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食べかけリンゴと森のパンケーキ

【文字数:約800文字】

 秋の深まる第5回も前回に引き続き、キノコのおたからを取り上げる。

 キノコの発生時期は夏~秋にかけてが多いので、たぶん次の第6回もキノコだと思う。

 形や色から種類を調べるのに時間がかかるけれど、これを見た人が森のおたからを知ってくれたらと願っている。

 前回と同じく、種類の確定については個人の見解であり、見た目の近い近縁種の可能性があることにも留意されたい。

 ◇

 ヘッダー画像にしたのは食べかけのリンゴではなく、柄に赤みがあることからニオイコベニタケだと思う。

 どうして名前に「ニオイ」と付くのかといえば、嗅ぐとカブトムシの香りがするからだそうな。

 このときは撮影だけで済ませてしまったので、次に出会えたら匂い or 臭いを嗅いでみたい。

 食べかけ?の姿で覚えられても可哀想だし、別の写真も載せておく。

 まだ小さい幼菌で雨に濡れているため、美しくも可愛らしい。

 ただ、よく見ると根本から白い腕のようなものが伸びており、もしかしたら別のキノコが生えていたのかもしれない。

 ちょっと怖いかもと思いつつ、下から傘を支えているみたくも映るので、やっぱり可愛らしいと思う私はこれからも森をうろつくのだろう。

 ◇

 お次は森のパンケーキ、おそらくコウジタケかと推定している。

 上からだと落ち葉のような色で目立ちにくいけれど、視点を下げると傘の裏は黄色く、なんとなくデニッシュ生地に見えなくもない。

 ただし図鑑などによれば、おいしそうな黄色い部分や柄は傷つくと青く変色するとか。

 幸か不幸か傷んだ個体は見つからず、あえて傷つけるのは私自身の方針に反するので行っていない。

 その代わりに↓のような面白い状態に出会えた。

防御力が高そうな2枚傘

 同じくらいの大きさに成長するためか、左右に分かれて傘を広げる様子は寄り添うようで、とても可愛らしい。

 たった1つで森の中に佇む姿は凛々しいけれど、こうして並んでいるのも良いものだ。



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