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何を見ても企画を考えてしまう、という癖

ずっと物書きをしているので、よく「小さい頃から書くことが好きだったんですか?」と聞かれます。正直、本を読むこともなかったし、書いたりすることも対して好きではありませんでした。

私がライターになったのは偶発的で、経験もなかったけれど、それしかできることがなかったから。ライターになりたい!と思ってなったわけでもなく、文章がうまかったわけでもまったくないのです。女性が結婚、出産、育児をしていく中で仕事をしていくのに、こうしたことは起こる・・という話はまた別の機会に書こうと思います。

さて、その偶発的に足を踏み入れたライターの世界は「夕刊○○」というおじさん向け夕刊紙でした。「1から教えますから」と言う言葉で始めた仕事でしたが、始めてみたら週1で紙面の半分くらいのもので、企画から取材執筆までという初心者の私にはびびりまくりのものでした。

何がたいへんだったかって「おじさん目線の企画」を毎回、何十個と出し続けること。人生の中で、おじさん目線で世の中を見るって経験ないものね。

ひたすら、おじさんを観察する日々。そして、おじさんが知ってて妻や子供にちょっと自慢げに話せるネタを探しまくることは、ターゲットの目線で企画を探す感覚を養う100本ノックのようなものでした。今思うと本当に良い経験でした。

現在の私の「自分で企画したもの、自分が作りたいと思うものを作る」というこだわりは、この経験が根っこにあるように思います。ただ、どんな時もつい「これはどんな面白い企画にできるかな」と考えてしまう癖がついてしまって、うなるような企画に出会ってしまうと悔しい思いをしてしまう職業病。そして二番煎じ、三番煎じが許せない心狭き人間になってしまいました。

楽しい本を作りたい、自分が読みたい本を作りたい、ブックオフに売られない・・書棚の片隅にずっと置いてもらえる本を作りたい。

そのために面白い企画を考える。目指すところはずっと揺るがない。


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