見出し画像

アメリカ、ヨーロッパでの稲の直播栽培

アメリカやヨーロッパの稲作では直播栽培が盛んらしい。直播栽培は収量が安定しないというデメリットがあるが、どうしてアメリカやヨーロッパでは直播栽培が主流となっているのだろうか?その疑問をこれから調査していく。

直播栽培とは


直播栽培とは、田んぼに直接種をまき、イネを育てる栽培方法だ。田んぼの中で芽を出し、成長していくため、昼と夜の気温差が激しい春先は成長するのには厳しい環境だ。しかし苗にさえなってしまえば、田植えをする移植栽培と変わらない。たくさん実るまで水管理、除草をし、最後は収穫する。移植栽培との違いは初期の栽培方法だけだ。

アメリカの直播栽培


アメリカでは6つの州でコメが栽培されていて、収穫した稲の大半は輸出されている。なんとアメリカはコメの輸出量世界一!

栽培方法は直播栽培が主流で、大規模農家ではヘリコプターを使って種子をまいている。10ha~200haの圃場を「だだだー!」と一気に種をまく。ヘリコプターは有人だ。田んぼが大きいので、水管理は大変だが、水路もしっかり整備されていて(フロースルーシステム)、隅々までいきわたるようになっている。刈り取り時期になれば、大型のコンバインが一気に刈り取り、コメは乾燥施設へと運ばれる。

どの作業を切り取っても規模が大きいことがアメリカの稲作の特徴だ。

ヨーロッパでの直播栽培


ヨーロッパの主要なコメの生産国はスペインとイタリアである。基本的にイタリア米と言って、長粒であっさりとしたお米が栽培されている。日本のように炊くことはせず、パスタみたいに塩ゆでし、スープやサラダに入れている。

そんなヨーロッパのお米だが、栽培方法はやはり直播が主流だ。もともとは移植栽培をしていたが、工業や商業に人手を取られ、繁忙期のみの季節労働者が雇えなくなった。そこで、少ない人数でも米つくりができる直播栽培に転向し、その方法が確立されていった。

これからも直播栽培を中心にヨーロッパの稲作は発展していくだろう。

さいごに


今回はアメリカやヨーロッパではどのような稲作が行われているか調査してきた。

どの国でも農業従事者が減り、少ない人数でどうやって大規模な農地を耕していくかが課題となっている。その解決策の一つとして、コメでは直播栽培が選択され、労働力の削減に貢献している。多少おおざっぱで、味が落ちて、収量が落ちてもコメを栽培する人を守るのも大事なことだ。

手間暇かけておいしいお米を作るのも素敵なことだが、稲作従事者が減っている今の状況を鑑みると、少ない人数でもコメを安定して栽培していくことも必要なトピックである。

日本の稲作がこれからの続いていくように、日本に合った持続可能な栽培方法を見つけていきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?