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横須賀でハゼ釣り、の顛末@長井港(神奈川県横須賀市)

 今回は、お出かけそのものよりも、その後の顛末の方がメインの記事です。

 コロナで“ステイホーム!”などと言われているうちに、何となく足が遠のいてしまった海釣りに、3年ぶりに出かけました。ガチフィッシングではなく、置き竿でのんびりハゼ釣りを楽しもうという、お気楽なものです。

 ハゼ釣りで出かける先は決まっています。横須賀の長井仮屋港。足元がよくて他の釣り人がいなくて、初冬には20cmほどのひねたハゼが釣れる。いい釣り場です。いつもの釣り餌屋(いつもレジで老猫さんがお昼寝している店なのですが、若い美猫さんに代替わりしていたのも、時間の流れを感じます)でアオイソメを仕入れ、7時半ころから実釣。正面の富士山が、清々しい。

 ハゼの当たりはぽつぽつあり、立ったりかがんだりしている私を見かねて(?)漁の後で網の手入れをしていた漁師さんが、椅子を貸してくれました(笑)。それだけでなく、これ持ってけよと、網から外したばかりの大きな魚(40cmくらいある)を4匹もくれました。

 この展開は想定外。持参のクーラーボックスがいっぱいになってしまい、餌も尽きたので、早くも10時半過ぎに納竿。

 いつもなら、港に隣接の直売所でお土産を買うのですが、本日はスルー。すかなごっそ(農協直売所)でお野菜を少々買い求めて、明るいうちに帰宅しました。

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 で、実はここからが本題なのです。いただいたお魚が、難儀な奴だったのですよ。その魚とは、タカノハダイ。体の模様が、鷹の羽根に見えるところから、鷹の羽鯛なのだそうです。

写真1・漁師さんにいただいた、たかっぱ(タカノハダイ)4兄弟。といいつつ、右の子だけ模様が違う。この子はミギマキ(右巻き、という名)。家族集合写真に親戚の子が写りこんだ、の図。

 とにかく、食べるためには、解体しなければなりません。どう難儀なのか解説しつつ、一部始終をご紹介します
 
1.鱗の処理からして一苦労
 全身を、大天守の甍ばりに、硬くて大きい鱗がぎっしり覆っている。鱗引きの歯を食い込ませて、ぐりぐり回転させながら力任せに鱗を引きます。4匹の鱗を取るのに、10分以上かかってしまった…。
 
2.ひれの棘が危険
 背びれの棘が固くて鋭い。鱗を引いている最中に、何度か指を刺し、2度ほど流血してしまいました…。
 
3.内臓を壊してはいけない
 タカノハダイは、内臓が臭いのです。捌くときには、内臓に触らないように、とのアドバイスに従い、内臓を避けつつ5枚おろしの要領でさくを取らなければなりません。包丁下手っぴ族にとっては、ちょっと荷が重い。頑張りましょう…。

写真2・五枚おろしにした。下手くそな写真を晒してしまいます。

4.とにかく皮が固い
 さく取りするのに、とにかく皮が固い。一度刃が入ってしまえば大丈夫なものの、刃がすべってやりにくいのなんの…。
 
 とまあ、文句たらたらながらも、小一時間かけて、タカノハダイを食べられる状態までもってきました。人生初・タカノハダイ、実食!臭いを心配して、とりあえずカレー粉(と片栗粉)をまぶして、揚げ焼きにしてみました。

写真3・タカノハダイのカレー粉揚げ焼き。一見、ちゃんとした料理になっている。

 …美味い!下処理成功のためかカレー粉のおかげか、臭みはまったくない。ほくほくした淡泊な白身。小骨なども全くないので食べやすい。これは大正解だわ。ただ、火が入ると皮が一気に縮み、つられて身も小さくなってしまったのだけが残念ポイント。身は2/3ほど冷凍しておくので、あと何度か楽しめそうです。

 漁師さんありがとう!そして、いつも魚屋やスーパーの鮮魚部門で、魚の下処理をしてくださる、裏方の皆さんありがとう!魚がすぐ食べられる状態で販売される“有難さ、凄さ”を、改めて思い知りました…。

 ちなみに、自分で釣った(笑)ハゼの方は、焼干しして、お正月用に取っておきたいと思います。

(おわり)

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