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「自分の問いのクセを掴む。」MIMIGURI取締役安斎さんから聞いた、バリエーション豊かな問いのデザイン訓練やってみた。

05.06.2021
武蔵野美術大学大学院造形構想研究科クリエイティブリーダーシップコース必修である「クリエイティブリーダーシップ特論」では、毎回クリエイティブ×ビジネスを活用し実際に活躍をされているゲスト講師を囲みながら議論を行います。この記事では、講義内容と私自身の気づき、今後の可能性についてまとめています。

2021年度「クリエイティブリーダーシップ特論第8回」となる今回は株式会社MIMIGURI取締役である安斎さんから「問いのデザイン」についてお話を伺いました。

安斎勇樹
1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。研究と実践を架橋させながら、人と組織の創造性を高めるファシリテーションの方法論について研究している。主な著書に『問いのデザイン-創造的対話のファシリテーション』(共著・学芸出版社)『ワークショップデザイン論-創ることで学ぶ』(共著・慶応義塾大学出版会)『協創の場のデザイン-ワークショップで企業と地域が変わる』(藝術学舎)がある。
(参考:http://yukianzai.com/)

突然ですが、私はファシリテーションが苦手です。
特に、議論を収束し決断を出すプロセスが逃げたくなるほど苦手。

そんな苦手意識から、ファシリテーションに関する話題に出会うとピン!とアンテナは立ちつつも遠目から眺めるように自分のポジションを取ってしまいます。

今回のゲスト安齋さんが代表を務めるミミクリデザインに関しても、友人を通じて存じ上げていましたがなかなか踏み込んでワークショップには参加出来ておらずで...

今回の講義を聞くことで、「苦手なことを出来るようになるようになるために参加しないと。」ではなく「楽しそうだから参加したい!」と思えるようになる良い機会でした。

自分の問いの傾向をつかむ
教えていただいた訓練をやってみた。

さて、講義を受け最後の質疑応答の時間。

「仕事の中でよくファシリテーションをする機会があるのですが、いつも同じ質問ばかりで...どうしたらバリエーション豊かに問いを立てられるのでしょうか?」

まさに!な問いを無邪気に投げかけて下さった方に感謝です。
安齋さんの答えは以下のよう。

・まずは自分が使っている問いをブレストし付箋に貼る。
・KJ法を使ってカテゴリー化し、自分の問いの傾向をつかむ。
・普段使いがちな問いを封印し、強制的に他の質問を考える。

シンプルながらも今までやっていなかった
「自分が立てがちな問いの振り返り」やってみました。

スクリーンショット 2021-06-06 7.36.41

上記は一部ですが、結果見えてきたのは今/過去/未来それぞれの情報を集めるような質問や発問ばかりだったという事実。

なるほど!
やってみることで「問いをデザインする」ことの本質が見えてきます。

安齋さんのnoteでも詳しく解説されていますが、「問い」の位置付けは質問と発問とは毛色が少し異なります。

スクリーンショット 2021-06-05 23.31.48

(参考:https://note.com/yuki_anzai/n/n392714d791ea)

これまで学部時代は研究のための対象者インタビューを行い、ここ数年はセールスとしてユーザーヒアリングをすることが多かった私は、無意識に相手の過去や現状の情報を引き出すための「質問」を行い、将来の理想を考えてもらうための「発問」をしていたのだなーと。

これはやってみないと気付けなかったので、とても嬉しい発見。


不確実性の高い状況の中で
創造的な対話を生み出す


一方でこの4月からは、中長期の事業方針を見据え戦略を練ったり推進したりという業務に変わり、誰も答えのを持っていない事象を議論しなければならない場面に出くわす(しかも自分がファシリ)機会も多く...

全体的に進め方は悪くはないけど、今わかっている課題に対してどんなネクストアクションを取るかが見えづらい。」とのフィードバックを受けたばかり。

しまいには自分の発言内容や共有数字に関して上司たちから指摘され萎縮しまくり、

「部長からも言われすぎてchonri何も言えなくなってるじゃん。笑 頑張ってよ〜苦笑」とマネージャーたちからは応援され、

「chonriさん、僕たちがしっかりコントロール出来なかったせいであんなに言われてしまい本当申し訳ない。」と後輩からは連絡がくる始末。笑

先週はへこみへこみもいいところだったなー笑
(ただそれでも、まあ失敗はつきもの!次!と思える自分はだいぶタフになったと思う。)

話を戻しますが、今回の訓練をやってみて、これはもしかしたらミーティングにおいてファシリである私から参加者の皆様に「問う」ことが出来ていなかったのかも....と。

今この記事を書いていてハッと思いました。

私が所属する部署は今年で2年目社内でも比較的新しく、まだまだ未知なことが多く不確実性の高い環境です。

そんな組織内で「どうしてネクストアクション見えづらいんだろう...どうしたら見えてくるのだろう。」とモヤモヤしていた私にとって今回の講義からの気づきはとても実用性の高い内容になりました。

最後に...

安齋さんはファシリテーションについて本格的に研究を始めたきっかけとして「吃音の10歳の男の子との出会い」のエピソードを教えてくれました。

具体的な内容は省きますが、メッセージとしては以下と解釈しています。

人は元々持っている能力を何かによって制限されている。
そのポテンシャルを惹き出すことができるのがファシリテーション。

これまでは、苦手意識の強かったファシリテーションですが
「それぞれの人の魅力を惹き出し、その人らしく輝ける状態を作る」ことが目的と知ってとても共感。

自分がやりたいと思っていた一つの方法が、ファシリテーションだったと新たな見方をすることが出来ました。

正直、議論を収束し決断を出すプロセスに関してまだ自信はありません。これから少しづつ「問い」の回数を増やしながら多くの人を巻き込み協働できるようになれたらと思います。

たくさん失敗しよっと。

05.06.2021



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