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【旬杯ストーリー•結】続•みんないっしょだよ
起【B】/PJさん 約100文字
風が吹き抜け、太陽が肌にじりじりと照り付ける。
今年は猛暑になるらしい。
海に行きたいと思った。
輝く海と、その水平線に浮かぶ白く大きな入道雲。
夏がやってくる。
生涯忘れることのない夏が。
⭐️承
海より山がいいよ。のびのびできる。
山より町がいいよ。ワクワクできる。
町より家がいいよ。のんびりできる。
家より海がいいよ。ひんやりできる。
決まらない、5人の家族会議は平行線。
お姉ちゃんはどこの夏がいい?
わたしは、みんなで星をみたいな。
星かぁ。いいねぇ。
それなら。お母さんの古里はどう?
海も山もある町で実家のベランダからは星空がよくみえるわ。
いいね。そうしよう。久しぶりだなあ。楽しみ。
決まりだね。
そういうことで、夏の家族計画は、お母さんの実家に行くことに決まった。
⭐️転
お母さん、どこに行っちゃったのかな。
せっかくみんなで遊びにきたのに。
夕日に染まる海がやたら綺麗で
なんだか泣きたくなっちゃって
ぼくはおねえちゃんに背中を向けて、砂浜に駆け出した。
走って、走って、つまずいて、転んで。
今度は起き上がれなかった。
⭐️結
「おーい!おーい!」
砂浜の向こうからやってきたのは、
お母さんだった。
片手には大きなスイカ、
もう片方にはたくさんの荷物を抱えている。
「どうした?カケル。転んで泣いちゃった?」
お母さんは、砂と涙でぐしゃぐしゃだったぼくの顔を丁寧に洗ってくれた。
「お母さん、どこに行ってたの?」
「うん、お母さんは町に行ってたくさんお買い物してきたよ。スイカも花火も買ったし、みんなでスイカ割りしよっ」
そうだった。
どこに行きたいか聞いた時「町」って言ってたお母さん。お母さんのやりたいことだけがここになかったんだ。
その夜、みんなでスイカ割りをして、割れてぐちゃぐちゃになったスイカを笑いながら食べた。
おばあちゃんちのベランダでたくさん花火をした。花火の火がすべて消えると、真っ暗だった空にたくさんの灯りが浮かび上がった。満天の星、ってきっとこういうことをいうんだ。
「あっ、星が落ちてきた!」
「えっ、どこどこ?」
「ほら、あそこ!」
「見えなーい」
「ほんとだ、きれいね」
「海が光ってるみたいだね」
「ポニョみたい!」
「ぽーにょぽにょぽにょ、さかなのこ〜」
妹がポニョの歌を歌い出すとみんなで笑った。
やっぱりみんながいいな。
みんなは楽しいね。
みんなでやるとなんでも嬉しいね。
明日も、そのまた明日も、ずっとずーっと、
みんなで笑ってられたらいいね。
と思ったとき、
ずっと遠くで星がまた海に落ちた気がした。
《終》
転で変なところで切ったので
ご心配おかけしました( *´艸`)フフ
ここ連日出していたストーリーは
これで手持ち分終了です。
ストーリーは人の数だけあります。
あなたが繋げるストーリー、お待ちしています❣️
🎆最終締切は7月21日です🎆
【承、転、結】
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