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身動きが取れなくなる園児たち

私はずっと「日本で自分の意見を持つこと」で苦労してきました。今もまだ苦労していて、たぶん日本に住んでいる限り損することばかりなので、いい加減考えるのを止められたらいいのに…と思う時もあるのだけれど、そうは言っても止められないわけです。止めたら自分じゃなくなるような気がして。50歳でこの調子なので、きっともうこの思考回路は大きくは変わらないでしょう。そして、最近は日本でも「個性を大事に」などとあちこちで言われるし、これまでのような「右にならえ」「考えるな従え」的な世界は変わっていくのだろう…とぼんやりと思っていました。

でも、保育の世界に入って日々感じているのは、「みんなと同じでいることが大事」な文化は、脈々と若い世代や子ども世代までにも未だに浸透していく勢いである…ということです。

こんなことを↓のまつひろさんのnoteを読んで改めて考えたので、今日はそれについて書いてみたいと思います。

まつひろさんのこのnote↑の前のnote↓を読んで、こんなツイートをしました。




結局、自分の意見がない方が得なんです。余計なことを考えて、意見(聞いただけでも)しようものなら嫌がられます。「今までと同じ」がみんな何より好きです。そういう人の方が、日本社会の中で得をします。余計なことを言う人は「変な人」扱いで浮きまくります。
でも、日本全体に閉塞感が漂っていて、今までと同じじゃまずいのだろう…と皆気づき始めているけど、そうかといって急には変えられない…という状態なのでしょう。

日本で何より大事な「根回し」


私、これがわからなくてずいぶん苦労しました。痛い思いを散々して、少しずつできるようになったのは、40歳過ぎてからでした(遅っ)。

これができるようになると、雀の涙ほどでしたが、それでも自分の言いたいことを言ってもそんなに煙たがられたり、浮かなくなり、職場などでも私の意見が取り上げられるようになりました。

でも、根回しってすごい時間がかかるんですよね。皆に同意してもらうまでに、こちらの心が折れてしまうことも多く、そこを乗り越える忍耐力が必須でした。そして忍耐力ばかり発揮しすぎると、下手すると何も変わらないまま年月だけ経ってしまう事にもなりかねません。

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