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子供がおもちゃの前から全然動かない!ときの対処
こないだ、スーパーでお母さんがキレてた。
子供が欲しいお菓子の前から動かないから。
お母さんは「早くして!」とキレてた。
ある、あるー。
私はそんなふうに思って、懐かしさに思わず見守ってしまった。
小さい頃、娘はよく、そうなった。
とにかくおままごとグッズを見つけたら、それが欲しくてたまらなくなり、その場からガンとして動かない。
何度も続くうちに、おままごとコーナーに近づかないようにするという対処を知ったが、新しいお店に行ったり、どうしてもそのコーナーのそばに用事があったりすれば、免れないこともある。
最初の頃、私は彼女がおもちゃコーナーから動かなくなった時、そう高いものでもないので、仕方なくおままごとを買ってあげた。
ところが、翌日そこを通ったところ、彼女はまたしてもおままごとを欲しいと言って、動かなくなってしまった。
え‥昨日、買ってあげましたよね?
しかしそう説明しても、彼女はやはりおままごとが今日も欲しいと言う。
私はびっくりした。
大人なら、「昨日買った」「もう家にある」と言えば話が通じるが、彼女にはそれが通じない。
「昨日は昨日だし、私は今日、またこれが欲しい気持ちになったのだ」というワケなのだ。
なるほど。大人の理屈は彼女には通じない。
私は困ってしまった。
そこで、「しかし私は帰ります」の技を繰り出すことにした。
本当は帰らないけど、帰るフリして、子供が不安になって、母を追いかけてくるのを待つという、あの戦法だ。
しかし、彼女は私がいなくなってもそこに留まり続けた。
私が角から見守っていることを知っているのかもしれないし、単に欲しいものを手に入れるには、忍耐力が必要だと知っているからかもしれない。
あまりに長い時間、彼女がそこにいるので、私のほうがハラハラして、「一人にしてごめんっ」と駆け寄ってしまって、彼女の術中にハマってしまった。
私よりも、彼女の方が一枚上手なのだ。
しかし、やはり同じおままごとを2回買うわけにはいかない。
困った私は、さらに二つの戦法を考えた。
一つ目は、彼女を無理やり抱っこして、力ずくで家に帰らせる。
二つ目は、彼女に他の提案をして、彼女の気を逸らし、その場からともかく移動させる。
できるだけ人権を尊重したい私は、二つ目の方法をとることにした。
「アイスを食べにいかない?」「ドーナツ屋さんにいかない?」
しかし彼女は、私の手には乗らなかった。
おままごとを買ってくれたら、アイス屋にも行くし、ドーナツも食べに行ってもいいと言う。
なんで私がアイス屋やドーナツを食べに行きたいから、ついてきてもらうみたいな話になってるんだ‥!
この人はなんて賢いのだと思う。
私は彼女に、おままごと以上に魅力あるプレゼンをすることはできなかった。
仕方ない。最後の手段。
それは、無理に帰らせることではない。
私は待つことにした。
彼女が諦めるまで、私は待とう。
彼女だって人間だ。
お腹が空いたり、トイレに行きたくなることもあるだろう。
私は君の気持ちが変わるまで、永遠にここで待とう。
幸い私の方が、あなたより膀胱と胃は大きいのだから。
私が彼女より優れているところは、膀胱と胃が大きいことくらいなのだ。
私は仏の顔で、彼女の気が済むまで、隣で待つことにした。
彼女は私の顔を見ながら、不安そうだった。
しばらくすると立ち上がって私の手を引き、「もう行こう」と言った。
彼女が何を考え、おままごとを諦めたのかはわからない。
しかし、彼女は諦めてくれた。
私は子供というものは、大人と同じ理屈が通じないだけで、大人よりはるかに優れた洞察力を持っていると思う。
私が、おもちゃの前から動かない子供にやった対処は四つ。
①説得する。
②隠れる。
③他の魅力ある提案で気を逸らす。
④待つ。
本当は選択肢の中には、⑤強引に帰らす、というのもあるが、私はほぼワンオペ育児で助けはないが、彼女と向き合う時間だけはあったので、⑤をするに至らなかった。
しかし、⑤の選択肢を取ることも、場合によってはやむを得ないとは思う。
私は我が子と接することは、彼女との関係を作り上げることだと思うので、できるだけ丁寧に理解して接したいと思っていた。
つらいとキツくあたりたくなるけど、疲れていると雑に接したくなるけど、できれば真剣に真面目に丁寧に理解して接したい。
だけど子供は優れた洞察力を持っているので、親がどう接しても、愛していれば、それは伝わるものだと思う。
大人が恋愛したら、大人は洞察力がないので、言葉で言わないと伝わらない。
だけど子供は優れているので、言葉で言わなくても、愛さえあればお母さんが頑張ってること、愛してくれていることは、どう対処しても伝わる。
子供のことを信じて、お母さんは子供に学べばいいだけなのだ。
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