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ムハマド・ユヌス博士 オンライン講演会 イベントレポート

バングラデシュの貧困層を救うグラミン銀行を創設した、ムハマド・ユヌス博士の講演のイベントレポートです。貧困ソーシャル・ビジネスに関する講演でした。

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ソーシャル・ビジネスを担う学生

ソーシャル・ビジネスとは、社会の課題を解決するビジネスです。ビジネスを通して、社会貢献します。龍谷大学には、ユヌス・ソーシャル・ビジネス・リサーチ・センターがあり、ソーシャル・ビジネスの起業を支援しています。在学中の学生が、ソーシャル・ビジネスを立ち上げ、いまも事業を続けています。

ソーシャル・ビジネスに関する本は、田口一成『9割の社会問題はビジネスで解決できる』があり、ソーシャル・ビジネスの難しさが語られています。

勘違いしないでおきたいのは、「社会起業だから儲けなくてもいい」と言っているわけではないということです。(中略)本当に困っている人の生活や環境を変えようとする社会起業は、「儲からないから続けられませんでした」なんてことは許されません。

若い人だからこそ、起業の偏見に捕らわれず、ソーシャル・ビジネスが継続できるのかもしれません。この流れは応援したいです。

貧困を生み出すのは「制度」だ

ユヌス博士は、貧困は「自己責任」ではなく、「制度」の問題だとおっしゃっていました。金銭的に成功するのも貧困も、その人に原因を帰すべし、という考え方が蔓延っているなかで、「資本主義」という「制度」に問題があることを指摘されていました。

「いかに(再)分配するか」が、日本を含めて、今後の世界の課題になると思いました。実際のところ、成功とはその人個人で成していることは少ないです。成功に関わったすべての人間に、富が分配できる制度ができたら素敵だと思いました。日本でいうと、「おかげさまで」の精神を制度にできると、富の分配ができるかもしれません。

行動するにはどうしたらよいか

行動するにはどこから手を付けてよいのか?、誰もが悩む問題だと思います。ユヌス博士の答えは、

・社会にある嫌なもの、社会のあるべき姿を追求する
・小さなことから変える
・不可能なことほどおもしろい

ということでした。社会貢献というと、大きなことを考えてしまいがちですが、自分の感覚を信じて、小さなことから始めることが大事なのだと気づきました。

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