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みんなが知りたい腰痛の話(特にボクサー、スポーツ選手に)

まえがき

個人的な経験として、現役時代(元プロボクサー)は腰痛にはひどく悩まされました。
きっかけは高校時代の減量です。普段から食事を節制しているにも関わらず、最大で13キロ以上減量しました。そのせいと思われる体調不良は幾つもありますが、後々まで悩まされるのが腰痛です。
そして、20歳を過ぎた頃から何度かのギックリ腰を経験し、引退間際の29歳から30歳には走る事も難しくなり、その後取り入れた階段の上り下りのトレーニングもやめ、歩くのにも細心の注意を払うようになりました。
実際のボクシング動作においては、腰痛の原因でもある背筋への負担を減らす為にスウェーバックを封印、その他のボディーワークも極力減らし、結果的に以前よりもパンチを多く食うことになり、試合で目を傷め、引退することになりました。

今回は、書籍や雑誌、スポーツ医学を学んだ知人、お世話になったカイロプラクティックの先生、マッサージやピラティスの指導者でもある友人などから得た知識とその実践を通して得た腰痛の原因と対策を纏めてみます。

ここには、スポーツ医学の知識でもごく一般的なことを書きますが、重要なのは正しい姿勢を保つこと、それを維持するための筋肉を、前後左右の偏りなく強化、維持に努め、疲労を回復させるために栄養と休息をきちんととることです。

①では腹筋と背筋のバランスが崩れることが腰痛の原因となること、②では非対称性のスポーツであるボクシング動作を繰り返すことによってえ左右の筋肉のバランスが崩れること、そして③では日本人ボクサーに多く見られる腰の曲がった姿勢でのボクシング動作により腰部に負担がかかることを説明し、①②③それぞれの対応について説明します。

今回特に読んで欲しいのは現在腰痛に悩まされているボクサー、または格闘家やアスリートですが、現在腰痛ではなくても、動き方やトレーニング法などに問題がある場合は腰痛を引き起こす可能性の高い予備軍と言えます。
また、腰痛というのは一般的な社会生活の中でも起こり得ることです。
一般的な知識として腰痛というものを知っておく事も重要かと思いますので、一読頂ければ幸いです。

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