「現代のホラー」とは?
【文字数:約1,000文字】
前回は「#2000字のホラー」のお題用に『ぉねがぇぃまぅ』を投稿した。
おおよそ1週間かけて現代のホラーとは何かと考えた結果、どうにも謎な作品になって、実際に「不思議な物語」という評を頂いた。
現代は機械文明が発達した結果、分からないものが次々と解明されていった世界であり、一方のホラーは正体不明のよく分からないものを扱う物語だと思う。
相反する2つを合わせた作品ということで、どうしたものかと頭を抱えた結果、ややSFに寄らせることで決着させた。
始めはホラーの定番とも言える怪奇譚に近いものを考えていたけれど、「現代の」という枕詞からすると相応しくないと没にした。
そうした経緯もあって他の人が同じお題に対し、どのような回答をしているのかが気にかかる。
いくつか作品を読んでいく中で、視点の置き方が似ていると感じた作品があった。
プロフィールなどから推測するに医療系の仕事をしておられるようで、件の作品や登場人物についても医療者ならではだと、とても興味深く拝読した。
探せば他にも良作があるかもしれないけれど、この記事を書いて探索は切り上げることにした。
以降は愚痴になるので、読むに値しないことを明言しておく。
◇
noteでは「#2000字のホラー」でタグ付けされた作品すべてを表示するため、その中には宣伝記事と思われるものが混じってくる。
他には応募規定を読んでいないであろう作品もあり、その心理が私にはよく分からない。
完成した原稿を印刷して誤字脱字をチェックしながら読みこみ、もうこれ以上はと思うまで推敲をかけて投稿したい人間は、入口となる応募規定さえ何度も読んでしまう。
求められている書式を誤読しているのではないか、梗概は過不足なく書けているだろうかと、投稿を終えるまで不安に苛まれる。
そうした経験をした人間にとって応募規定は、まさしく聖典のように感じられる。
さすがに聖典から外れた者を異端だとは思わないけれど、わりと本気で「それでいいのか?」と訊ねてみたい。
おおげさに言えば、自らの血肉を分けた作品が評価される機会を失い、webの海に沈んでいくのを傍観するのと同じではないだろうか。
奇跡のような偶然か、規定から外れた作品を編集者が拾い上げ、やがて大ヒットにつながった話を聞いたことはある。
そうしたチャンスを待ち構えているのか、私が見る限りでは判断できなかった。
彼らの理解しがたい心理こそ、つくづく現代のホラーだと思う。
なかまに なりたそうに こちらをみている! なかまにしますか?