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【ショートエッセイ】時を超えて確かめられたこと

息子が小学生の頃、ぼくと二人で電車に乗って遊びに出掛けた。
どこに行って何をするかは一切秘密。
その方が息子のワクワク感を煽った。

まずは特急電車に乗っていざ京都へ。
指定席なのでいつもの長椅子とは違う。
途中の駅で買った肉まんとペットボトルの紅茶でご満悦。
京都に着いて、まずは京都駅内を散策。
端から端まで歩けば、かなりの時間を要する。
次に向かったのは京都タワー。
最上階に上がって京都の街を一望した。
再び京都駅に戻って大阪に行くのだが、新幹線に乗ることは一切伝えていない。
何も知らない息子は、ホームに降りると目の前に憧れの新幹線を目の前にして絶叫する。
ここでテンションマックス。
ご満悦で新幹線に乗り大阪へ。

ただただ息子を喜ばせるための一日だった。
成果は上場、ぼくのミッションは大成功だった。

このルートはぼくが子供の頃に、親父に連れて行ってもらったルートと同じ。
50年以上も前のことだったがなぜかよく覚えている。
ぼくが親父になって同じことをした。
あの時の親父の気持ちがよくわかった気がした。



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