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【MTG】謎デッキ紹介:輝く翼

【はじめに】

 既に新カードが各所で結果を出し始めている今日この頃です。僕の方はリミテッド期間がやっと終了し、謎デッキ研究も本格的に再始動したところなのですが、正直すんごく難航しています。
 まあ寓話が強すぎるというのが原因の9割なのですが、実は既に次のセットの情報も大部分が解禁されたらしく、環境全体に関する話をするのは時期尚早な感じもするので、とりあえず今回は僕が謎デッキ初回から改修を続けてきた例のデッキの新型を皆様にご紹介したいと思います。
 ちなみに、沿革については過去の記事を読んでいただけると分かると思いますので、まだ読んでいないという方は是非。

 「あれ、この流れなら今回のタイトルは可能性の鳥 Ⅲじゃないの?」と思われた方、鋭いですねぇ……。まあその詳しい理由についても本編の方で話していこうと思っています。
 それでは、まずはⅡ同様に結果から。

【新たなる翼】

 そもそも、初期の頃は《敏捷な窃盗犯》を使用したアグロを模索するプロジェクトだった訳ですが、環境の変遷とONEの実装を受け、2回目にはコンセプトがフラッシュに転じていました。そして、再び新セットの実装を経た3回目に当たる今回は、そのフラッシュ的な性質を更に強化するという狙いから始まりました。では、まずはその方針を決定する要因となったカードから紹介していきましょう。

期待の新戦力

 こちらの《エラントとジアーダ》は何かと瞬速に対する風当たりが強い昨今では珍しく、3マナにして優秀な性能を誇る瞬速クリーチャーです。まあ瞬速全体で見れば《放浪皇》という凄まじい性能のカードが存在するのも事実なのですが、フラッシュを組む際には軽量のものが特に重要なので、そういう意味で言うと、3マナとは言え、今回のエラ&ジアはフラッシュ学会の希望の星と言えるのではないでしょうか。
 性能について少し語ると、まず2/3というスタッツは瞬速特有の割り込みブロックをする際には嬉しい点で、トップから瞬速や飛行を持つ呪文を唱えられる常在型能力も継戦能力の確保という側面から非常に有意義なものであると言えます。正にトップ・アタックというやつですね。まあ伝説というのは素直に弱点ですが、この手のシステム・クリーチャーは除去の対象にもなりやすいため、除去前提で4積みするのも手かもしれませんね。

 まあそんなこんなで、折角の優秀な瞬速クリーチャーなので、使わないのは流石にもったいないと思い、既にフラッシュとして一応の完成を見ていた謎鳥デッキに加えることにした訳です。

 また、他にもMOMには《フェアリーの黒幕》というこれまた非常に優秀な瞬速クリーチャーも存在し、これに関しては実は実装前は少し癖が強いように感じていたのですが、普通に《鏡割りの寓話》のルーティングにも反応できるため、このカードも環境にマッチしていると言えるでしょう。

【あの翼の行方】

 しかし、これらの新戦力の加入はフラッシュとしての完成度を確実に高めてくれた一方で、僕にある疑問を投げかけてもきました。

いよいよ鳥、要らなくない?

