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創造神「????」

二つの“無限”が、不死を越えた者に襲いかかった。屍人の“概念”が、消える。概念的に消された彼は、この世界から消えた。ただ、コイツは腐っても“不死”を越えているのだ。そう簡単に殺れるとは、思わない。そう思った瞬間。
「ヤハリ、シンニュウシャカ.ワレノカワイイモルモットヲコロシタモノハ.」
背後から、声が聞こえた。ふり向くと、老人が空に浮かんでいた。飛行魔術は、結構な高度技術だぞ。宮廷魔術師でも、5人と使えるものはいまい。その飛行魔術を、苦もなく使用していた。維持にも膨大な魔力がいるのに、とぎれることなく使っている。コイツ、俺らと同じ“人外”なんじゃないか。それどころかコイツから感じる強さは・・・・
「ソウダ.ワレハソウゾウシン.オマエノヨウナチュウトハンパナツヨサデハ、
ワレニカテンゾ。」
創造神かよ。そりゃあ神族なだけある。強すぎだろ。“創造”する神だもんなぁ。そりゃ魔力も創造できるか。コイツ、チートすぎる。創造神は戦う気のようだし、殺り合おうか。現代兵器、不滅太陽、八十八星座、銀河刻、永遠斬撃、叛逆者、召喚などと、持っているスキルを全て使った。だけど、効かないだろうか。その可能性は十分にある。創造神だから。殺れないとは思う。だから、本気を出した。
「銀河刻、進化。」
銀河刻を、進化させた。進化させるのに必要な経験値は“ゼロ”だった。進化したスキルは、「虚偽之銀河」というらしく、偽物・・・・・・・・正確には、本物なのだが“並行世界”の銀河を操ることができるらしい。これに、自分の今持っているスキルを全て、融合した。コイツに勝ちたいから。そして俺は、全ての能力を融合したスキルを、唱えた。
「神舞怒。」
神舞怒。それは、チートでもなんでもない、ただのスキル。だけど、真の使い方を知っていれば、なんでもできる。真の使い方その一。
「公術壱の型。酸化。」
酸化は、何かを酸化させるという地味な能力だが。
「ナンダコレハ!ナゼホノオコウゲキガトオル⁉︎ソモソモナゼホノオガデキル!」
多分、アイツが持っているのは、「炎攻撃無効」だ。だが、俺が今やったのは、“物質の酸化”。そもそも、“燃える”という現象は、“物質の酸化”によって起こる。だから、直接魔力を使う炎攻撃とは違い、物質の酸化→物質の燃焼→炎という、面倒くさい順番にして実行した。こんがらがりそうだが、“炎攻撃無効”は、直接魔力を使う炎にしか発動しない。だから、化学的に起こした現象には、抗えないのだ。そもそも、攻撃ですらない。次もイクぞ。
「公術伍の型。衝撃波。剣術参の型。阿修羅剣。闘術弐の型。幽廻獅子。合成技ーーー
三首之獣。」
三本に分かれた剣が、さらに細かく分かれる。そして、俺の両手も暗黒と光が混ざったかのように黒色と白色になっていた。その拳から衝撃波が放たれる。これは、絶対に死ぬというよりかは、絶対に“呪う”という、怖い魔法なのだ。相手は神族だから、そう簡単にはいかないと思うが。万が一、だ。呪える可能性はある。
「呪い種類選択。弱体化(デバフ)。弱体化(デバフ)種類選択。石……いや、時間感覚弱体化。対象:創造神。」
呪いの能力は、対象を石にする石化にしたかったが、必中魔法の一種である、時間感覚を弱体化させる時間感覚弱体化にした。石化は、効かないときがあるのだ。だから、必中魔法にした。必中魔法は、他の魔法とは違い、相手とどれだけ差があろうが、命中する。相手が避けても、追尾する。なので、必中魔法は、必要経験値が大量に必要なのだ。それこそ、最強種の「竜」を討伐した時と、同じぐらい。それでも、俺にとったら取得が簡単すぎた。だって、「竜」なんて一撃で倒せるんだから。必中魔法なんて、いらなかった。“最強種程度”では。だが、神族との単独勝負ともなると、やはり必要になってくる。神は、その名前通り、チートだから。だから、殺すのは、無理だ。無理なことは、最初から諦める。別のことにチカラを使う。俺の現時点で最強の能力、
「不滅太陽!破波水圧、進化!凪斬楓、進化!無限牢、進化!無溶氷、進化!餓舞雷、進化!光霊模擬、進化!闇霊模擬、進化!毒霊模擬、進化!とにかく全部進化!」
全てを進化させた。破波水圧は、魂牙海嘯へ、凪斬楓は、閃凮一斬、無限牢は、地獄牢、無溶氷は、無限冰、餓舞雷は飢稲妻、光霊模擬、闇霊模擬、毒霊模擬は真赫霊、真夜霊、真屍霊、真蠱霊へと進化した。
「魂餓海嘯、閃凮一斬、地獄牢、無限冰、飢稲妻、真赫霊、真屍霊、真蠱霊。同時発動!加速、加速。多重強化!叛逆者、不死殺し、召喚、七大魔!対神族特攻、取得!」
ここまでムゴい戦いは、今までなかった。心臓がバクバクとしているし、足もフラフラだ。だから、創造神というチート野郎に、俺なりの全力を見せた。最強の魔法を。身体を限界以上に動かし、創造神に全力で攻撃をした。攻撃をしたところに、マリアナ海溝くらいはありそうなクレーターができた。はたして、アイツは生きているのか、いないのか。俺は運に賭けた。

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