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p.18【映画】「怪物」から見る"本当の怪物"

本日は、先日見た映画「怪物」の私なりの考察と私の視点を書き留めておこうと思います。

注意!以下ネタバレありです!

●あらすじ
大きな湖のある郊外の町で、息子(ミナト)を愛するシングルマザーや生徒思いの学校教師(ホリ先生)、無邪気な子どもたちが平穏な日常を送っている。そんなある日、学校でケンカが起きる。よくある子ども同士(ミナトとヨリ)のケンカのようだったが、彼らの食い違う主張はやがて大人や社会、メディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちが忽然と姿を消す……。

●登場人物それぞれの視点からの「怪物」
①ミナトの母親
怪物=ミナトへのいじめや体罰を実行、しかし、認めないホリ先生

②ホリ先生
怪物=いじめ、体罰と言いがかりをつけてくるモンスターペアレント、ミナトの母親。いじめや体罰を認めろという学校の性質、教師たち。

③ミナト
怪物=恋愛対象が同性の男性であるヨリをいじめる(いじる)クラスメイトたち

④クラスメイト
怪物=性的マイノリティーのヨリ

とあることからミナトがいじめられてると感じ、学校に全力で抗議するミナトの母親。
「ミナトへのいじめや体罰を先生がしている」とでたらめを言う母親に頭を悩ませるホリ先生。
性的マイノリティーのヨリを認めない環境の学校、クラスメイトに嫌気を感じるミナト。
性的マイノリティーのヨリに触れると同性愛が移るとはやし立てるクラスメイト。

映画内では、この4つの視点から「怪物」が描かれていました。

しかし、

私は本当の怪物は私たちだと思います。

本当の怪物は、息子のために必死になりすぎたミナトの母親でも、性的マイノリティーのヨリでも、ヨリをいじめるクラスメイトでも、体罰を認めないホリ先生でも無いです。

なぜなら、それを劇中のミナトとヨリのゲームが教えてくれたからです。

劇中では、ミナトとヨリが「怪物だ〜れだ」と言うゲームを幾度となくしてました。
そのゲームは、あらかじめ描いた生き物のイラストのカードを2人で「怪物だ〜れだ」の合図で一斉に引き、イラストを見ないまま、おでこにかざして、それぞれ質問し合いながら、自分のおでこにかざしたカードにかかれた生き物を当てると言うもの。

そのゲームで、ミナトとヨリがカードに描いていた生き物とはマンボウやカタツムリでした。

つまり、ここで私が言いたいのは、怪物って結局、私たちと同じただの生き物ということです。

しかし、私たちは私たちがもつ先入観で、怪物=醜い、汚い、怖い、普通から逸脱した物などと決めつけています。だからいじめをして排除しようとしたり、強くあたったりするのだと思います。

私は、そうやって、「怪物」を勝手な先入観で決めつけている私たちが本当の意味での「怪物」というメッセージを感じました。

長くなりましたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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