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「仕事が楽しい!」と口にすると起きること

「仕事が楽しい!早くいきたくてつい早めに来ちゃう。スキップしちゃうの!」

これ、職場のある人(Aさんとします)と話していて、でてきたセリフなのです。
私は、こんなことを大笑いしながら言う人と一緒に仕事をしたことがなかったので、あんまりあっけらかんとそう言った人にちょっと驚いたのです。
家に帰ってからも、このことを思い出して、私はこれまで、仕事が楽しくて早くいきたいなーと思うようなことなかったな…と思ったら、ありました!

かなり前だけれど、某コンビニでアルバイトをしていた時。
その時は仕事内容云々ではなく、一緒に働く人と仲良くなって、とにかくその人たちに会いに行くために仕事しているような感じでした。

そんな仲間に囲まれて働いているうちに、仕事内容や給与には不満もありましたが、そのうちそれも気にならなくなるくらい、楽しい職場になりました。
私が引っ越しをすることになり、そこは辞めることになったのですが、引っ越しがなければ、もしかしてまだ働いていたかもしれません。

あの職場、なんでそんなにみんな仲良くなって楽しかったのかな…と思い返しました。最初のきっかけは、ある人(Bさんとします)がとても楽しい人で「rinkoちゃんに会いたくて早く仕事来ちゃった!」とか「今日もよろしくね!うふふー」などと事あるごとに話しかけてくれたことだったかもしれない…ということに思い当たりました。

その職場は、Bさんだけでなく、他にも似たようなスタンスで仕事をしている人がいて、誰ともなく「いろいろあるけど、まぁ楽しもうよ♥」みたいな雰囲気が生まれていました。

私、仕事を楽しいっていう人なんて初めて会った!と思ってしまったけれど、今までだってBさんのような人たちに出会ってたのに忘れてたんですね。いかんいかん。

なぜだか、仕事って大変なもの、とか辛くて当然、という認識ありませんか?私もここ最近は「あー楽しいなーって思いながら働きたいな。そんな職場ないかな?」と思っていました。そういうまだ出会っていない場所どこにあるんだろう?って探していました。

冒頭のAさんは、愚痴もたくさん言うのです。だから、私はAさんは仕事を辞めたいのかな?と知り合った当初は思っていました。でも、一緒にいる時間が長くなってきて、少しずつ話をするようになって徐々に「こんな愚痴ばかり言ってるなら辞めればいいのにね。でも私辞めないのよ。おかしいわよね。わはははー!」と言うようになり、さらに「スキップ」発言につながるのです。

私は、人ってわからないものだな…と思いました。この歳になると、そんなことばかり思います。出会って最初の印象の一言二言でその人のことは判断できない。

さらにAさんは続けました。
「低賃金でこきつかわれるんだから、楽しまなきゃ損じゃない!労働者が経営者に勝つにはそれしかないでしょう?悩んで病んだら負けよ!」

私はあっけにとられ、色々つっこみどころも浮かんできましたが、その発言の勢いと潔さに、一理あるなと思ってしまいました。

さらに、そのことを聞いてから、なんだか私も仕事に対して気持ちに変化が出てきました。
以前より仕事が楽しくなってきたのです。
私って割と単純だなと思って、そのことも嫌じゃないし、良いかもねなんて思っています。

そんな風に思って働いていたら、他の周りの人とのコミュニケーションが心なしか良好になって働きやすくなってきた気がします。
それ以前がそんなに悪かったかと言うとそうでもなくて、普通(可もなく不可もなく)だったのですけどね。
気のせいレベルの話だけど、人って主観で生きてる生き物だと思うから、自分の気分が良くなっているなら、それはそれで良いことですよね。

私が探していた「楽しく働ける職場」はあっけなく自分の気持ちが変化したことで手に入りました。

…ここで、もう少し掘り下げて考えてみると、Aさんは、私に「仕事が楽しい!」と言う前から、きっと楽しいと思って働いていたと思います。徐々に会話を重ねて親しくなってきて心を許し始めたことで、それを私に話してくれたのでしょう。

私はAさんが「仕事が楽しい」と言う前は、一緒に働いていても「楽しい」と思う事はあまりありませんでした。Aさんの発言は愚痴も多かったし(今も多い)。でもその愚痴は本心ではなかったということなのか、愚痴を言い合うのが職場のコミュニケーションツールになっていたのか…その辺りはAさんに聞いてみたいとわかりませんが。(←これは一旦置いておいて)とにかく、Aさんの「楽しい」発言を聞いてから私の気持ちに変化が起きたのです。ということは、「楽しい」と思う人がそばにいるだけではそれは電波しない(しにくい)のかもしれません。となると、「気持ちを表現する」ということに意味がありそうです。

「今その時を楽しんで、それを周囲に表現する」って自分だけじゃなくて、周りに影響も与えるくらい、大切なことなんだなって教えてもらった出来事でした。



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