2022.4.23 FC町田ゼルビア vs ヴァンフォーレ甲府 J2第11節感想
とても暑かった…
現地は30度越えで、寒暖差でおかしくなりそうな気候。ただ、風が吹いてて、選手たちはやりずらそうだけど、観る人たちには心地よかった。
帰宅後、DAZNで振り返ると、フレームの外の現地に行かないと分からない選手たちの動きや表情、声などの情報、また縦視点でないと分からないことなどがあって、スタジアムに行くのは大事だなと思った次第です。
スタメン
甲府は前節とほぼ同じスタメン。前半10分に負傷交代があってからのメンバーと同じ。WBの須貝がHVに入り、小林がWBに入る形。
ゼルビアも前節と同じスタメン。ただ、ベンチに負傷離脱中だった鄭大世が復帰。また、特別指定で4月以降は所属元の山梨学院大学で大学リーグに出場していた平河悠が、リーグ戦がお休みのため、ゼルビアの試合にメンバー入り。
甲府のコンパクトな守備ブロックに苦戦
縦視点で見ていると、間隔がどれだけ狭いか分からなかったが、DAZNで見直すと想像以上に狭かったと同時に、こんなにハイラインだったのかという印象。
前線からのプレッシングは、方向づけ程度で、最前線のリラがサボっていたらどこかから檄が飛んでいた。ただ、右シャドーの鳥海は、利き足を把握した上で方向づけをしていて、良い選手だなと改めて思った。
甲府のブロックは、ハーフウェーライン付近を真ん中に、高いラインを保っていた。特に最終ラインと2列目の間を狭くし、ある程度サイドを捨てて中央に固まることで、ゼルビアの攻撃のスイッチとなる縦パスからの落としの一連の流れを作らせないようにしていた。
また、甲府が守備時に5バックになるため、サイドも上手く活用できず、最終ラインのパスミスから流れを相手に渡してします場面も少なくなかった。
中継ではそこまで言及されていなかったが、現地は風が強く、前半はゼルビアが風下で、ロングパスが使えない展開だったため、GK福井のスキップパスや高橋祥平や髙江麗央のロングパスが光る展開にならなかったのも痛手であった。
選手たちもボールを引き出そうと動いていたが、みんな足元で貰おうとしていて、大きく空いた背後のスペースを狙う動きが少なかった。前半で裏抜けしたシーンは山口一真がオフサイドになった14分と32分の斜めに走りだして海舟からのパスを受けたシーンくらいだった印象。
もちろん甲府の最終ラインにスピードのある選手が何人かいて、ピンチを未然に防いでいたという見方もできるが、それ以上に足元で受けようとする動きが多く、疑問に思った。
そのため、効果的に相手ゴールに迫ることができず、前半はシュート0で終了。
須貝のオーバーラップによる数的優位
この試合唯一の得点者である須貝英大。彼の動きがかなり特徴的だったので、記しておきたい。
彼のスタートポジションは右HV。3バックの右端だ。だが、攻撃時はかなり高いポジションを取り、SBやWBのような振る舞いをしていた。彼の代わりにCHの林田や山田が最終ラインに落ちることで、被カウンターのリスク管理をしていた。
前半、甲府の攻撃を縦視点で見ている限り、甲府の右サイドの攻撃にはルールがあるように見受けられた。
まずは3-2、3-3の数的優位、もしくは数的同数を大外のレーンで作ること。須貝、関口、CHか鳥海のどちらかの3人でのユニット攻撃だ。
まずは大外にパス。ここに食いついてきたSBもしくはSHが元々マークしていた選手が空く。そしてこの選手に対して遅れて対応に行くと、1番最初にパスを出した須貝が空いて、インナーラップでゾーン3に侵入。このようなルールがありそうだった。
去年は、3バックの中央が前に上がる可変を採用していた甲府だが、今年は須貝の振る舞いで数的優位を作れるかどうかが鍵を握りそうだと思った。その一方で、甲府の対戦相手は、須貝の攻撃参加をどのようにして抑えるかが鍵になりそう。
さいごに
前半は中継映像だと、画面左から右に風が吹いていたが、後半も特に60分くらいから、画面手前から奥に風が吹いていた。そのため、甲府の敵陣侵入の回数が増えていて、怖さを感じていた。
後半頭からテセと太田を入れて、その後平河を入れたが、サイドで数的優位も質的優位も作れず、個人技でどうにかできるほど甘くないなと感じた。しかし、テセさんはベンチから前半の内容を見て、サイドに流れたり、列落ちしたりして、パスを引き出し、攻撃のテンポを上げようと試みていたが、周りの選手の疲労から動きの質も量も低下していたり、ミスも増え、自滅していった印象。
特に最終ラインは補強が上手くいかず、人が足りていないのがここにきて痛い展開になってきた。
次節、首位横浜FCを叩くことで、流れを取り戻し、J2をよりカオスなリーグにしてほしい。
今節もお読みいただきありがとうございます。
試合結果
町田 0-1 甲府
得点者:67' 須貝英大
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