てくるところが、きれいだったんだけど、私にはなんか写真で見た自分の受精卵みたいに見えたなぁ。あれも丸いし光ってた。今は元気な娘達二人に翻弄されながらも楽しく暮らしているので、過去に大変だったことはほとんど忘れちゃってるけど…
舞台「球体の球体」に関しては、
「忘れられないですよね」
「俺も好き、あのラスト」

はぁ軽く4千字超えちゃった。ここまで読んでいただいた方、ありがとうございました。よかったらコメントもくださいね!!

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