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神々の戦い~お客様は神様~

夏の思い出土下座してお願いした彼女との付き合ってください。付き合えるわけもなく、夕日を見つめて水平線に陽が沈むのを眺めてから帰った足取りの重い夏の夜。

「お客様は神様です」そんな言葉が躍ったのは高度経済成長期。働けば働くほどお金になって自分の給料が高くなって裕福な暮らしが手に入れられた。その裕福さはどこから来るのか?「お客様の懐」からくるのだ。それなら自分の生活をよくしてくれるのはお客様だといって「お客様は神様」という江戸時代の言葉を引っ張ってきて過剰なサービスを徹底した。そのサービスはお客様を付け上がらせて現代にいたっては土下座をしてスマホで画像を取り、SNSにアップするという神様まで現れているのだから神様も度を越してきたのだ。今では販売や営業、サービス業の現場では神様を作り出さないよう神様防止に忙しい。

お客さんの中でも「お客様が神様なんて自分は思ってないよ」といういい人アピールもしてくるのだから神様がいかに助長しすぎたのかが広まっている証拠である。そもそも、「お客様は神様」という言葉はどこから来ているのだろうか?googleで検索すると下記のような検索結果が出る。

この言葉は、演歌歌手の三波春夫さんが、歌う時に、「神前で祈るときのように、雑念を払い、真っ新(さら)な心にならなければ完璧な藝を披露することはできない」とする心構えを語ったことが元とされています。

https://www.kamakuraim.jp/yuibiyori/detail/---id-1139.html#:~:text=%E3%81%9D%E3%82%82%E3%81%9D%E3%82%82%E3%80%8C%E3%81%8A%E5%AE%A2%E6%A7%98%E3%81%AF%E7%A5%9E%E6%A7%98%E3%80%8D%E3%81%A8,%E5%85%83%E3%81%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

三波春夫さんの言葉だといわれているが、自分は30年前くらいにテレビで観た江戸時代の落語家が落語を演じるときにお客様の中に神様を見たという逸話を信じ切っていたものの現代では三波春夫さん説が有力なようだ。

今日も神様がたくさん買い物をしたり、サービスを受けたりして消費行動に忙しい。消費するために適切なサービスを繰り出すサービス業も消費する以上のエネルギーを使用して消耗している。すべてはお金のために神様にこうべを垂れてどれだけ搾取するかを狙っているのだ。まさに神々の戦いが今日もあちらこちらで行われている。

この夏はどんな神々たちの戦いが行われてどのような思い出が積み重なるのか少し楽しみに見ていこうと思う。

ではでは~。

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