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愛読書&70年TVドラマの大ファンなので勝手に妄想…わし流 芸術の秋2021⑨「燃えよ剣」歳さん・近藤先生出身地にけっこう近いTOHOシネマズ府中にて

燃えよ剣211026-1ブライト&ビビッド

最近を含め、3回読んでいる原作「燃えよ剣」は愛読書。そのテレビドラマ化の1970年栗塚旭主演のテレビドラマは原作以上に好きな作品。

今回の映画化はまず近藤勇役の鈴木亮平がまさにはまり役。もちろん歳さん役の岡田准一の殺陣も凄まじく、撮影中に大怪我した人はいなかったのか? と心配してしまうほどでした。ただ、山崎燕は70年TV版での中野誠也が控えめで人に気を遣う人に描かれていてすごく良かっただけに、今回の映画化では、なんか「変な人」になってしまっているのは残念でした。

前半はとてもよいのですが、後半はやや駆け足になってしまっている感があります。原作に「近藤がいる。沖田がいる。それだけで十分ではないか」とまで言っている2人との別れはとてつもない打撃であったはず。にもかかわらずその後は逆に呪縛がとけたようになり、新選組や旧幕軍としては落ち目なのに、歳さん個人はさらに進化していく。剣の腕は近藤・沖田の方が上であったとおもわれますが、2人は結局、江戸時代の人で、歳さんはいちはやく髷を切って洋装になったことでもわかるように、近代化に対応できた人なんですね。このへんをもうちょっと描いてほしかった…。

とはいえ、いまのままでも2時間半。珍しく買ったパンフレットによれば、もともと「池田屋までなら」という案があったとか。これ以上伸ばせませんから、ワシの「妄想」をかなえるには、もともと架空の人物であるお雪のシーンを全部バッサリ切るしかないかもしれませんね。なんか乱暴だけど…。

あとワシ、本物の土方歳三の大ファンでもあるため、ほとんどの史跡にも行ったことがあるため、各ロケ地が「なんか違うな~」とも思ってしまいました。映画だから立体的にしたり奥行を出したりしたいと思っちゃうのは分かりますが、なんだか「盛っている」ように見えてしまうのです。しかし史跡めぐりをしていない人はそんなことは思わないわけで、ま、これはこれで仕方ないか。


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