スロベニアの学生のための食事補助制度Boni(ボニ)がすごい|スロベニア日記#1
スロベニアには、学生のための食事補助の制度「Študentski Boni」(通称ボニ)がある。これが、とても学生に優しく、しかも使いやすいシステム&アプリで感動したので紹介。
昨年、日本でGOTOキャンペーンとして展開された、アプリでクーポンを見せたら飲食店やお土産屋さんでの料金が利用者は割引され、割引分は国が店に対して補填してくれるというものがあったけど、Boniはそれの学生対象かつ飲食店限定版のようなものである。学生は一度窓口で登録しアプリをダウンロードしたら、月に20日程度(学校がある日数)飲食店で使える1回3.8ユーロほどのクーポンがゲットできる。
概要〜
7時から22時まで使える
週末も使える
1日に2回まで使うことができるが、4時間はあけないといけない
毎月勝手に更新されて、使わなかった分は翌月にどんどん繰り越される
登録店舗はスロベニア中で377店舗
2022年度の月間利用者数は約4万人
2022年の補助額の合計は€11,219,743(18.3億円)
おそらく始まったのは2002年
お店に入ってBoniを使いたいと言うと、学生用のメニューがもらえたり、マックでは受付でメニューが用意されていたりする。メインを選ぶことができ(普通のメニューとバリエーションの幅はそんなに変わらないと思う)、加えてサラダと水、そして果物がついてくるのがスタンダードだ。
支払うときに、お店にあるデバイスにアプリを開いた状態でスマホをかざすと認証され、boniを使うことができる。めっちゃ簡単。アプリも使いやすい。アプリはスロベニア語しかないけど。
大体、普通のレストランだと9ユーロくらいのメニューに3.8ユーロの割引がきくので、5ユーロくらいで美味しいごはんが食べられる。もう少しカジュアルなレストランやファストフード店、カフェとかだと、割引がきいた結果、学生は無料になってしまう店さえある。
お店のバリエーションも多く、リュブリャナ市内でも200以上あるので、どこの店でも使えるというほどではないけど、小さな市内を歩いていればすぐに使える店には出会える。アプリではマップから近くにある店舗を探すこともできる。
日替わりでメニューが異なる店もあり、こんな感じで今日のメニューもアプリから確認できる。まあスロベニア語なので、見てもわからない。翻訳するか、店の名前をGoogle Mapsで調べればどんな感じの食事かはイメージできる。
Boniで食べられる食事はこんな感じ。
店にもよるけど、品数も量も十分◎
22%の消費税(軽減税率対象のものは9.5%)が、こうやって学生へのサポートに使われていると思えば納得もできるな〜と思った。
こんな他の国で類を見ない制度が起案された背景や歴史を詳しく知りたいのだけど、記事や論文が見つけられず、2002年に制度が成立したときの法律を記載したサイトが見つかったのみだった。もし詳しく知ってる人がいたら教えてください。
Boniを一番最初に申請しにいくのは大学の学生生活事務局みたいなところなんだけど、オフィシャルな建物にしてはファンキーすぎる。笑
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