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【本の感想】当たり前に聖女という存在を受け入れる不思議『聖女ヴィクトリアの考察』

ファンタジーな世界はその世界に入り込んでしまったら、何の違和感もなくそこのお約束を受け入れらる、というのが心地よい。

今日の一冊はこれ。

美しく描き込まれている表紙

政争の果ての被害みたいな感じで聖女の資格剥奪される裁判のシーンから始まる。
自信がなくて自分があまりない主人公。
正義を振り翳すとかでもなく、持つ魔力のみを頼って話を進めるのでもなく、真実を解き明かす物見の聖女。

物語の終盤には自身の力で述べ、選択をして発言する女性になっています。
魔力も使えるとは言っても視える力。
この本は、むしろ見えていることのなかに気づいていないことが隠されているのではないか?という問いに応えるというのが隠されたテーマのようです。

また、聖女ヴィクトリアの成長物語でもあり…

淡い恋も芽生える予感。
しかし立場上それは無理な感じ?

荒削りな二十歳の騎士が実は…
おっとこれではネタバレになりますね。

登場人物多め、場所の移動も多めの小説なので
展開が早い。

回収されていない部分もあるので、きっと続編で解決していくのでしょう(続編は未読)。

この表紙素敵!

タイトルに逡巡とあるので、色々感情も絡んでいくのかな。2冊まとめて一気に読んだ方が楽しそうです。

ラノベ、ファンタジー、ミステリー好きな方にはお勧め。

しかし不思議よね、聖女とか、王太子とか、魔力とか、そういう世界にスッと入っていけるって。
と、すっかりファンタジーな世界に直ぐにスイッチオンできる状態に今ってみなさんなっているんじゃないでしょうか。

と言うわけで、この本についてはここまでとさせていただきます。
ありがとうございました。

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