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【ネタバレ注意⚠️】「ポケモンレジェンズ アルセウス」から思い出した差別への怯え

1、2週間前、「ポケモンレジェンズ アルセウス」のゲーム実況を見ていた時の話です。

少々言葉を濁して書いてはいますが、ストーリーに触れる箇所があるのでまだ履修していない方にはこの記事はおすすめできません。

ご理解いただいた上でお読みください。


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全てのキングたちを鎮めた次の日、主人公は団長に身に覚えのない疑いをかけられた。

その時、僕は絶望に打ちひしがれ軽く吐き気を催しながら、その絶望に既視感を感じていた。

自分が今まで必死で築き上げてきたモノが、自分にはどうしようもできない何かのせいで崩れ去っていく恐怖。

成す術もないまま全て奪われていく絶望。

僕がずっと恐れていたものだった。

色々なところで自分自身を異端な存在と感じているからこその感覚かもしれない。

見た目は日本人なのに、育った環境の影響で中身はアメリカ人。

性別は、正しい認知が広まりきっていないトランスジェンダーの中でも、そもそも認知度の低いノンバイナリー。

最近ASDの可能性も発覚した。

これは、ゲームの中だけの話じゃない。

大多数と違う点が一つあるだけで、そこを理由に遠ざけられる。

どれだけ大多数のために尽くしても、どれだけ成果を上げても、身に覚えのない疑いをかけられ、排除される可能性に、ずっと怯えている。

一般的な話で言えば、アウティングされたらクビになるかも、とか。
兄弟の素行を、血の繋がりがあるだけで自分も同類と思われているかもしれない、とか。

個人的な話で言えば、今まで優等生を強いられて演じてきたのに、何かひとつでも間違えたら性別を理由に信頼を失うんじゃないか、とか。

時世的なことで言えば、政府の勝手な行動で国外に住む国籍保持者たちが、白い眼で見られるかもしれないと肩身を狭く感じていることとか。

ゲーム実況では、この展開に「闇堕ち」「ヴィラン誕生」という言葉が上がった。

そんな仕打ちを受けている人、受けないようにどこか怯えながら生活している人たちが、現実世界にもいることに気づいて欲しい。

主人公が村を追放された時、プレイヤー自身が主人公を操作し村を後にしなければいけない構図から、そんなメッセージを感じた。

そして、この仕打ちを受けた事がある人、受けている人、受けないよう怯えている人。

自らの存在を理由に絶望しなくて済むようになるまでは、隊長のこの言葉を覚えていて欲しい。

誹謗も賞賛も所詮は他人の感情
重要なのはキミ自身がどうあるべきかを強く持つことだ

「ポケモンレジェンズ アルセウス」より シマボシ隊長

”野垂れ死ぬな”。

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