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怖さとおもしろさ。#創作大賞感想

怖くておもしろいものを書かせたら最高、というとても好きなnoterさんがいる。

怖いというのは、難しい感情だと思う。怖いというのは、恐怖だ。恐怖心というのは、本来は不快だ。でも、フィクションの中では怖いものとおもしろいものは共存する。怖くておもしろい。本来なら不快なはずの感情がおもしろさに転換されるのはどうしてだろう。フィクションとわかっているからだろうか。

又吉マタキチさんは、怖くておもしろいものを書くのがとてもうまい。「人のカタチ」はまさに、怖くておもしろい。その怖さというものが、未知だから怖い、知らないから怖い、強いから怖い、理解できないから怖い、不気味で怖い……。いろんな怖さがあわさっているのだ。そして、もちろん怖いだけではない。細かい描写の中に不気味さを煽るうまい文章があり、読ませる物語性があり、戦闘描写のうまさがあり、それらを最大限引き出す時代設定がある。

残念ながらまだ完結していない。創作大賞期間に完結してくれると思ってとても楽しみにしていたのだけれど、第一部のみの公開になっている。それでも、この先がどうなるのか想像する楽しみは十分に持っている。

ぜひ続きを楽しみにしています。
おもしろい小説をありがとうございました。

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