#09 田舎で暮らしたら、物欲が全部無くなった話
あんなに毎日駅ビルで洋服やアクセサリー、化粧品を買っていたのに。今は何もいらない。そんなわたしの物欲の変化。
東京という街。
それは、わたしが25年間住んだ場所。どんな場所かと言えば、名物は「人混み」と言えるほど人が多い。そのほとんどはお洒落に見える。
東京の人はみんな、常に新しいものやトレンドを求める。いわば物欲の聖地。なぜか歩いてるだけで何かが欲しくなってる。そして気付いたら手に取り、買ってる。良いものが街中に並んでいるのか、それとも街が物をよく見せているのか。
環境と物欲。
人間は、住む場所が変わると物欲も増減するようだ。東京から田舎へ引っ越した途端、東京にいた時欲しいと思っていた物が全部要らなくなった。持っていた服も、急に似合わなくなった気がした。
“これこれ!これで良いんだよな〜”と思える暮らし。
贅沢じゃなくて良い。平和でささやかな幸せのある暮らしが、田舎ではできている。新米でおにぎりを握ったり、家でお茶を淹れてお煎餅をかじりながら本を読んだり、たまには外にテーブルと椅子を出してコーヒーとクッキーを楽しんだり。時間や心に余裕があるからかもしれない。
そんな「欲張りしない暮らし」が、必要な物以外は持たないという気持ちを生み出している気がする。
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