③再生少女”Death”(連載恋愛小説)運命の結婚式前夜
のどかな5月1日。私は今日で29歳になった。私の隣にいる彼、海音かいとくん。今日は私が病み上がりだったため、家でお祝いすることにしたのだった。海音くんは、「すず、お誕生日おめでとう。」と言って、2人には大きすぎるケーキとオシャレで小さな箱を渡した。
「プレゼントの中、見てみて。」
彼は瞳を輝かせながら言った。
私の前では飼い主をずっと待っていた子犬のようになるのだ。そんな彼も職場では、クールで有名らしい。海音くんは、潤んだ茶色く青みがかった瞳で私を見つめる。
本