桃鉄離婚はないけれど、みんゴル離婚をした④結末


③の続きです。長いな…最後にします。

探偵に頼むとなると、善は急げです。
ネットで宮城県内の興信所的なところを調べ、メールします。日程やら写真やら見積もりやら、こちらの話を聞いてくださり、メールだけのやりとりで依頼できることになりました。考えてみたら、私にも覚悟ができていたのでしょう。ただ離婚を言い渡されるなんて負けず嫌いの私には許すことができん。浮気してるくせに。

3月はいつ帰ってくる、というのを電話で確認をしたときに、もう帰らないと言われました。ほぅ、来たかこの瞬間。
「俺のことをどう思っているんだ」
「愛していますよ」
「そうかな。俺の言うことを聞いてくれなかったじゃないか。仕事を辞めることとか。子供も欲しかった」

ほー。
あなた、結婚前に約束したことお忘れ?

「お前だって、家を出る理由になったからとか言ったじゃないか」
それ、冗談にもとれるやつよね。そっから我慢したとか?そのときあなた何か私に言った?言ってないでしょ。
「そのときから俺は、好きじゃなくなった」
「結婚当初?10年前の話よねそれ。約束した話のことについて言い訳はないの?話し合いってできなかったの?そもそも私は結婚願望なかったのにあなたが変えてくれたんじゃん。子供欲しいとか聞いていないし、そもそも言葉がわかるようになってから面倒見るとか言っていたあなたが子供欲しいとか言うのかい」

3月末に来い、と言ったら、ちゃんと離婚届を持って現れました。

1月から3月にかけて、前に書いたとおり大雪2発と演奏会。私の当時の仕事は道路維持に関することでしたから、大雪でも職場には行かなければならないのに800mの距離を歩くのに40分かかったりとか、家の前で遭難しかけたり(死ぬかも、とこのときは本気で思って上司に電話し漕ぐ道を考えた)職場に寝泊まりしたら大雪に阻まれる夢を見たり、苦情電話をがっつり受けたり、そして2月も同じようになりながら演奏会の準備をして、正直精神的にも肉体的にも余裕はなかったと思うのですが、私は用意周到だったと思います。

えぇ、サインしますよ。でもね。あなた私が悪いって言ってたけど、これ見てもらえるかな。一緒に見ようよ。

依頼した探偵さんが送ってくれた資料とビデオ。まさかのビデオ。相手がどういうところに住み車も映されゴミ出しするところから始まり、空港に迎えに行って初対面を交わすところ、追跡、宿に入って部屋から出ることがなく1晩過ごしたこと、翌日は観光地を腕を組みながら案内されていたことが収録されていました。これには配偶者びっくり。だけど、行った場所は小室哲哉が撮影にどうのこうのと説明し始めて、あ、こいつは開き直ったなと。

「私は浮気をしていませんよね?あなたはしましたよね?調停起こすことできるのですよ?ぜーんぶ用意できていますよ?どうします?浮気の場合、慰謝料300万円と相場が決まっていますけど、どうします?」
「…俺は貯金が100万しかないのでそれ以上は出せない」

ほー。じゃ、届いていない書類がひとつあるので、それを見た上で判断しましょ。あなた子供が欲しいって言ってたんだから、再婚するのよね。

4月に入ってから届いた書類は、相手の住民票。探偵さんに1週間準備から本編まで撮ってもらって資料作って住民票までもらって約40万円。慰謝料3考えたらマイナスにはならないじゃん、どれどれ…と住民票を見たら

生年月日:1962年●月●日

ん?
私の8歳上?高校生の子供がいると?旦那がいて離婚して再婚したけど家庭内別居?じゃ不倫じゃん。いやいやそこじゃなくて、そもそも8つ上?えーと配偶者さん、あなたの4つ上ですよね?てことは、お相手41歳?そりゃ今では高齢出産当たり前にはなっているけれど、41歳に子供産ませるの?なんて思ったら、

こいつ馬鹿だ
夢追いかけたわ

と調停を起こす気をなくし、100万円で円満離婚としました。
4月23日が離婚記念日です。たぶん。10年経ったときには一人お祝懐石したけれど、結婚していた年数を超えたらもう忘れちゃったな。
これから連絡しないこと相手に何もしないことみたいなお手紙を離婚成立時に元配偶者からはもらったけれど、あーそうですかこんな馬鹿な人とは思わなかったわと連絡しないでいたら、その年の7月に電話が来て、
「これから相手を空港に迎えに行く」
って言われて、あーそうですかと言ったのを最後に一切連絡は取っていません。

職場結婚だったから、当時の同僚は私の味方をしたのか、元配偶者と同じ職場になった人の話だと「YYさん変わった。なんかあんまり話もしない」なんて教えてくれたりして、今でも連絡を取り合っている人も気軽に話しかけられなくなったみたいな話をしてくれて。元配偶者は私が居住地近郊から異動しないだろうと思って絶対転勤希望出さないし、もう一生会うことはないでしょう。一応遊んでくれたお友達のために、異動先だけは調べて(検索できるようになっている)お知らせしています。

元配偶者は
「お前は元の名字好きだったから元に戻せるんだしいいじゃん」
と言ったけれど、私は一人っ子でアンタには兄がいるのに、私の籍に入るのは嫌だって言ったんじゃん。私だってアンタの名字だったら演歌歌手みたいになって嫌だったし数年したら吹奏楽仲間に同姓同名が入るっていう奇跡が起きるし、結局アンタのわがままでもあるじゃん、とは今でも思います。

【余談】
浮かれられないんです私。子供がいなかったことが離婚の原因であったかもしれないけれど、私は自分に似た子供ができると思うと本当に嫌で、配偶者の子供がほしいというよりその気持ちが上回っていたので。両親に対するコンプレックスがあって産むなら早いうちと思ったけれど、絶対この給料で育てられないと思い、それを納得してもらっていたはずなのにという思いは今でもあります。ただ、子供が嫌い自分に似た子供は嫌と当時同僚だった後輩に話したとき「それって自己否定だよね(普段からなぜかタメ口利くヤツだった)」と言われ、そんなつもりはないもののもしかしたら根っこにあって、強気だったり語気荒いのは裏返しなのかもしれない。

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