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中2の夏に夢中になった「イラスト」から、いま夢中になっている「デザイン」へ

こんにちは、デザイナー職で就活中の21卒大学院生です。

この2月に就活を始め、文系総合職の壁にぶち当たり、挫折して自分を見つめ直し、4月に心機一転「デザイナーになるぞ!」と決意してポートフォリオを作ったりデザインに向き合ったりしています。

デザインを本格的に学んだり作ったりしているうちに、ある気づきを得たのでその記録を書いておこうかと思います。

いまデザインに向き合っていると、
無我夢中でイラストを描き続けていた中2の夏休みを思い出すなあ、という話です。

没頭し続けた中2の夏休み

初めてペンタブレットを買ってもらったのが、確か中2の春でした。

その頃は学校のノートの余りとかプリントの裏に絵を描くのにはまっていました。そのうちインターネットで「手書きブログ」を見つけ、アカウントを作って色々なイラストを見るのにのめりこんでいきました。

自分もパソコンで絵を描いてみたい。みんなに見てほしい。そんな気持ちからマウスでお絵かきを始めました(今じゃできない力技…)

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▲ 当時マウスでがんばって描いたイラスト。

マウスで描くのにも限界を感じたのでペンタブを親にねだって購入。1〜2万くらいしたので決して安い買い物ではなかったんですけど、渋りながらも買ってくれた親。いま思い返してみれば、両親のこういう支えがあったからこそ私の創作意欲や表現活動は実現できてきたのか。親すごいな。感謝…。

それからみるみる手書きブログにはまって、毎日何かしら描き続けていたような。

夏休みは朝8時に起きてノートパソコンの前に座り、ご飯もPCの横で食べ、夜12時まで(よくないですね)ずっとPCに齧り続ける生活。ばあちゃんには「目悪くなるよ」と毎日言われましたが結局なぜか悪くならなかった(今でも裸眼)。

絵を描いてると一瞬で時間が過ぎていくんですよね。

でも夢中になってたのは絵を描く行為だけじゃなくて、憧れの絵師さんの絵を見ている時や素敵な絵に出会った時、それを集めて保存して、自分の好きな絵がずらっと並んだのを眺めている時。

そして絵を描く時もそのフォルダを見ながら、いいなと思った描き方をまねしてみたり、色合いを参考にしたりして、ちょっとでも憧れの絵に近づくために工夫していた時

何よりも、「自分の絵、描けば描くほどうまくなるくね?」

という事実に気づいた時はさらに楽しくなってしまって(一種のランナーズハイ)、1日3〜4枚くらい描いていた日もある。ご飯を食べることすら忘れる。

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▲ 手書きブログ・drawrで描いたイラスト。左端と右端は同じキャラ(2年越しくらいで描いた)。画力の差がわかりますね

どんどん上達するのが嬉しかったし、絵がうまくなると憧れの絵師さんとたまに話ができるのがまっっっじで嬉しかった。今でもその頃のやりとりしたコメントの画像を保存している。幸せの頂点だったな…。

当時のお絵かき界隈には「自分のオリジナルキャラクターを好きな絵師さんに描いてもらうことが最上の幸せ」みたいな文化があって、私も実際に描いてもらったことが何度もある。逆も然り。そこには絵の上手い下手はあまり関係なくて、絵を通じて憧れの人と話せる、自分のキャラが旅立っていく、というのが本当に幸せだった。

今のデザイン活動に共通すること

今は主に、DTPやウェブのデザイン、クリエイティブのデザイン、UXデザインをインターンと修士論文の中でやっています。

気づいたのが、今やっている「デザインリサーチ」と「工夫して上達すること」、これ、中2の時とやってること変わらないな?!ってことです(むしろ中2の方が異常な熱意でやっていた気がする。今はマルチタスクの中の一つになってしまっているのが悔しい…)。

イラストの収集と、デザインリサーチ

中2当時に、画期的なサービスと出会いました。それは皆さんご存知、pixiv。当時の私のアカウントは想いが詰まりすぎているあまり、開くとウッ…ってなります。とにかくお世話になりました。

pixivでは好きな絵師さんをフォローしては作品をとにかく舐め回すように見て、ブックマーク機能を使って保存しまくってました。ブックマーク総数は1000点以上。

それを「女の子の服」とか「色合い」とか「塗り方」とか「構成・背景」と描く時のシーン別にカテゴリ分けして、実際に絵を描く時に参考にしてたんですね。

これ、今のデザインリサーチでも同じことをやってます。

いいな!好き!と思ったデザインを保存・スクショして、カテゴリ分けして保存(収集先はEvernoteとかPinterestとか使っていますが、うまい整理の仕方はちょっと悩んでいます。誰か教えてほしい)。自分がデザインする時にそこを見ながら参考にしています。中2の頃の自分に学ぶこと多いですね。

いかに上達するか

「いかに早く憧れの絵師さんに近づけるか」が強い目標であった私は、とにかく絵が上手くなりたいと貪欲でした。中学生なんて金もないのでイラストのレクチャー本を買うとかいう選択肢はなく、pixivを使ってたっくさんの絵を見まくって描きまくった結果、

「絵が上達するということは、観察する力が上達するということだ」

ということに中2の頃に気づいたんですね。

描けば描くほど、好きな絵師さんの絵の細部まで「見れる」ようになるんです。瞳の描き方とか、脚の関節の曲線とか、靴下のたわみとか、影の付け方とか。

で、自分が描く時は、「いいな」と思った描き方や塗り方をまねる。色々な絵からちょっとずつ持ってくる。特に大好きな絵師さんは好きすぎて、線のクセから塗り方から色から、いっぱいまねして、ほぼトレースみたいなこともしてました。

これ、デザイントレースとかに通じてますね。とにかく良いデザインをたくさん見る。良いものをまねる。それが結局は上達する近道なのかなと思います。


イラストに夢中になっていた当時と、今とで違うこと

中2当時は何よりも悩んでいたことがありました。

「自分の絵柄って何だろう」

これ、何千回も自問してた質問ですね。ベスト・オブ・思春期の悩み。まねたりいいとこどりだけでは「自分らしい絵」が描けないんですね。好きな絵、描きたかった絵に近づいてこれた気はするけど、自分らしさが足りない。いや自分らしさって何。絵柄って何〜〜〜!!(周りの絵描き友達もみんなこれで悩んでたな…)

さて今、修行中のデザインにおいては、良いものをまねる・基礎を守ってなんとか作り上げるのに必死で、独自性とか言ってらんねーよって感じです。もしかしたらもっと先のフェーズで悩むことなのかもしれない。


共通するのは夢中

中2の頃は、とにかく好きで好きでやってたので、楽しくてたまらないんですよね。もちろん苦しい時もありましたが、それも含めて楽しかった。

今は仕事としてデザインに向き合っていますが、苦しいよりもやっぱり楽しいとか夢中になる〜楽しい〜って感覚が大きい。デザインに関してはまだまだスキル不足すぎるので、楽しいとか言ってられないくらい実践積まなきゃなあ…と思ってますが。それもまた楽しみです。

常々、「中2の夏休みが人生で一番楽しかった」と思っているのですが、それをまたこういう形で再現できる、むしろそれ以上の楽しさを実現できるような気がしているこれからの人生にワクワクしています。

ありがとう中2の私。ありがとう就活の挫折。デザイナーとして夢中になりながら力をつけていきたいな。


もしサポートいただけたら、リサーチまたはデザインの本の購入にあてて、アウトプットしていきます✍️