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プロトテアトル『悲しき玩具 Bang Bang』観に来てね

はじめに

プロトテアトルに入って初めての本公演、『悲しき玩具 Bang Bang』に演出部として参加してます。

脚本は僕も大学時代にお世話になった竹内銃一郎先生の書き下ろし。
演出は劇団主宰のペレイラくんが務めます。きっとおもしろい作品になるので、ぜひとも観に来てください!

公演詳細

プロトテアトル第 12 回本公演
『悲しき玩具 Bang Bang』
作:竹内銃一郎
演出:F.O.ペレイラ宏一朗
《あらすじ》
その“事件”はとある誕生日パーティーで起こった。競うように、狂ったように踊っている男女。響き渡る銃声。拳銃を置いて逃げ出す、ひとりの男。倒れたのは、町役場の広報で働く蛭間シンイチだった。
物語は、彼と瓜二つの自称ロケ・コーディネーターである高田サブローが現れたところから始まる。サブローは新美南吉の「花をうめる」という短編小説を映画化すべくこの地を訪れたのだが、シンイチが亡くなった日のことを知り、その話を盛り込もうと考えたらしい。
やがて、映画の制作担当者から、例の事件を同じメンバーで再現させてそれをビデオで撮るように頼まれたという彼は……
《キャスト》
豊島祐貴
小島翔太
ヤマナカサヨコ
(以上、プロトテアトル)
大江雅子
岡田望
きゃな子(劇的☆ジャンク堂)
浜田渉
《スタッフ》
作 竹内銃一郎
演出 F.O.ペレイラ宏一朗
演出部 有川水紀 伊藤芳樹|以上プロトテアトル
赤井野々華(ちゅ〜ぺっと) 植松篤(立ツ鳥会議) 健康(自由バンド) 桒田和哉(ナハトオイリア)
舞台監督 西野真梨子
舞台美術 佐野泰広(CQ)
音響 廣岡美祐
照明 幸野英哲(PAC West Inc.)
広報 若旦那家康(コトリ会議/ROPEMAN(44))
当日運営 竹内桃子(匿名劇壇/Booster)
宣伝美術 Mock Mops
制作 鶴山聖(プロトテアトル)
※順不同、敬称略
《日付》
7月1日(土)15:00~/19:00~
7月2日(日)12:00~/16:00~
※受付開始は公演の45分前、開場は30分前です。
※予約番号順でご案内致します。
※上演時間は約90分を予定しております。
《料金》
一般前売 3,000 円
一般当日 3,500 円
U-25 前売 2,500 円 (25歳以下、要証明書)
U-25 当日 2,800 円
高校生以下 1,000 円(前売、当日共に。要証明書)
《予約URL 》

《プロトテアトル》
「protothéâtre=試作劇場(あるいは試作演劇)」
2013年6月、主宰FOペレイラ宏一朗を中心に近畿大学に通う同級生で旗揚げ。
扱う作品に決まった形はないが、人生において普遍的であり、誰もが共感できる出来事を扱うことが多い。静かでリアルな会話を主とし、観客の過去の思い出や経験を呼び起こす。「借景」に似た作り方をしている。短編演劇祭「フェスティバル」など、本公演だけでなく独自の企画や、夜間定時制高校を舞台にした作品で学校公演なども行っている。
2015年、第四回本公演「ノクターン」がウイングカップ5最優秀賞を受賞。2019年、第七回本公演「どこよりも遠く、どこでもあった場所。あるいは、どこよりも近く、なにもない。」が、第26回OMS戯曲賞の最終候補にノミネート。
《作者プロフィール》
竹内銃一郎
「1947年、愛知県半田市生まれ。
76年「少年巨人」(斜光社)でデヴュー。」
2024年2月、キノG-7「ゆうとぴあたより」(作・殿井歩)を予定。
主な受賞歴
81年「あの大鴉、さえも」(秘法零番館)で岸田國士戯曲賞。
96年「月ノ光」(JIS企画)で読売文学賞(戯曲・シナリオ賞)、紀伊國屋演劇賞個人賞。
「坂の上の家」(OMS)「氷の涯」(東京乾電池)他で読売演劇大賞優秀演出賞。
98年「今宵かぎりは …」(新国立劇場)「風立ちぬ」(東京乾電池)で芸術選奨文部大臣賞。
《場所》
大阪市立芸術創造館
〒535-0003 大阪市旭区中宮1-11-14
■Osaka Metro 谷町線 「千林大宮」駅から徒歩10分(約800m)■京阪本線 「森小路」駅から徒歩10分(約800m)■JRおおさか東線 「城北公園通」駅から徒歩15分(約1,100m)■大阪駅前より大阪シティバス83号系統「花博記念公園北口」行 または78号系統「守口車庫前」行約30分「旭区役所」下車すぐ
《感染症対策について》
発熱等の体調不良の際はご来場をご遠慮頂けますと幸いです。その他、感染症対策に関しましてはホームページをご確認ください。
《お問い合わせ》
◇Mail
prototheater@gmail.com
◇Twitter

◇HP

ネタバレなしの紹介

竹内先生に本の感想を聞かれたとき、「おもしろかったです。でも無難ですね」と答えたことを後悔してます。

先生にしては珍しい書き方だと感じたせいでとっさにそうした返答になったのだと思いますが、「無難」だけでは言葉の選択が悪すぎる。

僕の中では竹内さんは挑戦的(このあたりもニュアンスが難しく、前衛などとは異なります)な作家なので、その人が書き方を変えてきたことを受けて「無難」という言葉を選んだのですけど、普通に失礼だったかなと思っています……。

とはいえ、読んだばかりで読み込みが足りてなかったのも大いにありますし、とっさだとどう答えたらいいか迷うほど複雑な戯曲なのは確かですね。
とても演出しがいがあるはず。

まあ「無難」との感覚も完全に間違いとは言い切れず、正直なところ大事なシーンでちょっと置きにいってるというか、全体を通してもまだまだ広がるのになと思ったんです。

しかし、稽古をしてみるとそれはあえてじゃないかと。たとえそうではない部分があったとしても、やっぱり竹内さんの戯曲は上演台本としてよく考えられていて、舞台上に立ちあがってこそ見えてくるものが山ほどあるのだと再認識しました。

書き方を普段と変えたことも、先生からしたら新たな挑戦なのかもしれません。
だとしたら、あの年齢ですごいとしか言いようがありません。

竹内さんの好奇心に引き寄せられたアレコレがいっぱい詰め込まれてもいて、あやしく光る宝箱みたいだなぁと思います。

ある意味「無難」で、ある意味「はじけた」、さまざまな矛盾を体現するかのようなたいへん味わい深い戯曲。
そいつは物語や構造を含めてずっと漂っており、なんだか僕自身が試されている気分になります。

おわりに

以上、公演の案内にくわえて、ネタバレなしの簡単な紹介をめちゃくちゃぼんやりふんわりと書きました。

竹内銃一郎ワールドに存分に浸れて、新境地(あるいは、人によっては懐かしかったりするのかも?)すら発見できる一石二鳥……いや、三鳥も四鳥もある作品になっているので、ぜひとも劇場までお越しください。

待ってまーす!

(了)

演劇には、とにかくお金がいります。いただいたサポートは私の今後の活動費として大切に使わせていただきますので、なにとぞよろしくお願いいたします。