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悲しい事は人には言えない話

死んだ時に残るものは、必死にかき集めた物ではなく、周りに与えたもの。


それが周りの記憶となって残る。


誰が言ったかは覚えてないのだけど、この言葉は結構好きで、祖母のお葬式の時に、ふと思い出しました。


先日、数え年で102歳にもなる祖母が亡くなりました。

昔、ギャンブラーなばあちゃん、というブログを書いたので、一つ前に転載しました。

機会があれば読んでみてください。(リンクの貼り方が分からないw)

面白いばあちゃんです。


老衰でしたが、棺の中の祖母は、本当に穏やかで優しいお顔でした。

お正月に会ったばかりで、その時は、寝てばかりだけど、起きて話すと、まだ冗談も言えるほど。


同じことを何度も言ったりはするけど、最期までユーモアや優しさを忘れない、

とても素敵な祖母でした。


お小遣いをあげると、一旦財布にしまい、すぐ忘れて、お財布から、「ほれ、小遣い」と周りに配ろうとする様な祖母でした😂


ウチの家系は多分そんな大らかな人ばかりで、子供の頃はお正月と言えば10万円以上はお年玉をもらっていた記憶があります。


ご先祖様のお墓参りの時は、「この人は腹巻きにチップ入れて、どこでもチップ配って歩いていた人だよ〜」とか、そんな話も😂


先祖代々、みんな朗らかで優しいのです。

祖母のお葬式も、親戚みんな、哀しみの中にもユーモアと優しさが溢れていて、

とても心に残るお葬式でした。


従姉妹は、葬儀場で受付をしていたのですけど、

「金庫、そろそろ冷蔵庫にしまっていいですか?」

と斎場の方に聞いてて、みんなで吹き出しましたw斎場の人も、「分かります、僕も同じ間違いをしました」って言ってくれてたけど本当かな😂
貴重品入れって言いたかったんだよね・・飲み物周りにあったからそれ見て言っちゃったよね・・分かる、ワカルヨ。

血の繋がりを感じざるおえない!



ちなみに、火葬場の窓はカマクラになってました。

換気するのに、なんか風入らないな!と思ったら!


雪が本当に酷い日で、2階の窓もこんなことに。


おばあちゃんがみんなの記憶に残ろうとしてるんだねぇと、話してました。



私はあまり悲しい事は人に言えないタイプです。

まだ小さな頃、姉が亡くなった事もずっと周りには言わなかったし、アメリカで、黒人の、いつも冗談ばかり言っていた友達が、突然寮で首を吊って亡くなった時も、本当に信じられなくて、悲しかった。今初めて書き起こしてます。


サークルの話では書けなかったけど、N君と言う陽気な優しい友達も、30歳という若さで亡くなりました。

同じサークルで、お互いに同じ時期に浮気されて失恋した時は、「よっしゃ忘れるにはドライブだー!」って小樽の海とか色々連れてってくれたなぁ〜とか思い出します。

「よし!思い出なんて燃やそうぜ!」ってなって、みんなで河原で火を起こし、


「やっぱり彼女から貰ったこのキーケース、高いからどうしようか、、」

って彼が迷ってた時には、違う友だちがポーンと火の中にそれを放り投げて、うわああ!ってなってたなぁとかw

真っ黒こげの思い出の品達を見てみんなで笑った。

毎日毎日、どっかに出掛けては、気を紛らわしてたけど、

ある時彼の車から私が降りる時、「待って、行かないで、寂しいから」って手を掴まれた時は不意にドキッとして、

なんとなく切ない思い出で残っています。


N君はその後、就職して結婚して、働き詰め。

奥さんがおっしゃるには、

疲れたのか随分大きなイビキをかいてるなーと思ったら、

そのままイビキをかきながら亡くなっていたそうです。

もしかしたら過労死かもしれません。



数年前にも、父が癌で亡くなった時は、多分友だちに言うべきなんでしょうが、誰にも伝えられなかった。

前にも書いたけど、父のお葬式も、実感が無くて、全然泣けなくて、何ヶ月か後に、

「あーこの大福父さん好きで、よく買って帰ってたなぁ」

って思い出して、ニコニコ食べていた父を思い、突然もう、買ってあげられ無いことに気づき、道ばたで人もいたのに、ボロっボロに泣きました。


悲しみは不意にくる。

でもこの記憶が消えていくのは寂しい。

人が本当に死ぬときって言うのは、その人の事を記憶している人たちが完全にいなくなった時なんだそうです。


だから覚えていたいし、

いつもみんなに会いたいな、って思うんです。

それは、きっと彼らが優しさや笑いを与えてくれたから。


どこにいたって何をしたっていい。

生きてるだけで、本当に良いんです。

きっと、貴方も気づいていないだけで、どこかの誰かにそう思われているはず。


きっとほんとに、生きてるだけで丸儲けなんです。

なので自己肯定感が低い私が言うのも何ですが、

本当に、自分を大切にしてあげてください。

そして余裕ができたら周りの人達に笑顔や優しさを。


コロナ禍で、不景気で、明日という日がどんな日になるのか分からないとしても。

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