愛すべき謎鳥

 2回目の頃から薄々思っていたことでしたが、フラッシュにおいて3マナを潰すのはリスクが高く、加えて鳥にはそこそこの確率で不発になるという致命的な弱点もありました。それでも、僕は鳥に対する愛で何とか彼を使い続けてきた訳ですが、ここに来て流石に擁護し切れない感じになってきてしまったため、今回からは0枚ということになりました……。まあもしいればの話ですが、謎鳥ファンの皆様にとっては非常に残念な知らせになってしまいましたね……。とは言え、僕の中では《敏捷な窃盗犯》は0枚を採用しているということになっており、精神的には今も共に戦っているつもりではあります。そもそも、このデッキの歴史の中には確実に彼が存在し、彼がいなければ今の形には辿り着けなかったのも事実ですからね。ありがとう、僕らの窃盗鳥。
 またこのことから、鳥の戦闘力を補強するために採用していた《人体改造機の冠》に関しても数を減らしてしまっているのですが、やはり《塩水生まれの殺し屋》のような打ち消しているだけでパワーが増すクリーチャーがいない現在のフラッシュにおいて、パワーを後とか上げられる手段は必要であると結論付けられたため、赤緑剣とも呼ばれる《鉱炉と前線の剣》と共に装備品も多少は残しています。
 実はこの赤緑剣というのもフラッシュと大して相性が良くない、というか衝動的ドローなので相性は悪い寄りなのかもしれませんが、主に赤単に対して4ターン目に着地した《常夜会一家の介入者》に5ターン目で即装備させるというロマンのために1枚だけ入れています。正直、MOMの《過去と未来の剣》も使ってみたいのですが、こちらも墓地からの再利用は打ち消しとそこまで相性が良くないため、色々と難しいところです……。

【実際の運用】

 ということで、断腸の思いで鳥を0枚にした訳ですが、それによって実際に勝率の方も安定傾向にあり、ピーキーなカードが減ったことで扱いも容易になりました。
 ミッドレンジやコンボのような相手に対しては、打ち消しや呪文バウンスでマウントし続けることが可能で、基本的にフラッシュが苦手とする赤単アグロのような相手に対しては、絆魂を持つ《常夜会一家の介入者》を被せることで戦況を一気に好転させることもできます。要するに、初回の頃の印象と変わらず、見た目よりも勝てるデッキという訳なのですが、フラッシュを突き詰める過程で新たな課題も見えてきました。
 それは、このデッキが相手の積極的な動きに反応し、非常に細い勝ち筋を守り抜くデッキであるということでした。基本的にフラッシュは打ち消しなどと一緒に瞬速クリーチャーを構え、相手が積極的に動いてきたら打ち消しを放ち、警戒して呪文を唱えてこなかったら瞬速クリーチャーを展開するなどして地道に攻めるデッキなのですが、先程も述べた通り、今のフラッシュ戦力は全体的にパワーが低く、加えて黒の汎用除去や《放浪皇》のようなインスタント・タイミングで動ける強力なカードも存在するため、単純にそれらを被せられるだけで勝ち切ることが難しくなってしまうのです。
 正直《幽体の船乗り》のような優秀な1マナ瞬速クリーチャーがいるだけでもそこそこ改善しそうなのですが、現状はデッキとしてのパワー不足を認めざるを得ず、単純に僕が独自に改修しているだけのデッキということもあって完成度不足も否めないでしょう。しかし、謎デッキ的には大成功と言っても良い仕上がりで、逆に言えば、仮にそれらの問題を解決できれば現行の環境デッキにも負けない力を発揮する可能性があるというのも素直に感じたことでした。エラ&ジアに黒幕と、瞬速クリーチャーの強化は確実に始まっています。もしかしたら、フラッシュというアーキタイプが再び環境に上がる日も近いかもしれませんね。

【さいごに】

 今回は少し短い記事になってしまいましたが、今回も読んでいただいて本当にありがとうございました。
 思えば、窃盗鳥は謎デッキ初回のテーマであり、全ての始まりのカードでもあったんですよねぇ……。そんな彼を0枚にしてしまったのは、やはり個人的にも残念に思うのですが、それだけ本気でデッキ調整を行っているということでもあるので、ここは心を鬼にするしかありませんね。
 とは言え、まだ謎猫のような使用率が極端に低いものもあり、謎指数という意味では大きな変動は無さそうなので、その上で勝率が改善されたのは素直に嬉しかったです。これから先も期待のデッキですね。
 次回に関しては未定で、新カードの話をするか謎デッキをやるか迷っている感じです。まあ冒頭でも言ったように、今のところ謎デッキの開発自体が非常に難航してしまっていますし、一回ぐらい新カードの話のしてから実装を待って改めて開発に着手する形でも良いかもしれません。
 それでは、またの記事で。

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