イントロダクション
僕は、とある服飾の会社に長く勤めたこともあるし、現在はメンズのファッション誌に寄稿するライターでもあるけれど、最新のファッション全般やトレンドに目が利く人でもない。ある特定のジャンルの服や小物に対する探求心や物欲が、恐らくは突出しているのだろう。僕が傾倒するそのジャンルとは、20世紀のアメリカで生まれた ❝ミリタリーウェア❞ や ❝ワークウェア❞ を中心とした『アメリカン・ヘヴィーデューティー・ウェア』だ。40代後半から50代の御仁なら共感してもらえるだろうが、そのゾーンを外れると途端に支持率が下がってしまう、極めてピンポイントなジャンルといえるだろう。それは恥ずかしながら、僕のライターとしての仕事量の激減ぶりからも容易に想像できる。また昨今のメディアでは僕という個人がいかにそのモノを好きかということを発露する手段にはなりにくい。ここはだから、僕の消化不良を発散する個人的な落書きボード。その程度の軽い気持ちで読んでいただければ幸いである。
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