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「シネコヤ」のこと

治療が始まる前に行ってみようシリーズ、というわけではないけど。
シネコヤに行ってきた。


シネコヤというのは神奈川県藤沢市の鵠沼海岸にあるミニシアター。
ちょっと変わった上映スタイルで、前から気になっていた。


雰囲気ある館内。
写真OKということで、たくさん写真を撮ってしまった。


一階でパンやドリンクを販売。
二階で購入したフード類を食べながら映画を観られる。
てっきり若い女性でいっぱいかと思ったら性別も年齢層もバラバラ。
収容人数は20人くらい?
くつろいだサロンのような雰囲気だった。


観たのはこれ。『アアルト』。
開始5分でわかる、途中で寝てしまうやつ。
寝てしまうからといってつまらない映画という訳ではない。


上映中に抜け出し、人気のない館内を散策。
なんだか懐かしい。
古い映画でこういうの見た。
夜中に目を覚ました子供が階下で起きる殺人事件を目撃してしまうんだよね。
『堕ちた偶像』かな?


当たり前だけど階下で殺人事件は起きておらず、スタッフの方々が常連客らしき人と穏やかに談笑していた。


コロナ禍以来Netflixなどのサブスクで映画を観ることが増えたせいか、20人くらいの人たちと映画を観る体験を共有するのがすごく特別なことに思えた。
以前仕事関係で知り合った人が「昔ながらの映画館で観た映画は映画館の思い出がセットになってよみがえってくる。シネコンにはそれがない」と言っていた。
名言だと思うんだよなあ。


映画館で映画を観るということが特別な体験であって欲しいと思うんだけど、特別じゃない映画館も大切にしたい。
『ニュー・シネマ・バラダイス』で、アルフレードが集まった人達のために壁に映画を映してあげるシーンが好き。
街の中に溶け込んでそこに暮らす人々の日常の一部になっている映画館、いいよなあ。
とはいえ1800円の料金は高くてなかなか日常とは言い難い。


映画館がある商店街の何ともいえない雰囲気。


駅近くのパン屋さんで買ったパン。
柔らかくて美味しかった。
これで257円は安い。都内なら480円くらいはするな。
パン屋さんは閉店ギリギリで、機材の掃除をしているところだった。
フィンランド映画を観たせいか、何だかアキ・カウリスマキ監督の映画のワンシーンのようだった。
パン屋の写真、撮っておけばよかった。


シネコヤは「僕の姉ちゃん」というドラマにちょっとだけ登場する。

ドラマも好き。
片桐仁をキャスティングした人は天才だね。


小さな映画館は満席でキャンセル待ちの方もいました。
行く方は予約をお勧めします。