rpmが急上昇
【文字数:約1,000文字】
この文章を書く指はケガをしている。
あるいは、
ケガをした指でこの文章は書かれている。
意味するところは同じなのに、後者の「ケガをした指で~」と始めたほうが伝わりやすい気がする。
そんなことは実のところどうでもよくて、ケガをした原因が問題だ。
原因:先日の夜にガラスを素手で叩き割った
家に空き巣が入ったとか、火事で緊急避難のためにとかではなく、何の前触れもなく「ガラスを割ろう」と思い立って実行した。
道具も使わない素手なので、当然のようにケガをした。むしろケガで済んで良かった。
喉が渇いて水を飲みたくなるのなら、ちゃんと理由があっての行動だから理解できる。
今回そうした理由は皆無だし、ガラスを割ってアイテムや隠し通路が見つかるのはゲームだけだ。
もう少し詳しく思い出してみても、ああガラスがあるな、割りたいな、割るかと、思考が飛躍しすぎて意味が分からない。
それと関連のありそうな出来事が、先月半ばにもあった。
とある番組を観終えた後に声を上げて泣き出してしまい、30分くらい泣き続けた。ただしその番組が原因とは考えにくい。
きっかけと呼べる一滴があるはずなのに、熱したフライパンの上で水滴が瞬時に蒸発するみたいに感情が跳ね、なぜそうなったのか思い出せない。
見た目はともかく、大人料金を払うのが当たり前の年齢となっても、感情のコントロールができないとは。
そういえば突然キレる高齢者は、脳機能が低下して感情の抑制がききにくくなるのが理由らしい。
さながら低速でアイドリング中のエンジンが、一気にレッドゾーンまで回転数が上がるようなものだろうか。
生きていればストレスは常に感じているし、直近だと新しい現場に異動しつつ、前の現場とのかけもちをしていた。
とはいえ、ガラスを叩き割る理由には足りない気がする。むしろ足る理由などあるのだろうか。
今日になって正式に前の現場から担当が外れると決まり、これで休みやすくなると内心で喜んだ。
そして記事を拝読している方が、私の記事を取り上げてくださった。
【エッセイも詩も素晴らしいが、特に好きなのは、書評。】
そのような書き出しで紹介されたのに驚き、とくに時間をかけている書評を楽しんでくださっていると知り、背筋が伸びて心拍数も速くなった。
人は興奮すると我を忘れるというけれど、ポジティブなものならガラスクラッシャーになるはずがない。
指のケガを見ながら、これからも誰かと自分にとって良い記事を書いていけたらと思った。
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