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タコピーの原罪の感想、誰かに笑顔になって欲しいというエゴと想いを綺麗だなと思った

僕が好きそうな話題の漫画があるということで勧められた『タコピーの原罪』

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ざっくりとした内容はタコの宇宙人が虐められている女の子を笑顔にしたい!!って感じのフリーク・ミーツ・ガール

繊細かつ可愛らしいタッチ。真綿で首を絞められるかと思いきやいきなり金属バットで殴りかかられるようなエグめのストーリー。

個人的に浅野いにおや虚淵玄、鬼頭莫宏とかあそこら辺の作風が好きならハマるんじゃないかなと思う。僕は好き。ぶっちゃけ人に説明するなら『鬼頭莫宏が描いたドラえもん』とかそんな感じ。ね、救いがない。

タコピーは純粋無垢って言葉がそのまま当てはまるキャラで、皮肉や悪意さえわからない、ただ目の前の少女しずかちゃんに笑ってほしいと願うタコ型のハッピー宇宙人。

SNSでは色々な面白い考察も出ている。

ただ僕はそんな大したことではなく、「誰かを笑わせたい」ってタコピーの想いと気持ちの空回りっぷりに少し共感するところがあったので、そういう気持ちを吐き出していく。

タコピーはパンをくれたしずかちゃんに恋……とか、好きとかそういう感情を抱いたんだと思う。ハッピー星から幸せを広めるためにきた宇宙人は個人的な感情で、誰か個人を幸せにしたいと思った。

でもしずかちゃんは笑わない。クラスメイトに虐められているしずかちゃんの痛みも苦しみも純粋無垢なタコピーは理解できない。自分の中の価値観でなんとかしずかちゃんに幸せになってもらうとする。

それが1話の悲劇的な結末とタコピーの決意に繋がるわけなんだけど、現実でもこういうことあるよなってなんとなく思ってしまった。

この作品ほどの悲劇じゃないけれど、たいして相手のことを理解しようともせずに、自分の気持ちを満たしたくて、相手に幸せになってほしいと相手の気持ちも何も汲み取れなくて、自分のしでかしていることに気づかず、そして相手は自分に呆れて離れていくみたいな。

相手の幸せのカタチを自分で勝手に決めつけて、何が正しいのかも分からずただがむしゃらに頑張って、それが無駄なことなんだって気づかないまま終わりを迎える。

ただこの作品でタコピーは過去に戻ることができる。そのときタコピーはしずかちゃんを本当の意味で理解しようとしたんだなぁと僕は思う。

この話が続けばタコピーはきっと純粋無垢なままではいられないと思う。人の悪意に傷つき、失望して、無力感に苛まれるんじゃないかなと思うし、読者としての僕はそれを期待してしまっている。

ただ願わくば、しずかちゃんを幸せにしたいと思ったタコピーのエゴが少しでも救われる結末になったらいいなぁとか思って、この作品の更新を楽しみにしたいと思います。

終わり。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

人の金で焼肉を食べるのが夢です。